君と俺の笑顔

この言葉に元気がないとは感じたものの そこには、触れないでそっとしておくことにした。

俺は、あの時のことを思い出す…。 あれが無ければこんなことにはなってなかったはずなのに。

そこで、横断歩道で信号待ちをしている愛を見つけた

信号が青に変わる

信号が青に変わった瞬間、全速力で直行してくる

そこで、右の方から全速で曲がってきた車を視界の片隅で捉えた

考えるよりも先に足が前へと動く

ダンッ！！！

そこから俺の記憶は無いんだ……

でも、気づいた時には病院で…

俺は、ずっと考え事をしていたので突然愛に名を呼ばれてふと我に返る

そこで、愛が泣いていることに気づいた

愛の手元をよく見てみると、俺が去年愛の誕生日にプレゼントしたネックレスを握りしめていた

愛はさっきよりも強く、ネックレスを握りしめていた

俺は、その手を握ってやりたくて愛の方へ手を伸ばす

俺は、体全体を見渡す

そこには、透明となった自分の体があった

さっきの愛が話していた夢の話を思い出す

試しに愛の手を握ってみる

ズキンッ

ようやく、目を覚まし目を開ける

不思議に思い、声のした方へと視線を送る

そうだ！思い出した。 ここで右から車が…

ダンッ！！！

そこには、倒れている 俺と愛がいた。

その呼びかけに俺は全く反応しない

愛の言葉に現実に引き戻される

愛は、こちらを見つめながら優しく微笑む

愛の目から1粒2粒と涙が溢れだす

今度こそ…。 お願いだ、1度だけでいいから。 神様、最後のお願い。

愛の目を見て、頬に触れる

愛の頭を優しく撫でる

蓮の姿が消えていくと共に 辺りに優しく風が吹きぬける