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我ら白鳥沢学園の日常は

第11話 - 違う

7,601

2022年09月20日

#ハイキュー夢小説

#白鳥沢

#夢小説

#ハイキュー

#青春恋愛

#ドラマ

希紀🏐🎨

男バレのファン

○○ちゃんひどい、いくらなんでもナイフで傷つけるなんて…！

△△ ○○

(タチ悪いっ…！私なんで気づかなかったの！)

白布賢二郎

なんだこれ…

川西太一

○○そのカッター何？

五色工

○○さん…？

△△ ○○

違う、これは…、

男バレのファン

○○さんひどいよ…！

男バレのファン

こんなことしといて言い訳するの？！

△△ ○○

っ！

△△ ○○

今のは自分でやってたじゃん！

男バレのファン

私見てたよ、○○さんが刺してるとこ！

男バレのファン

私も見た！

男バレのファン

ひどいよ、可愛そう！

男バレのファン

そんなことまでして、可哀想な子演じるの？！

△△ ○○

(待って待って、この人たちさっきまでいなかったよね？影から見てたってこと？！)

△△ ○○

言いがかりもほどほどにして！

△△ ○○

私はそんなことやってない！

男バレのファン

カッター持ってるくせによく言えるよね！

△△ ○○

これは自分で刺してから私に投げてきただけじゃん！

△△ ○○

影から見てたならわかるでしょ！

男バレのファン

そんな見苦しい言い訳するとか最低！

男バレのファン

証人がこんなにいるのに！

△△ ○○

あんた達が揃って嘘ついてるからでしょ！私は何もしてない！

瀬見英太

ちょ、ちょっと落ち着けよ

大平獅音

そうだよ、君も1回止血しないとだ

大平獅音

話はそれから

男バレのファン

いや、ここでハッキリさせないと！

男バレのファン

○○さんはいつも私達に命令してきた！皆さんにも嘘ついて、自分は被害者だって思わせるように…！

男バレのファン

五色君の前でもさせられた！五色君に助けを求めても信じて貰えなかった！だから、その事で刺されたのよ！

五色工

えっ…！

男バレのファン

私たちは○○さんが怖いから逆らえなかった！言われた通りやっただけ！私達は悪いことしてない！

男バレのファン

なのにこんな仕打ち酷いよ！

△△ ○○

っ！そんなこと、してない！

今までされてきたいじめが

避けられていたことが

どれだけ楽だったか

どれだけ生ぬるいものだったのか

すごく実感した瞬間だった

こんなことされたこと無かった

今までは悪口言われて、所有物をボロボロにされてた‪”‬だけ‪”‬で済んでた

でも今回は違うんだ

私が加害者の濡れ衣を着せられてるんだ

△△ ○○

(でも今までと変わらない。嫌われてからは前と同じ)

△△ ○○

(大丈夫。私は1人でも大丈夫だったし、そういう悲しいとかって感情に疎い)

△△ ○○

(じゃあ…なんだろうこの気持ち…)

△△ ○○

(怒り…？…いや違う)

△△ ○○

(呆れでも諦めでもない)

△△ ○○

(待って…、私もしかして今…)

泣きそう…？

白布賢二郎

お前ら、…！？

カランカランっ

握りこんでいたはずの手からカッターが落ちた

△△ ○○

(私、なんで涙なんか…！)

恥ずかしいし

かっこ悪い

泣きたくなんてない

なのに、目の縁に溜まる涙のかさはどんどん増していく

ダメだ

今ここにとどまっていちゃダメだ

△△ ○○

すみませんっ…1回、…っ！

嗚咽のせいか、声も震え出す

△△ ○○

ごめんなさいっ！

私は謝罪だけ述べると全力疾走でその場を離れた

こんなことしたら、疑われることくらいわかるはずなのに

溢れ出す涙も、現実から逃げる足も止まりはしなかった

バレー部視点

白布賢二郎

おいっ！どこ行くんだよ！

瀬見英太

○○！

五色工

○○さん！！

川西太一

え、やばくね？

男バレのファン

ちょっと待ってよ！

男バレのファン

この子ほっとくつもり！？

男バレのファン

演技で皆に嘘ついてたやつ追っかけるの？！

体育倉庫

△△ ○○

(私、おかしいな)

