あの日から家には、
”可愛い”物が無くなっていった。
母は私を無視し始めたが、
あとは変わりなかった。
凛の母
…凛
凛
…何?
久しぶりに母と話した。
凛の母
私再婚するから。
凛
…そっか
もしかすると、
あの日放った言葉が、
”この人”を変えたのかもしれない。
一石二鳥だったんだ。
凛の母
兄が2人いるわ。
凛の母
仲良くしなさいよ。
凛
…え”
姉ならまだしも、
兄かよ、、
蘭
…
竜胆
…
凛
…
気まずい、
お互い無言だし。
凛の母
早く行きましょ。
兄達の父
嗚呼。
ガチャ
バタン
”あいつら”、
私とこの2人”捨てる”のかよ。
やっぱそうか、
”あいつ”がこのまま兄2人、
妹1人と愛人との豊かな家庭を作り上げるはずが無い。
”捨てられる”。
そう分かっていたはずなのに、
少しでも期待していた自分が馬鹿らしい。