俺は,転校生だから 挨拶をするように言われた
転校は初めてで, 緊張したが,運良くらんも一緒だった為
そこまで,緊張はしなかった
らん
らん
いるま
いるま
なつ
いるま
挨拶をすると名前も知らない クラスメイトがいきなり
顔を顰める, なので何かをしたかと思い笑うと
引きつった顔を真っ赤に染めた
席に座ろうとすると 隣からブツブツと声が聞こえる
なつ
どうしてそんなに落ち込んでいるのか 分からなかった
恐る恐る声を掛けてみたら
いるま
なつ
すち
みこと
??こいつらは誰なんだろうか
すち
みこと
スイカ頭に天然野郎の名前…
そんなことより,隣の奴の名前が知りたかった
なつ
なつ
いるま
らん
いるま
どうやら俺は 隣の席のクラスメイトに
一目惚れしたらしい
体育祭,俺らのクラスの 勝利に終わった
この後,6人で打ち上げに 行く予定だ
だけどその前に俺はやることがあった
いるま
なつ
いるま
なつ
戸惑いながらも彼は承知 してくれた
いるま
なつ
無言で屋上へと向かう
正直気まずかったが, それ以上に緊張が上回った
いるま
いるま
俺がそう彼の名を呼ぶと 驚きと怯えが混じったような表情に変える
なつ
ごめん,怯えさせるつもりは無いんだ
いるま
よく見る告白のポーズでセリフを言う
心配のあまり目を瞑っていたがあまりにも 反応が無いため少し目を開けてみると
なつ
……無言で泣いているなつが居た
いるま
いるま
嗚呼,やってしまった
そうだよな,まだ同性愛が認められていない 世界で期待なんかして
なつ
なつ
いるま
なつ
いるま
良かった… 安堵と嬉しさで倒れそうだ
いるま
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
いるま
いるま
なつ
いるま
なつ
……え,手繋いできたんだけど
いるま
なつ
打ち上げも終わり,帰り道
コツコツコツと2人だけの足音が 静寂な夜に響く
いるま
なつ
いるま
なつ
なつ
いるま
なつ
いるま
いるま
なつ
いるま
時が進み,日曜日
集合の時間になっているが まだ彼は来ない
不安が立ち上るが 言うて5分だ
少し遅れているのだろう
そんなことを悶々と 考えていると
息を切らして走ってくる 彼の姿が目に入った
なつ
いるま
いるま
なつ
くだらないことを話しながら 目的地へと向かう
彼といる時間がとても幸せで つい微笑んでしまう
彼もニコニコしており 可愛らしい
そんな事を思っていると 彼がキラキラと目を光らせた
彼の視線の向こうには クレープ屋があり
いるま
と尋ねると 照れながら
なつ
いるま
クレープ屋に着くと なつはキラキラと目を輝かして メニューをじっくりと見ていた
なつ
ひとつのクレープのメニューを 指さす
いるま
なつ
トコトコと会計へと向かう君を 引き止める
いるま
なつ
いるま
なつ
嫌がりながらも 承諾してくれる
俺はなつのクレープと自分が食べたい クレープのメニューを注文する
店員は『了解です』とだけいい,厨房へと 消えていく
しばらく経つとクレープを持ってきて 渡してくれる
それを受け取り彼の元へと向かう
彼はキラキラと目を輝かし, クレープと俺を交互に見ながら
いるま
なつ
なつ
小さく小声で礼儀良く食べ始める
その小さな口でモグモグと食べ始める君を 見ながら食べていたら
彼の口にクリームが 付いている事に気づく
いるま
そう言って舐めとると彼は 顔を真っ赤にして
なつ
小さくそう呟いた
そんな彼を守ってあげたい,そう もう一度思った瞬間だった
クレープを食べ終え, 目的地へと着く
いるま
なつ
ここはアクセサリー屋 ある目的でここへと2人で来たかったんだ
いるま
なつ
いるま
なつ
ヒョコッと顔を隙間から覗かせる
視線の先にはひとつのイヤリング
いるま
そう,彼に提案する 昔から好きな人と 付き合えたらやってみたかったのだ
なつ
笑顔で答えてくれる
なつ
いるま
なつ
ご機嫌よく会計へと向かう お釣りとかを貰い,彼の元へ行く
いるま
なつ
キラキラと光るお揃いのイヤリング
いるま
なつ
いるま
なつ
いるま
なつ
彼が俺の上目遣いに弱いことは 知っている
これで,学校でもイチャイチャ出来る
そんなことを考えながら この幸せの時間を噛み締めた
これから最悪な事が 起きるとは知らずに……
付き合ってからちょうど1ヶ月
いきなりなつに屋上に呼び出された
俺は何かしてしまったのかと思い 心を震わせる
時は待ってはくれず その時は来た
いるま
なつ
彼は俯いていて表情は読み取れない
不安の気持ちを募らせながら 彼が口を開くのを待つ
そうしたら,彼が発した言葉は
なつ
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