△△ ○○

(なんで急にこんなこと…)

△△ ○○

(なんで涙こんなに出てくるの？)

△△ ○○

(悲しくなんてないはずなのに…)

△△ ○○

(今までだって沢山変な噂なんて流されてきたし、離れていった人も沢山いる)

△△ ○○

(あんな状況で抜け出してきて、きっと皆ファンの子達の言うこと信じちゃうんだろうな)

△△ ○○

(毎回変わらないはずなのに、なんでこんなに、悲しいって思っちゃってるの？)

△△ ○○

(なんで皆に嫌われるのが怖いとか思ってんの？)

△△ ○○

(皆と過ごした日々なんてたったの１ヶ月じゃん。白布に関しては毎日喧嘩ばかりだし、なんも悲しくなる理由なんてないのに)

△△ ○○

私…そんなに皆のこと好きなのかなぁ…

私は体育座りで座り込むと腕の中に顔を埋めた

△△ ○○

(皆にどんな顔して会えばいいんだろう…)

△△ ○○

(私ってこんなに弱かったんだなぁ…)

あれからどのくらい経ったのか分からない

ずっと体育館倉庫にいたら、話を聞きつけたらしい美琴がやって来てとりあえず部屋に連れもどされた

戻ってきてからも私はずっと布団に潜りっぱなしだ

千華野美琴

○○ー、お風呂入りに行こー？

△△ ○○

私今日は夜一人ではいるからいい

千華野美琴

じゃあ、食堂行ってご飯食べよ？

千華野美琴

今日確かカツ丼とかあった気がする！

△△ ○○

食欲無いからいい

千華野美琴

はぁ…

千華野美琴

いつまでそうしてんの？

△△ ○○

美琴には関係ない

△△ ○○

私にかまわず生活してどうぞ

千華野美琴

そんな訳にも行かないんだわ

千華野美琴

太一に一通り聞いたけどさ、あんたどうせ悪くないんでしょ？

千華野美琴

あんたがそんなことやるようなやつじゃないって私も皆も分かってるよ

△△ ○○

…………

千華野美琴

○○さー、マネージャー初めてから、前よりも喜怒哀楽激しくなったよね

千華野美琴

でもその中でもマネのこと話してる時とか、実際1度見に行った時も思ったけど、本心で嬉しいって顔で笑ってるよね

千華野美琴

入学してから同じ部屋で過ごしてきたけど、すごい変わったと思うんだ

千華野美琴

最初の頃なんて話しかけてもめっちゃツーンだし、お風呂一緒に行こうって言っても頑なに夜一人で入ってたし、学食一緒に行ってもめっちゃ無言だし、冷たかったよね〜

千華野美琴

まぁ、それは中学のことがあったからだと思うけど、最近の○○私すごい好きなんだ

千華野美琴

マネになるかって時珍しくウジウジしてたのも同じ人間なんだって思ったし、ちょっとずつでも心開いてくれてんのかなって嬉しくってさ

千華野美琴

そういうの、ちゃんと見てきたし、感じてるから、私は誰が何言おうと○○を信じるよ

千華野美琴

食欲無いなら、今じゃなくてもいいけどちゃんとなにか食べなよ

かけられる優しい言葉一つ一つが私の心に響く

気を使ってくれたのか、美琴はそのまま部屋を出ていった

そして枯れたはずの涙がにじみだした

△△ ○○

………バカ

△△ ○○

(こんなに人の言葉が響くような性格してたっけ…)

△△ ○○

(私、いじめのない生活に慣れすぎちゃったのかな…)

△△ ○○

(知らなかったな…人の言葉がこんなに温かいなんて)

