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take what you want

5 - 微小の嘘と甘い罠

♥

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2023年11月15日

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テヒョン

もしもし、

テヒョン

今日はごめん、急に帰ったりして

ジミン

「いや、それはもう大丈夫」

ジミン

「僕、テヒョンアに言わなきゃいけない事がある」

言わないで

分かってるから

ジミン

「僕、浮気した」

ジミン

「バイト先で知り合った女の子と。本当にごめん、」

テヒョン

、、そっか、

テヒョン

おれ、飽きられちゃったんだね

ジミン

「、、別れよう」

ジミン

「自分勝手だなんて分かってるし、テヒョンアを傷つけた自覚もある」

ジミン

「本当に申し訳ないとも思ってる」

ジミン

「ただ、」

ジミン

「僕にとってテヒョンアは優しすぎたんだ、、」

テヒョン

、、違うよ

テヒョン

おれは優しくなんかない

テヒョン

おれがジミナの優しさに甘えてた

テヒョン

、、おれを愛してくれてありがとう

テヒョン

さようなら、

ジミン

「テヒョンア、、」

電話を切って壁に寄りかかった

不思議と涙は出なかった

ジョングク

テヒョンアおはよー

テヒョン

おはよ、、

テヒョン

早いね

ジョングク

朝ごはん作ってたー

ジミナと別れて約4ヶ月

おれはジョングガと付き合い始めた

元ヒモなだけあってずっと家にいても平気なジョングガは率先して家事をしてくれるようになった

クズだったくせに浮気はしないし毎日おれに愛を伝えてくれる

ジョングガは本当に良い彼氏で、おれは幸せだった

ジョングク

テヒョンア

テヒョン

ん?

ジョングク

今日はバイトなかったよね?

テヒョン

ないよ

ジョングク

じゃあ一緒に出掛けよ!

テヒョン

クラブ、、

ジョングク

ごめんね、俺こういう所しか知らなくて

テヒョン

ううん来てみたかったんだ

目の前を沢山の人が通り過ぎていく

爆音で流れる音楽

キラキラした人たち

言葉が聞こえなくてもみんなが楽しんでいることがよく分かる

ジョングク

テヒョンア!はぐれないでね

テヒョン

え?

ジョングク

はぐれないでね?!

テヒョン

あぁ、うん!

音楽のせいで声を張り上げないと聞こえない

お酒を飲みながらジョングガから離れないように必死に着いて回った

、、はずだったけどいつの間にかはぐれていて、

girl

お兄さんひとり?

boy

君めっちゃ可愛いじゃん!

テヒョン

え、あ、

色々な人に声を掛けられる

boy

あれ?クラブ初めてな感じ?!

boy

裏行って楽しもーよ!

腕を強く掴まれた

テヒョン

いっ、、

ジミン

ごめんこの子僕の連れだから

テヒョン

ジミナ、、っ?

ジミン

ほら、行くよ

ジミン

あんな所で何してたの!

ジミン

危ないでしょ!

テヒョン

、、ジミナこそ

ジミン

僕は友達との付き合いで来ただけ

ジミン

テヒョンアは一人?

テヒョン

ううん、彼氏と

ジミン

彼氏、できたんだ

テヒョン

うん、ジミナは?

ジミン

いないよ、笑

テヒョン

出来るといいね

テヒョン

じゃあおれ戻るね

ジミン

っ、、テヒョンア

テヒョン

ん?

ジミン

会えてよかった

テヒョン

、、うん

テヒョン

おれも

中に戻ると偶然ジョングガを見つけた

ジョングク

テヒョンア!!

テヒョン

ごめんね

テヒョン

外の空気吸ってた

ジョングク

ごめん俺がそばにいなかったから、

テヒョン

ううん、いいの

テヒョン

あっちでお酒もらってこようよ!

テヒョン

あれ美味しかったから

ジョングク

そうだね!

