テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
部屋の外は、ホログラムの光が踊るミアレシティ。 でも──僕の部屋だけ、時間が止まっている。 畳の香り。障子に射しこむ淡い光。 部屋の中央には御簾が吊られ、 その向こうで僕は、静かに膝を抱えていた。
信者
障子の向こうから、信者の声がする。 声は柔らかいけれど、その奥にあるのは“恐れ”だった。 彼らは言う。
信者
信者
信者
……でも僕は知っている。 それは“守る”なんかじゃない。 “閉じ込めている”だけなんだ。 御簾の向こうに見えるのは、人影と、 僕のそばで静かに浮かぶジュペッタの姿。 彼だけが、僕とまともに話してくれる存在。
アオ
ジュペッタ
すんませんポケモンの鳴き声わかんねぇ★
人間にはポケモンの言葉はわからない。 けれど、僕には不思議とジュペッタの声が、心の中に届く。 多分、“僕もこの子も、同じ孤独を抱えていた”からだ。
ジュペッタ
アオ
アオ
御簾の向こうで、信者たちの足音が遠ざかっていく。 彼らは毎日、朝と夕に祈りを捧げ、 “神子”の健康を願う。 でもそれは祈りなんかじゃなくて、監視だ。
世界がどんなに明るくても、 この部屋の中は、ずっと夜みたいに静かだ。 そして、僕も
アオ
ジュペッタ
アオ
外の光は、御簾の向こうで揺れている。 けれど、僕はその明るさを知らない。 ただ、本を読む。 ページをめくるたびに、 物語の中の“外の世界”を、少しだけ夢見る。