そんなことを考えていたら、ピロんっとLINEの通知音が響いた

△△ ○○

ん…？太一…？

夜中、11時くらいに部屋抜け出してくること可能？可能なら学校近くの公園来てくれる？場所わかるよね？くれぐれも先生にバレないようにな

△△ ○○

(何だろう…)

△△ ○○

(夜…かぁ…)

無視する訳にも行かず、私は11時に学校近くの公園へと足を運んだ

川西太一

あ、来た。ってかなんでそんな縮こまってるの？

△△ ○○

…いや…なんでもない…

川西太一

結構薄着だな。上着ぐらい着てこいよw

川西太一

寒くないの？w

△△ ○○

うん…平気

川西太一

元気ねぇな

川西太一

まぁそうか。でもま、あの場は白布がおさめてくれたから大丈夫だぞ

△△ ○○

白布が…？

川西太一

うん。その過程を話そうと思って呼んだ

川西太一

千華乃が○○落ち込んでるって言ってたから早い方がいいと思って

男バレのファン

演技で皆に嘘ついてたやつ追っかけるの？！

白布賢二郎

は…？

白布賢二郎

演技で嘘ついてるやつはどっちだよ

男バレのファン

え？

男バレのファン

白布くん？

白布賢二郎

お前らマジいい加減にしろよ

白布賢二郎

いっちょまえにファンだとか言ってんじゃねぇぞ

瀬見英太

おい白布？

川西太一

(これ、ガチでヤバそう…)

白布賢二郎

言っておくけど、○○はお前らみたいにずる賢い生き方してねぇから、そんなことしねぇよ

白布賢二郎

あいつがそんなことをして得することも何もねぇしな

男バレのファン

だっ、だって○○さん、白布君のことカッパって呼んだり

男バレのファン

馴れ馴れしくしてズルいじゃん！

白布賢二郎

は？それなんか今関係あるかよ？自作自演して○○に罪なすり付けたことに関連してんのか？

男バレのファン

それは…

男バレのファン

っ！白布君は○○さんが好きなの？！

男バレのファン

だからそうやってエコひいきするの？！

男バレのファン

私達だって白布君や男バレの人達が好きなだけなのに！

男バレのファン

マネージャーはダメって言われるし！なのに他にマネージャーになる人がいるってどういうことなの？！

白布賢二郎

○○は俺らのファンでもなんでもねぇよ。俺らの誰かと恋愛関係な訳でもない

白布賢二郎

俺たちの小さな変化や不調によく気づいて、マネージャーの仕事もきっちりこなせるから、俺らから推薦したんだ

白布賢二郎

男目当てでウロウロよってくるお前らと一緒にするな

白布賢二郎

わかったらとっとと止血してうせろ。二度と○○に近寄るな

川西太一

(へぇ…なんだかんだ大事にしてるじゃんw)

