式神 榎戸
部屋を出てすぐに後悔した
式神 榎戸
式神 榎戸
僕はまだ地味に痛む頬に触れた
聖葵が暴力を振るうとこは初めて見た
今まで何があっても、人を叩いたりしなかった
だから少し、聖葵が怖かった
リユ
式神 榎戸
先生が廊下の角からでてきた
リユ
式神 榎戸
リユ
リユ
先生に連れられてやってきたのはお墓
先生は花と水を持ってとある家系の墓の前で止まった
式神 榎戸
『修羅魏家ノ墓』
墓石にはそう刻まれていた
聖葵の家の墓だ
リユ
先生に促され、僕は墓石に水をかけた
灰色の石が、水に濡れてさらに濃い灰色へと変化する
リユ
先生は花と線香を添え終えると、手を合わせて目を閉じて それから暫く動かなくなった
僕も真似をするように手を合わせた
リユ
リユ
式神 榎戸
リユ
先生はボソリと呟いた
修羅魏家とリユ先生にどんな関係があるのかなんて僕には分からないけど
きっと大切な人が、修羅魏家に居た ということだけが、何となくわかった
リユ
してないみたいだね
式神 榎戸
修羅魏家の近くにある式神家の墓
花は完全に枯れ、墓石はボロボロだ
式神家で生きているのはもう、僕だけ
本当は、僕が手入れをしなきゃいけない
式神 榎戸
式神 榎戸
リユ
帰り道
暫く沈黙が続いた
でも、その沈黙に耐えられなくなったかのように
先生が口を開いた
リユ
式神 榎戸
リユ
リユ
リユ
式神 榎戸
リユ
式神 榎戸
式神 榎戸
僕、初めて見た…叩かれるのも初めて
リユ
式神 榎戸
常に聖葵と居た
リユ
式神 榎戸
リユ
式神 榎戸
リユ
誰よりも大切な存在なんだと思う
リユ
誰よりも死んで欲しくなくて
誰よりも幸せでいて欲しい
リユ
式神 榎戸
リユ
榎戸に言わずに色々と抱え込んでるんだと思う
リユ
先生は見透かしているように僕を見つめてきた
式神 榎戸
式神 榎戸
リユ
リユ
怒りに任せて行動しないでね
式神 榎戸
式神 榎戸
嫌いって、偽善者って
式神 榎戸
リユ
リユ
式神 榎戸
式神 榎戸
リユ
式神 榎戸
なんでも分かってそう
リユ
長く生きてるけど
未だにイワシの蒲焼は苦手……
式神 榎戸
先生って面白いね
??
??
どこにあるのか分からない 薄暗い建物の中
1人のグリムが1人のサイキックを見つめ、質問する
そう、暗い未来を望むグリムだ
??
??
??
??
君たちは僕らみたいなやつらを
倒すんでしょ?
それに僕、まだあんたのこと信用してないよ
??
??
??
??
??
??
そんくらいする
??
??
??
のったよ
??
茉白 鈴
??
今日はここ泊めるから
部屋に案内してあげて
茉白 鈴
茉白 鈴
茉白 鈴
茉白 鈴
茉白 鈴
何かあったら呼んでね
茉白 鈴
そして、鈴は部屋をでようとする
が……
茉白 鈴
茉白 鈴
茉白 鈴
茉白 鈴