テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
#第5回テノコン
#和風ファンタジー
ある日の昼下がり。真と界人は、時空の歪みによる漂流物の観測を行っていた
シティを見渡せるほどの高さの丘には、不自然にも洋風の時計塔が突き刺さっている
その根元に散らばる無数の品の中には、古いテレビやくるみ割り人形が横たわっていた
真
界人
真
界人の容赦のない言葉に、彼女は力無く笑った
真
真
界人
真
真
彼女が上目がちに彼の顔を覗き込み頼むと、彼は無言でスマホを操作し始めた
横目でスマホの画面を見る
覗き見をするつもりはなかったものの、気になるものは気になってしまうのが彼女だ
直近に撮った3人での写真や、資料、風景などありふれたものばかりだった
一つ、彼女の目を引くものが映った
真
彼はスクロールの手を止める
そこに映っていたのは、額装された二つのキャンバスだった
一つは、幼い子供たちが駆け回る様子が描かれており、もう一方は倒壊した家屋の横でにこやかに座る少女が描かれていた
大胆に、しかし丁寧に描かれた前者と、空気まで緻密に表現された後者に目を奪われた
真
界人
真
2人は重い静寂に包まれた
風が木の葉を揺らしている
界人
界人
真
界人
真は首を傾げた。つまりこの絵は、生徒の絵ということだろうか
真
そんな訳ないだろう、と彼は首を振った
界人
真
真
彼女は嬉しそうに笑う
真
界人
真
真
界人
真
真
少しの間の後、界人は再びスマホの画面をスクロールし始めた
やがて、探していた絵を見つけ、2人の話題はそちらに移る
しかし、まだ真の手にはキャンバスのざらつきが残っていた
いつか、あの絵を描いた人にも会いたいなぁ