男バレのファン

っ！

大平獅音

タオルあるよ、一旦これで抑えて

瀬見英太

俺包帯出すな！

山形隼人

じゃあ、俺保健室準備してもらってくる

天童覚

俺はカッター片付けるネ

五色工

○○さんはどうしますか？！

五色工

追いかけた方がいいですか？！

白布賢二郎

いや、あいつはいい

川西太一

え？ほっとくの？

白布賢二郎

そうじゃなくて、千華乃に任せよう

白布賢二郎

そういう弱ってる時は仲良いやつの方がいいだろ

川西太一

それもそうか。でも今日あいつバイトじゃね？

川西太一

それまでどうすんの？

白布賢二郎

それはほっとけ

白布賢二郎

一人の時間も欲しいだろ

白布賢二郎

連絡だけしとけばいい

川西太一

じゃあしとくわ

白布賢二郎

連絡先知ってんの？

川西太一

勉強会の時に

白布賢二郎

じゃ、頼んだ

川西太一

おう

△△ ○○

白布が…？

川西太一

そうあの白布が

△△ ○○

あいつ…普段そんな素振り見せないのに…

△△ ○○

なんでこういう時だけ…

川西太一

ツンデレなんでしょあいつも

川西太一

ま、ビックリしたよなぁ

川西太一

メンタル鬼強いと思ってた○○が泣き出すなんてさ

△△ ○○

なんで私の古傷えぐるかな

川西太一

ごめんw

川西太一

でも、ぶっちゃけ○○も自分が思ってるよりもバレー部の皆のこと好きなんじゃないの？

△△ ○○

…まぁ

△△ ○○

そうなのかなって今日思った…

川西太一

そ？今日はやけに素直

川西太一

うぬぼれんなとか言ってくるかと思った

△△ ○○

あんたは普段私をなんだと思って生きてるわけ？

川西太一

なんだとってw

川西太一

んー、自我を貫くゴリラ？

△△ ○○

おい

川西太一

サーセン

川西太一

ま、そろそろ来るよあの場をおさめた本人

△△ ○○

へ？なんで？

川西太一

ん？俺が無断で外出る時ってだいたいこの公園いるから

川西太一

便乗してだいたいあいつも来る

△△ ○○

便乗してって…

△△ ○○

あんたら本当仲良いな

川西太一

○○と千華乃もそれなりにだけどな

△△ ○○

私にとっちゃ人生初のイッチャン仲良い友達

川西太一

へぇw

川西太一

深い友情なことで

△△ ○○

ま、美琴がどう思ってるかは知らんけどね

△△ ○○

それに本人には絶対言ってやらない

川西太一

じゃ、俺が、

△△ ○○

やめろ

川西太一

ﾊｲ

白布賢二郎

ん、○○もいんじゃん

白布賢二郎

2人でなにやってんだよ？

川西太一

来た便乗マン

白布賢二郎

あ？お前がこんな時間になっても帰ってこねぇからだろ

川西太一

へいへい

川西太一

あ、俺ちょっと便所

△△ ○○

言い方！レディの前なんだけど

川西太一

え、それ○○が言う？w

△△ ○○

は？

川西太一

ナンデモナイデスオテアライニイッテキマス

△△ ○○

それはそれでキモイわ

川西太一

どっちだよ！w

川西太一

まぁいーや。行ってくる

そういうが早いが、太一は軽く早足で去っていった

△△ ○○

……………

白布賢二郎

……………

△△ ○○

(なんか…気まずいな…)

白布賢二郎

お前も泣くんだな

△△ ○○

急になんだし

△△ ○○

お前も古傷えぐるなよ

白布賢二郎

太一にも削られたあとか？

△△ ○○

後だよ

白布賢二郎

へぇw

△△ ○○

笑ってんな

白布賢二郎

……やめるの？マネージャー

△△ ○○

…やめたく…

△△ ○○

ない…

白布賢二郎

ふーん

白布賢二郎

お前が辛くねぇならどっちでもいいけど

△△ ○○

(優しくされたら、泣きたくなる…)

△△ ○○

(本当に今日の私おかしい…)

△△ ○○

…ごめん急に逃げて

白布賢二郎

謝るとか頭うった？

△△ ○○

私だって悪いって思うことぐらいあるし

△△ ○○

ｽﾞｯ

白布賢二郎

…なに寒いの？

△△ ○○

別に

白布賢二郎

上着着てこねぇからだろ

△△ ○○

寒くないし

白布賢二郎

じゃあなんだよ

△△ ○○

なんでもない

△△ ○○

(涙腺がガバってるなんて言えるかよ)

白布賢二郎

で、あいつらどうする？

△△ ○○

え？

△△ ○○

どうするって……

白布賢二郎

ここまでされてんだ

白布賢二郎

先生たちに言えば待ったなしに退学とまではいかなくても何かしら罰が下るはずだ

白布賢二郎

チントンシャンは頼りになんねぇし話しかけたくもねぇから他のやつに言うけどな

△△ ○○

……言いつけるってこと？

白布賢二郎

そうだ

白布賢二郎

大事にしたくないってんならこのまま何も言わねぇし

白布賢二郎

もう限界だっつうなら言いつける

白布賢二郎

それはお前の判断に任せる

△△ ○○

…………

△△ ○○

(ファンの奴らは憎い)

