看守は病持ち

始めは都合上、別の場所での仕事だった

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ！！

ｶﾞｼｬﾝ！！！！

仕事が一通り終わり、スティーブ達の所へ戻ろうとした、 その時だった。

ｺﾂ…ｺﾂ…

ﾀﾞﾝｯ

なんだ…？ 目の前が、グラついて……

病なら、早く戻って知らせなければ…

…いや、やめておこう

アイツらに迷惑をかけるくらいなら、自分で応急処置をしよう。

この病は特殊だ。ウイルスのように感染していく。 いくらアイツらが既に病を発症していたとしても、近くにいるのは危険だ。

今、俺にできる処置は…

とにかく離れて、スティーブ達が通るような道を避けた。

自分の部屋にいれば、きっと誰かが来てしまうから。

だが、体は限界を迎えた。

思考を巡らせるような気力もなく、ただ、そこに存在していた。

スティーブの声。 すぐ近くに居る。

ｶﾞﾁｬ…

ﾊﾞﾀﾝ