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私は人気の親友に恋をした
えと
そう言って笑ったのは
私の親友のえとである
学年一の美少女で明るくて
誰にでも優しい
男女問わず人気である
そんな彼女とは昔からの親友である
凛
と笑顔で返す私の胸の奥が
少しチクリと痛んだ
男子
男子
凛
休み時間。男子達のそんな声が聞こえるたび、私は曖昧に笑うしかなかった
だって、
本当は私が彼女を好きなの
女の子同士だし
彼女にそんな気持ちを持ってるなんて知られたくない
知られたらきっと全てが崩れる
だからこれからも
何気ない顔で隣に立つ
えと
凛
それでも、
笑う彼女の横顔を見るたびに
心が高鳴ってしまう
えと
その日もえとは変わらず笑顔で私の手を取った
凛
えと side
凛といると安心する
無言でも気まずくならないし
くだらない事で笑い合える
私らしくいられる場所は
凛の隣だけ
でも
男子
休み時間。男子に聞かれた
私は笑って誤魔化した
えと
えと
冗談交じりにそう返した
本当は言えない
私が好きなのは女の子
しかもその相手は
凛
なんだから
最初は気づかなかった
でも凛が他の女子と仲良くしていると
なぜか胸が苦しくなった
凛
ーーー笑︰女子
えと
笑ってる顔が私の知らない誰かに
向けられると無性に心配になった
その感情の名前に気づいた時
私は目を逸らした
えと
えと
えと
って私は自分に言い聞かせた
でも目で追ってしまう
声が聞きたくなる
凛
凛が笑うたび
私の心が跳ねる
えと
凛
えと
えと
放課後
並んで歩く帰り道
私は勇気を出して聞いてみた
えと
えと
えと
凛
凛が少し驚いたような顔をした
その顔が可愛くて
やっぱりまた胸がぎゅっとなる
えと
えと
私は笑って誤魔化した
私の気持ちを言葉にする勇気がまだ持てなかった
でも願ってしまう
もしも凛が私と同じ気持ちで見てくれていたら
そんな奇跡があるなら
少しだけでも夢をみたいな
って私は心の奥底で思ってしまった
凛 side
最近えとの様子が変だ
えと
えと
えと
そう聞かれた日のことが、
頭から離れない
あの時胸の奥が一瞬期待でざわついた
でも私は怖くて答えられなかった
凛
そう言った瞬間、
えとの笑顔が少し曇った気がした
でもきっと私のせいだ
そうやって自分を誤魔化した
それからなんとなく
えとが私から距離をとるようになった
えと
えと
えと
小さなすれ違いが
続くたびに胸の中がざわざわしていた
凛
でも聞けるはずがない
だけどもっと
隣に居たい…、
ちゃんと気持ちを伝えたい…、!
でも伝えたら、全てが壊れそうで怖い
えと side
えと
えと
えと
えと
そう思いながら
私は凛と距離をとった
だって、
一緒にいたら期待しちゃうから…、
もしかして凛も私のこと好きなんじゃないかって
でもあの時はっきりと…、
凛
って言われて
えと
えと
えと
えと
だから離れた方がいいっと思った
えと
この気持ちがバレる前に
普通の親友に戻ろう…!
凛にとって、私はただの親友なんだから!
でも…
えと
凛
えと
えと
凛
えと
えと
凛