△△ ○○

(コブだって捻挫だって濡れ衣を着せられたことだって)

△△ ○○

(全部全部憎いし)

△△ ○○

(思い出すだけで腹立つし)

△△ ○○

(いっその事言いつけた方が早いかもしれない)

△△ ○○

(けど)

△△ ○○

いいや、言わなくて

白布賢二郎

……理由は？

△△ ○○

気分

白布賢二郎

は？

△△ ○○

って言ったら嘘だけど

△△ ○○

気まぐれの部分もあるかも

白布賢二郎

意味わかんねぇよ

△△ ○○

うん…私もわかんない

△△ ○○

あいつらは憎くてたまんないけど

△△ ○○

あんた達が大好きなだけでしょ

△△ ○○

それに、私は今回怪我してない

△△ ○○

むしろアイツらの方なんじゃない？傷ついたのは

白布賢二郎

なんでだよ

△△ ○○

自作自演してまで私をバレー部から引き離したかったのに、信じて貰えなかった上に、好きな人に突き放されてるでしょ

白布賢二郎

お前は毎回考えが甘すぎんだよ

白布賢二郎

敵にまで情けかけてどうするんだよ

△△ ○○

情けをかけたわけじゃない

△△ ○○

あいつらは十分罰くらってるんじゃないかって思っただけ

△△ ○○

私も大事にされたい訳じゃないし

白布賢二郎

……ったく

白布賢二郎

それが甘いって言ってんだよ

白布賢二郎

まぁ、お前がいいならいいけどよ

△△ ○○

逆に聞くけど……

白布賢二郎

んだよ

△△ ○○

……私が続けてて…いいわけ…？

白布賢二郎

はぁ？

白布賢二郎

ダメな理由がどこにあんだよ

△△ ○○

少なからずともこの事で皆には迷惑かけてるし

白布賢二郎

んな事でいちいちやめてたらきりねぇだろ

白布賢二郎

1番の被害者はお前なんだ

白布賢二郎

周りのことなんか考えんな

△△ ○○

無理言うなや

△△ ○○

私だってこれでも人の心はあるんだわ

白布賢二郎

意外だな

△△ ○○

は？

白布賢二郎

んだよ

白布賢二郎

(なんだよ、相当凹んでるのかと思ったけど、案外いつも通りかよ)

白布賢二郎

…腹減った

△△ ○○

夜食べなかったの？

白布賢二郎

いや食べた

白布賢二郎

お前こそ食ってないんじゃねぇの？

白布賢二郎

ずっと布団にこもってたんだろ

△△ ○○

うっさい

白布賢二郎

コンビニ行こーぜ

△△ ○○

太一は？待たなくていいの？

白布賢二郎

あいつ帰った

△△ ○○

は？トイレでしょ？

白布賢二郎

公園のトイレと逆方向行ってた

白布賢二郎

寮の方戻ってたし

△△ ○○

なんでそんな嘘…

白布賢二郎

余計な気使ってんだろ

△△ ○○

(なんの気だ…？)

白布賢二郎

お前行かないの？

△△ ○○

行く

△△ ○○

(なんかノリでついてきちゃったけど)

△△ ○○

(私財布もなにも持ってきてないんだけど)

財布を持ってきていないからじっくり何かを見る必要もなく、お菓子コーナーの戸棚を物色してる白布の後ろをついて行く

△△ ○○

(何探してんだ？)

白布賢二郎

ﾁｯ…しらすチップすねぇのかよ

△△ ○○

本当にそれあんのかよw

白布賢二郎

絶対にある

白布賢二郎

まぁしょうがない

そう言うと白布は別の棚へと移動し始めた

△△ ○○

私外行くねー

△△ ○○

(見ててもお腹空くだけだし)

白布賢二郎

………………

△△ ○○

(あー、もう12時回ってんのか)

△△ ○○

(寮に居ないことバレたら超怒られるんだろうな)

