吸血鬼/桃青
俺は毎日 血を求めに街をうろついている
桃
人とすれ違えば 上質な血がどうか嗅ぎ分けることが出来る
たまに腐ったような匂いの血の者もいる
絶対に近づきたくない
桃
今日の人間の血はみんな死んでいるようだ
美味しくなさそう
桃
不味い血を飲むより 1日我慢した方が100倍いい
そう思い帰路を辿ろうと振り返ると
甘い香りが漂ってきた
桃
人間の食べ物か?
いや、どんどん強まってきている
ふと我に返り 当たりを見渡す
桃
この日はここで幕を閉じた_
桃
桃
色々作業をしていたら
夜になっていた
まぁ、夜は人が多いため問題はない
いや、問題といえば質なんだよな
美味しくなきゃ意味が無い
不味い血を飲んで死ぬのと 美味い血を飲んで死ぬの、 どっちがいい?
そういうこと
今日はやけに人が多いな‥
うっわ‥っ
もうこれ血のブレンドだよ
何が良くて何が悪いのか全くわからん
俺の嗅覚ご愁傷さま‥。
フワ‥─
そんな駄目になった鼻が復活した
甘い匂い
だんだん近づいてきている
桃
俺の真横で強い香りを放った
グイ‥
とりあいず確保
桃
そう言って俺は人が少ない場所へと移動した
俺が今掴んでいる手首を
必死に退けようとしてくる
あー、もう‥っ
桃
捕まえてきたエサの顔を確認するため 振り返った
桃
ブルーアッシュがよく似合っている顔立ち
低身長
桃
青
青
手首が細いもんだから女かと思ってた
まぁ、そんなのはどうでもいい
‥男の血を飲むの初めてだな
俺はそいつの両手首を持ち 壁に押し付ける
青
反抗するその眼はやり甲斐がある
桃
歯を鋭く尖らせ 見知らぬ男の首元にかぶりつく
ツプ‥ッ
青
ジュル‥ッジュッ…ゴク‥ッ
青
青
あ‥っ忘れてた
声かけてくれなかったら お前の血飲み干してたわ
理性が飛ぶような この匂い 味
しかも‥っ安眠効果が‥ある‥ッ
コテ‥
コテ‥
青
ね、寝た?
どうやったら僕の肩で寝れるの‥!?
なんか首‥チクってしたし‥
血が逆流したような感覚におちたし‥
もう意味がわからない
とりあいず、この人どうする‥?
どう考えても怪しい人だよね‥!? 僕に馴れ馴れしく触ってきたし‥
でも放っておくのは‥っ
青
青
僕はこの大型なイケメン(?)
を引きずりマイホームへと向かうのだった_
桃
朝か
桃
桃
俺の隣には昨日の美青年がぐっすりと眠っていた
桃
昨日‥俺たち一線を越えたのか‥?
全く記憶にない‥。
記憶にないのが1番困る
青
隣の美青年が起床したようだ
青
桃
青
やっぱり一線を‥、
桃
青
桃
あ‥っ、そっち?
青
桃
青
青
桃
青
青
桃
桃
青
桃
青
あとから聞けば 桃くんは吸血鬼だそうだ
どうやら、僕にも僕の血にも一目惚れしたらしく 僕にベッタリ‥。
邪魔だなぁ、と思いながら いつも構ってあげています
え‥? 幸せかだって?
幸せに決まってんじゃん‥//
彼に呼ばれてる‥!!
では、僕はこれで失礼するよ
僕と君の境目は赤くて甘い血で繋がっている_
❦ℯꫛᎴ❧