TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
【🍣×🤪】かっこいいピンク

【🍣×🤪】かっこいいピンク

「【🍣×🤪】かっこいいピンク」のメインビジュアル

1

【🍣×🤪】かっこいいピンク

♥

1,800

2022年08月10日

シェアするシェアする
報告する

かっこいいピンク

🩷💙

あらすじ 男として生まれてきた🩷。 親は、🩷が男だと頑なに認めませんでした。そんな自由を奪われてきた🩷が一人暮らしを始めた時…"かっこいい青"が救う。

俺は、ないこ。

名前がないから「ないこ」

親は、女の子が産まれてくると言われ俺を産んだらしい

両親とも、女の方が良かったらしく、俺が男だと気づいた瞬間、泣き叫んだ

それから、俺への虐待が始まった

N

ままー!!

なーに?ないこちゃん

N

僕、かっこいい?

何言ってるの?

ないこちゃんは、可愛いのよ?

N

……

昔から、「可愛い」って言う言葉が大嫌いだった。

ずっと、かっこいいって言われたかった

あと、一人称は「私」にしなさい

みっともないわ

N

…はーい

買い物に行く時も

あら!可愛い〜!!

N

ママ、これピンクの服だよ?

そうよ?だからなに?

N

……僕あっちの服がいい

だめよ!!

あれは男の子用!

ないこちゃんはこれ!!

N

……

俺の持つ物は大体が女の子用だった

それが俺は大嫌いだった

N

母さん…

何その呼び方

女の子だったらもっと上品に言いなさい!!

N

っ……

N

俺は女じゃない

何言ってんの!!!!

あんたは、ないこって名前で、制服も女子用で、部屋もピンクで!!

全てが女の子なのよ!!

いい加減、認めなさい!!!!

N

やだ!……俺はかっこいいって言われたい…

そんなの、絶対に認めないわ!

毎日が残酷だった

相手に女子だと扱われ

かっこいいと一言も言われず

ただ、ただ、

「死にたい」

とだけ思っていた

だけど、一人暮らしが始まってから

人生は変わった

それは、マンションの隣に住む、若い男性が助けてくれたから

ピンポーン

I

ガチャ

I

はい?

N

あっ、新しく隣に住むことになりました、ないこって言います

N

お願いします

俺は、こいつも女として見てくるんだろうなと思った。

I

よろしくお願いします

I

ないこくん

N

…えっ?

予想外の返事に声が漏れた

I

あっ、もしかして名前間違えた?

N

えっ、いや……

I

なら、大丈夫だね!

I

俺は、いふ!

I

仕事の同僚からは、まろって呼ばれます!

I

ないこって呼べばいいよね?

N

えっ…

N

はい!

I

んふふ、んじゃよろしくね

N

よろしくお願いします!

N

はぁ……!

N

いいお隣さんだったな

俺を初めて男として見てくれた人に出会った

それが俺には嬉しかった

数日後

ピンポーン

N

ん?

N

はーい!

I

お邪魔しまーす

I

おぉ!すごい綺麗!

N

でしょ!!

I

女の子っぽくていいね〜

N

っ………

"女の子"という言葉に胸が苦しくなる

N

…………。

I

んで、これ

N

ん?

I

俺の同僚が作ってくれたやつ

N

へぇ〜!

I

同僚さ、男なんやけど料理が得意でな

I

毎回、沢山作ってくれるから

N

いいの?

I

うん!ないこにも頑張って欲しいしな

N

ありがと〜

N

お〜!肉じゃがだ!

I

美味しそうやろ?

N

うん!

I

ないこも、出前とか頼んでそうだから少しでも役に立てればいいなって

N

俺をなんだと思ってるのww

I

えー?w

I

なんか〜、だらしない成人男性的な?

俺は、"男性"に目を輝かせた

N

ほんと?

I

え?まぁ、そんな感じやで?

N

……ありがとう。ポロッ

I

うえぇ!?

I

そんな!泣かんくても!

I

ごめんって!

N

ううん…グスッ嬉しいの

I

えっ??

俺は、まろに全てを話した

生まれた頃の話から今までの苦闘を

まろは、静かに静かに

俺の話を聞いてくれた

N

グスッ…ズズ……

I

そっか…辛かったな

I

でもな?

I

俺、ないこのこと、女やと思ってないで?

N

んぇ?…ほんと?

I

うん。立派な成人男性やと思ってる

I

やから、自分を認めてあげーや

I

今だったら、誰にも囚われてないで

I

自分の自由に生きれる場所や

N

……うん

自分の自由に生きれる場所。

その言葉が俺には深く響いた

I

って、言っても

I

急には変えられへんよな

I

……

I

よし!!

I

一緒に住まへん?

N

……はっ?

I

俺、ないこを笑顔にさせたい

I

ないこを幸せにさせてみせる

I

だから、一緒に暮らそう?

