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今日は卒業パーティーだった。 なのに僕はパートナーも居らず大勢に囲まれ1人立っていた。
向かう段上には世一を庇う様に立つ僕の婚約者であるミヒャエル・カイザー様と自称世一を守る愉快な仲間達。
kis
ns
kis
ns
現在、陛下は王妃と共に外交中だ。まさか無理矢理事を進めるつもりじゃ…
kis
ns
騎士
差し出されたのは真鍮の杯。毒杯だ。
kis
何故そんな酷い事を言うんです?
僕は震える手で杯を受け取る
ns
僕は勢いを付けてそれをあおった。 周りから音が消える。
舌に異変を感じる前に喉が焼け胃が燃える。全身が痛い。床に倒れ僕は血吐きうめき声を上げながら泣いた。 何がいけなかったの?
僕はただ貴方をーー
ns
一瞬、何が何だか分からなかった。 僕は確かに毒杯を飲んで処刑された筈だ
ns
おかしい。アレは確かにあった事だ。 熱さも痛みも覚えているし睫毛の端が涙でバリバリに貼り付いている。
ns
汗だくだし次いでにシャワーもとベッドから出ると体がふらつく
ns
そして僕は取り敢えず顔を洗おうと入った洗面所で赤黒い血を吐いた。
ns
じゃあ何故ここに居るのか。誰か助けてくれたとか?
ns
ふと、机の上にあるカレンダーを見ると
ns
ざわつく会場、1人の僕、冷たい視線、解消された婚約、嫉妬していた聖なる皇子、大好きな人、負わされた冤罪、毒杯。
ns
また、繰り返さなければいけないのでしょうか。
何も分からないまま学園に通う。
ns
嫉妬した僕は礼儀の出来ていない世一にキツく当たり周りが敵だらけになる
ns
本当にこの時に疎まれたんだろうか。 もしかしたら、もっと前から、 既に疎まれていてー
ns
kis
ns
良かった。まだ、大丈夫みたいです
ns
kis
ns
世一前回より少し転校してくるのが早いようです
食堂にいつも通りミヒャエル様と向かう
ミヒャエル様がテーブルにつくと僕は王族用と僕用のランチを取りに行く。
ns
ほっとしながら戻るとミヒャエル様のテーブルには世一とレオがついていました
ns
ro
isg
公爵のレオは良いとして、世一お前から話し掛けるんじゃありません!と言う言葉を飲み込む。
ns
kis
ns
宜しくとも言わないし、ミヒャエル様の婚約者とも言えない僕。
どうして婚約者だと紹介してくれないんですか?とミヒャエル様を責める気持ちもある
isg
ro
レオが笑う。その通りの筈なんですが…
isg
kis
ro
胸の痛みが酷くなるが頑張って微笑む
ns
ミヒャエル様の前にランチを置いて いつもならその隣に僕のランチを置くのだけど…
ミヒャエル様の隣はレオと世一で埋まっているから。僕はレオ寄りに座る。
ns
世一がミヒャエル様のランチに驚いている。特別製ですからね
ro
レオの前にもランチが運ばれると食事の開始だ。
ランチ中はとにかくミヒャエル様と世一が楽しそうに話していた。
僕はただひたすら泣かない様口角上げ たまにレオが振ってくれる話題に相槌を打った。
ns
最後にデザートになり、何故かミヒャエル様の提案で皆の分を僕が運んで来る事になった。普通世一では?
ro
ns
レオが付いて来てくれるらしい。
シェフ
ns
ro
テーブルに戻ると同時にワゴンも着いてケーキを配り紅茶を淹れてくれる。
isg
ns
isg
ns
kis
ns
ro
isg
ns
もう始まっているのかも知れない 世一に惹かれるミヒャエル様と無視されていく僕の物語
ns
でも決めている事が1つある。僕は絶対に世一に貴族のマナーで注意をしない。 だってミヒャエル様に嫌われたくない
isg
kis
それでも冤罪を被せられる運命なのかな
少しも甘さを感じないケーキを食べながら僕は考える
ns