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ぐっ……う”ぅ”ッッ…!

水の中で蘭は拘束を外そうと、 必死にもがいた。

(くそ…もう、…)

(息…続ッ…かねぇ…)

ゴボッ…!

夢…ちゃ、ん…

ご…めん

マイキー!マイキー!

マイキー

大丈夫だ、そこまで…深くない

マイキーはそう言いながら、 撃たれた肩を押さえた。

しかし樹はそんなことに構うこともなく、二人に銃口を向けた。

待っていーちゃん、私たちは…

知ってるわ

灰谷さんを助けに来たんでしょう?

でも残念ね…

彼も…貴方達も、ここで終わりよ

いーちゃん

いーちゃんは、私たちに
死んでほしいの?

当たり前でしょ、今の
状況見て分からないの?

それなら…

なんであの時、私を助けたの?

……なんの事かしら

私が拷問で死にかけてた時、手当して連れ出してくれたでしょ?

覚えてるよ、一度は
忘れちゃったけど…

私に似た誰かでしょ、そんなことするはずないじゃない

じゃあさ、初めて会った
日のことは覚えてる?

私がマイキーのたい焼きを買うために、いーちゃんのケーキ屋に行って

私…一目見て、美人すぎて
思わずナンパして

それでしつこいと撃つよって、脅されたんだよね

それからだよね、一緒に
いるようになったの

休憩時間にBLの話したり、買い物行ったり、いーちゃんの奢りでお昼食べに行ったり

言い出したらキリがない

……………

いーちゃんは私に
とって、最高の友達だよ

ずっと一緒にいた、だから分かるの

きっと…何かあったんだって

だから教えて、何があったのか…

バァンッ!!

(ビクッ…!?

すると樹が放った銃弾が、 夢の耳元を掠めた。

貴女が…私の何を
知ってるって言うのッッ!!

何も知らないくせに、分かったようなこと言うんじゃないわよ…!!

裏切っても、拒絶しても、離れても

貴女は何も無かったかの
ように、私についてきて…

鬱陶しいのよッ…!!

………………

貴女は今更、
私に何を求めてるの…?

今更、私の何を信じるの…?

…全部だよ

私はいーちゃんの全部を信じてる

だって、友達だから…

…ッ!?

(なによ…なんなのよ…)

(そんな目で、私を見ないでよ…)

(一体誰が、貴女を攫ったと思ってるの…)

(一体誰が、貴女を裏切ったと思ってるの…)

(今…一体誰が、貴女に銃口を向けていると思ってるの…)

(お人好しもいい加減にしてよ)

(貴女のそういうところが、本当に…)

大嫌い…

樹が震えた声でそう言うと、 瞳から一粒の涙がこぼれ落ちた。

そっか…、私は大好き

……ッ”…!!

ガンッ…

夢がそういうと、樹の手から 銃が滑り落ちた。

そして樹は、脱力したように その場に両膝を付いた。

やめてよッ……そんなこと、
言わないでよ…!!

人の気も知らないで、何なのよ…

嫌いッ……大嫌いッ”…!!

うん、ごめんね…

夢は泣き崩れる樹を、ただ 見つめることしか出来なかった。

マイキー、動ける?

マイキー

先に行ってくれ、
止血が済んだら向かう

分かった

そういうと夢は、 水音の響く方へ足を進めた。

はぁ…はぁ…はぁ…ッ!!

蘭ちゃん…!!蘭ちゃん…!!

夢は蘭の名を呼びながら、 薄暗い廊下を必死に走った。

!?

水音のする部屋にたどり着いた夢は、プールに沈められた蘭を見つけた。

蘭ちゃん…!

バシャンッ!!

夢は躊躇無く、プールに飛び込んだ。

(蘭ちゃん…!)

………………

夢はピクリとも動かない蘭に、 急いで泳ぎ寄った。

そして蘭の頬に、そっと手を添えた。

(ごめんね蘭ちゃん、許してね)

スッ…

すると夢は蘭の唇に、自身の唇を重ねた。

同時に隙間から泡が出てき始め、 水の中を静かに駆け回った。

…………ッ…、……

(ゆ、め…ちゃ、ん…)

すると蘭の目が、微かに開いた。

(蘭ちゃん…今助けるから!)

ガッ…!!

蘭が目を覚ましたことに気がついた夢は、急いで後ろの手錠を引っ張った。

(ダメだ取れない、どうしたら…)

(そうだ…!)

すると夢は蘭の懐に手を入れ、 中から銃を取りだした。

(水中じゃ銃弾はそこまで進まない)

(なるべく近づけて…)

バンッ!!

夢が手錠に向かって銃を撃つと、 手錠が壊れ蘭が浮き上がった。

(よしっ…!)

バシャンッ!!

ぷはっ!!

ゲホッ…、ゴホッ…!!

マイキー

夢!大丈夫か!?

マイキー!蘭ちゃんお願い!

マイキー

分かった!

マイキーはそう言って、夢から蘭を預かりプールから引き上げた。

そして夢もその間に、プールから上がった。

蘭ちゃん!

マイキー

とりあえず気道を
確保して人工呼吸を…

う”っ…

ゲホッ…、ゴホッゴホッ…!!

マイキーが気道を確保しようとしたその時、蘭が大量の水を吐いて目を覚ました。

蘭ちゃん…ッ!

マイキー

よかった…

ゆ、め…ちゃ、まぃ…き…

ゲホッ…!!ゲホッ…!!

無理に喋んなくていいよ…!

マイキー

ああ、今は休め

ぅん……あ、りが…と…

………………

マイキー

どうした夢、いきなり黙って…?

マイキーは突然黙ってしまった 夢に、ふとそう聞いた。

To Be Continued…

ヲタ女と反社【君の名を呼ぶ】〜stand by you〜

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コメント

8

ユーザー

私としては今までのお話は全て、この後のお話の準備にすぎませんでした。 私が書きたかったのはこの後の展開です。 この長編は、あと2.3話で終了いたします。 ここからは、怒涛のクライマックスです… お楽しみに〜( ' ꒳ ' )ノフリフリ

ユーザー

助かってよかったぁ~! いつもは面白くて可愛いゆめちゃんが、最近イケメン化してきている! 自分のペースで投稿頑張って下さいね‼️

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