コメント
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控えめに言って神
あれから碧くんや晴空さんと会うことは無く数年が経った
只々平凡な日常を過ごしていた筈だった
星月 凛
学校から帰って来て何時もの様に挨拶をするが、返事は無かった
星月 凛
星月 凛
雪月 澪
星月 凛
母親が部屋の隅で泣いていた
雪月 澪
雪月 澪
星月 凛
星月 隼人(ホシヅキ ハヤト)
俺のお父さんの名前
正直お母さんが泣きながら"それ"を話す姿を見て、体が固まった
星月 凛
雪月 澪
星月 凛
お父さんは元々家に帰ってくることも少なく、いわいる社畜だった
きっと過労死か事故だろう
そんなことを単調に思った
悲しいなんて感情はとっくに無くなった
だから僕は母さんを眺めることしか出来なかった
寄り添ってあげることが出来なかった
一緒に泣いてあげることが出来なかった
雪月 澪
星月 凛
雪月 澪
パァァン !!!
星月 凛
雪月 澪
星月 凛
雪月 澪
雪月 澪
星月 凛
雪月 澪
そう言って母さんは自分語りを始めた
父さんが知らない女性と連絡を取っていたこと
路地裏で闇商売をしていたこと
煙草やお酒の中毒者だったこと
それに耐えられなくなって父を殺したこと
全てを話してくれた
星月 凛
雪月 澪
雪月 澪
星月 凛
雪月 澪
星月 凛
雪月 澪
雪月 澪
星月 凛
雪月 澪
雪月 澪
星月 凛
その日から、父と母とは縁を切った
捨てられてから三日が経った
食料も水も無い
もう体力も無い
あぁ、俺は此処で命を断つんだな
そう思った
_
星月 凛
_
赤萩 律
星月 凛
星月 凛
感情も何もかも失った俺は
人付き合いを良くする必要も無かった
だからずっと冷たい態度をとった
赤萩 律
星月 凛
赤萩 律
星月 凛
赤萩 律
星月 凛
赤萩 律
赤萩 律 という男は俺を引っ張って自分の家まで連れていった
赤萩 律
星月 凛
連れて来られた家は、一人暮らしの男性とは思えないほど綺麗で広かった
彼の薬指にはルビーが埋め込まれた指輪が付いている
既婚者だと直ぐにわかった
何かしらの理由で奥さんが居ないんだろう
これ以上考察をするのも失礼に当たるので、俺は垂れ流してあるテレビを見た
赤萩 律
星月 凛
赤萩 律
出て来たのは肉と米
如何にも元気を取り戻すためのご飯、といった感じだ
星月 凛
赤萩 律
星月 凛
赤萩 律
赤萩 律
赤萩 律
星月 凛
俺は今まであったことを全て話した
父親が犯罪者だったこと
それを見た母親が父を殺めたこと
家出した後の三日間近所から「犯罪者の子」と言われたこと
全部話した
赤萩 律
星月 凛
そういうと彼は俺の頭を撫でた
その手は父よりも母よりも暖かくて
本当の愛に触れた気がした
星月 凛
赤萩 律
星月 凛
星月 凛
僕は泣いた
たくさん泣いた
閉じて居た感情を解き放ったように
何かのネジが外れたように
赤萩 律
赤萩 律
赤萩 律
赤萩 律
赤萩 律
赤萩 律
赤萩 律
星月 凛
その時のドズルさんの言葉に救われた
命を悲しんでくれる人がいる限り、俺の存在価値はあるんだって
少なくても大人になるまで生き続けよう
そう心に決めた
♡1500↑ ありがとうございます