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ちりんっ、
儚く鳴る風鈴
寺を走る足音
呪文の声
いつからだろう
此の音さえも聞けなくなってしまったのは
一ノ瀬家第二十五子として生まれた
生まれたばかりの私は大層可愛がられた
然し、二歳後半の時だった
私の髪色が、突然白くなった
私が生まれる前も後も、突然変異で白髪なんてありえなかった
。
。
一ノ瀬 莉透
当時の私は言葉を理解する事ができなかった
。
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一ノ瀬 莉透
一ノ瀬 莉透
。
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一ノ瀬 莉透
一ノ瀬 莉透
がちゃんっ
此処での生活は居心地が悪かった
ご飯は三食とも脂っこいものばかり
運動もままならない
何より人と会話出来なかった
。
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。
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私が入れられた場所は、神に生贄として育てられる
収容所だった
十歳が頃合いだそうだ
。
一ノ瀬 莉透
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一ノ瀬 莉透
一ノ瀬 莉透
。
。
。
私の肩を抑え付け、髪を引っ張り無理矢理口を開けられた
。
一ノ瀬 莉透
全部完食したら、何も言わずに出て行く巫女達
一ノ瀬 莉透
何も解らないまま、遂に十歳の誕生日を迎えた
沢山の巫女が、私を装飾していく
。
。
一ノ瀬 莉透
一ノ瀬 莉透
一ノ瀬 莉透
一ノ瀬 莉透
太宰 治
一ノ瀬 莉透
太宰 治
太宰 治
一ノ瀬 莉透
一ノ瀬 莉透
太宰 治
一ノ瀬 莉透
一ノ瀬 莉透
太宰 治
太宰 治
一ノ瀬 莉透
太宰 治
太宰 治
太宰 治
一ノ瀬 莉透
そう言って流れた涙が
あまりにも美しかった
。
。
一ノ瀬 莉透
太宰 治
一ノ瀬 莉透
太宰 治
太宰は騎士だった
昔に読んだ童話の、騎士様だった