N

…い、いの?

I

えーよ

I

ないこのトラウマを無くしたい

N

…よろしくお願いします

それから、まろとの同棲が始まった。

家は、俺ん家

元まろの家は、空いているが

一応、まろが管理人さんと話して誰も住ませないようにしているらしい

同居が始まって1週間。

荷物運びとか、家の管理とかが終わって一段落。

まろとの生活は慣れてない

空いてた部屋を使わせて、そこをまろの部屋にした

I

🎶〜

N

まろ…?

I

ん〜?

N

なんで、だらけてるん?

I

だめぇ?

N

いやいや!

N

今日は、出かけるんでしょ!?

I

んん…

I

行くか〜

まろと暮らしてわかったことがある。

それは…

まろが、アル中幼児退行野郎

だということ。

めっちゃお世話大変…💦

N

……

N

行くって言って行かないの何w?

I

えぇ?

I

だってめんどくさいもーん

N

はぁ…

めんどくさいやつだけど

俺は、まろが好きな気がする

てか、好き

でも、同性だからあまり認めたくない

I

よしっ、行こーぜ

I

よし、行こっ

N

……

I

どうしたん?

N

へっ!?い、いや…

I

大丈夫?なんかあったら言うてみ?

N

…あの、、

N

小さい頃、親と来た場所で

I

そうだったんや…

N

うん…んで、ここで「ないこは女だ!」って大声で言われちゃって

I

……そっか

I

無理だったら、ええよ?やめる?

N

え!?いいよ!行こ!

I

……

絶対に無理してる

なんか、そう思うんよな

I

ないこ〜

N

はーい?

I

こっちおいで?

まろと、服屋に来た

はっきり言って、男物とかあまり分からない

I

ないこー?

N

はーい?

名前を呼ばれて振り返る

I

こっちおいで?

N

うん

I

鏡の前立って?

N

こ、こう?

自分の姿に胸が苦しくなる

I

そうそう…

そう言って、まろが服を俺の前に持ってきた

I

うーん?

I

こっち〜?

I

ないこは……

I

ここら辺とか?

I

お!これええやん!

I

ないこは?どう思う?

N

んぇ?…うーん

N

あんまりわかんない

I

だよなぁ…男の服とか知らんやろ?

N

うん

I

俺は、似合うと思うから〜

I

これ系統で、これとか?

N

えっ、いいじゃん!

I

気に入った〜?

N

うん!

I

んじゃ、これ〜

I

今の髪型にも合ってるしね

そう。俺は、まろと同居が始まってすぐ

美容室で髪を男性っぽくしてもらった

N

うん!

I

あとは〜

I

これとか?

N

おぉ!ーーー!!!

I

ーーー!?

N

ーーww

I

wwwww

やばい…完全に買いすぎた

俺の金が……w

N

いっぱい買ったね!

I

うん……

N

まさかの3万円www

I

きんけつだぁ!!!

N

ごめんw

I

いいの!おれがないこを人形にしたからw

N

ホントだよww

N

夢中になりすぎ!

I

んふふwww

この、ないこの笑顔が俺は

大好きだった

I

これ、いいね

N

うーん?

I

これこれ

I

青色!可愛くない?

N

……

N

かっこいい…

昔から、かっこいいのは寒色系と習ったからか、可愛いとは思えなかった

I

あっ!これ!

N

ん?

I

俺とオソロに出来るで!

N

ほんとだ!

I

買お!

N

うん!

I

ないこさ〜(レジ待ち)

N

ん〜?

I

青とかはかっこいいって思ってる?

N

えっ……

I

図星やな

I

全部が全部、かっこいいと思うな

I

ピンクだって、かっこいいピンクはあるで

I

青は青だって可愛い青はある

I

ないこの常識が全てじゃないねん

N

……

確かにそうかもしれない

俺にとって、まろは青色。

かっこいいから青。

だけど、まろはたまに可愛くなる

その時、俺は青が可愛いと感じる

N

確かに……

I

俺にとって、ないこはピンクやで

N

っ!?

I

だけど、可愛いピンクやない

I

女の子のピンクやない……

I

男のかっこいいピンク

I

優しい愛が溢れるピンクやと俺は思う

N

……

N

ポロッ………

I

俺は、昔の女のピンクじゃなくて、今の男のピンクの方が好きやで

N

……グスッポロポロ

俺の今の涙は、

自由を奪われた、辛い涙じゃない

今の俺の涙は

自由な、嬉しい涙だ

I

今のないこ……

かっこいいで

𝑒𝑛𝑑

この作品はいかがでしたか?

1,800

コメント

2

ユーザー

Σ(゚Д゚)ハッ気づいたら250回もいいねを押してしまった…

ユーザー

泣きますやん

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
;