ジミナに会ってから何かが弾けたように制御が効かなくなった

普段は飲まない量の酒を飲んだ

ジョングク

大丈夫?

テヒョン

うん、

テヒョン

(全然酔えないな、)

テヒョン

(足りないのかな)

テヒョン

すみません同じのください

ジョングク

テヒョンアもうやめな

ジョングク

暗くても分かるくらい顔赤いし

ジョングク

後で大変だよ?

ジョングガに言われて気付いた

視界が揺れている

ちゃんと酔っていたみたいだ

ジョングク

もう帰ろう?

テヒョン

ジョングガ

おれはジョングガにキスをした

自分からすることは滅多にないから、ジョングガは驚いていた

ジョングク

っ、、てひょ、あ、

テヒョン

黙ってて

おれ何してんだろ

気がおかしくなったのかも

どんどん頭が回らなくなって、何も聞こえなくなった

まるでこの世界にはおれとジョングガ二人だけしかいないみたいに

ジョングク

っ、、テヒョンア!

テヒョン

っは、、

ジョングク

帰ろう

ジョングク

ごめんね、おれがあんな所連れて行ったから、、

テヒョン

ううん

テヒョン

楽しかったよ

ジミナに会うとは思わなかったけど

ジョングク

酔いは覚めてきた?

テヒョン

うん

テヒョン

さっきよりだいぶ楽になった

ジョングク

、、テヒョンア、

テヒョン

ん?

ジョングク

何かあったなら俺に、、

ジョングク

やっぱ何でもない、笑

ジョングク

シャワー浴びてくるね

テヒョン

うん

ジョングガが部屋を出てからスマホを手に取った

案の定、ジミナから連絡が来ていた

テヒョン

(電話の方が早いよね、、)

テヒョン

、、、あ、もしもし

ジミン

「ごめんテヒョンア」

ジミン

「いま大丈夫?」

テヒョン

うん

テヒョン

何か用事あった?

ジミン

「僕の部屋にペアリングがあってさ、取りに来る?」

テヒョン

え、捨てなかったの?

ジミン

「うん、何か捨てづらくて」

ジミン

「あれ結構高かったじゃん?1個返すから売りなよ」

テヒョン

最低かよ笑笑

テヒョン

まぁ、、そうだね。週末に取りに行こうかな

ジミン

「わかった、じゃあ週末ね」

テヒョン

うん

ジョングク

テヒョンア

ジョングク

、、電話?

テヒョン

あ、もう終わったから

急いで電話を切って立ち上がる

テヒョン

おれもシャワー浴びてくる

ジョングク

まって

テヒョン

、、なに

ジョングク

、、あ、えっと

ジョングク

ご飯、テイクアウトにしよ

テヒョン

あ、うん

テヒョン

いいね

元カレと電話したなんて気付かれたら大変な事になる

ジョングガを裏切ることにもなる

今はジョングガの顔を真っ直ぐ見ることが出来なかった

テヒョン

来たよ

ジミン

わざわざごめんね

ジミン

はい、これ

ジミナからリングを受け取る

テヒョン

ありがとう

テヒョン

、、じゃあ、帰るね

ジミン

っ、、ねぇ

ジミン

テヒョンアは、僕と別れて良かったと思ってる、?

あぁ、ダメだ

おれはちゃんと、ジミナが好きだった

だから声が出ない

別れて良かったって、言わなきゃいけないのに

声のかわりに涙が溢れた

テヒョン

っ、、ごめん

ジミン

なんで謝るの、

ジミナがおれを優しく抱き締めた

いつもジミナが付けていたシトラスの香りが懐かしい

テヒョン

おれ、、もうジミナには、

ジミン

言わないで

ジミン

分かってるから、、

ジミン

もう少しだけこのままでいたい、

こんなこと許されない

ジョングガがいるのに、

ジミン

お願い、、

ジミン

もう少しだけ、そばにいて、

断らなきゃ

そんな事分かってる

テヒョン

、、うん、

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