△△ ○○

(ま、何回か無断で外でたことあるけど)

△△ ○○

(バレてないからセーフっしょ)

△△ ○○

(なんか色々吹っ切れた気がする…まだ全く問題解決してないのに不思議)

ぐぅぎゅるるるるるる

△△ ○○

(そのせいか腹の虫が騒ぎだした…)

白布賢二郎

お前なぁ、勝手に外出るなよ

お腹すいたとお腹をさすっていると、背後から白布の機嫌の悪そうな声が聞こえた

△△ ○○

へ？私外出るって言ったけど？

白布賢二郎

聞こえてねぇよ

△△ ○○

知らぬわ

白布賢二郎

まぁいい。そろそろ寮戻るぞ

△△ ○○

そうだね、明日も学校あるし、あんた部活もあるんだからゆっくり休まないとでしょ

白布賢二郎

お前が言うな

△△ ○○

私は別に、

白布賢二郎

お前がいないと部活がまわんねぇんだよ

白布賢二郎

体調崩して来れませんとかふざけんなよ

△△ ○○

…うん

△△ ○○

(私、まだ本当に続けてもいいんだな…)

白布賢二郎

で、お前、あんまん派？肉まん派？

△△ ○○

あんまん

△△ ○○

(なぜ急に？)

白布賢二郎

やる

白布は下げていたビニール袋の中から、熱々のあんまんを取り出して差し出してくる

白布賢二郎

その手ぶらな様子じゃ、金持ってきてないんだろ

△△ ○○

くれんの？

白布賢二郎

あぁ

△△ ○○

いくらだった？

白布賢二郎

奢りだからいい

△△ ○○

いいの？

白布賢二郎

いいからやってんだろ

白布はしかめっ面で言うと、自分の肉まんを食べだした

△△ ○○

…ありがと

私も1口、あんまんにかぶりつく

△△ ○○

(温かくて美味しい…)

白布賢二郎

食べながらいくぞ

△△ ○○

うん

白布賢二郎

バレずに部屋戻れよ

△△ ○○

そっちもな

白布賢二郎

お前と違ってドジじゃねぇよ

△△ ○○

そっくりそのまま返す

△△ ○○

でもまぁ、あんまんには感謝する

白布賢二郎

なんだそれ

本当は白布の優しさにも

感謝してる

けど

恥ずかしいから言わない

△△ ○○

(美琴寝てるだろうからそっと…)

千華野美琴

やっと帰ってきた

△△ ○○

うおっ？！

△△ ○○

なんだ、起きてたの？

△△ ○○

もう12時回ってるよ

千華野美琴

いやこっちのセリフだから

千華野美琴

無断で出ていって帰ってくるの12時過ぎってアホだから

千華野美琴

だいたいは太一に聞いたけど

△△ ○○

お前の情報源全部太一かよ

千華野美琴

そこしか情報源ないんだわ

△△ ○○

かわいそw

千華野美琴

うっせw

千華野美琴

(なんだ、元気になってんじゃん)

千華野美琴

(まだ落ち込んだままかと思ったけど心配なさそう)

千華野美琴

さ、もう寝よー。眠いったら眠い！

△△ ○○

寝てればよかったのに

千華野美琴

人の気遣いを無駄にするような発言すな！

△△ ○○

わかったよw

△△ ○○

ありがとね

千華野美琴

よろしい

千華野美琴

じゃ、おやすみ

△△ ○○

おやすみ

翌日

△△ ○○

へ？

△△ ○○

噂？

クラスメイト

うん…嘘…だよね？

クラスメイト

○○さんが男バレのファンの子刺したっていうの…

千華野美琴

そんなの嘘に決まってんでしょ！

千華野美琴

あいつの自作自演！

クラスメイト

そ、そうだよね？ごめん！

クラスメイト

○○さんが刺すわけないよね…？

△△ ○○

(もう噂広まってるんだ…)

千華野美琴

気にすんなよ！

△△ ○○

してないわ

△△ ○○

また面倒くさそうなことになったなぁ…

△△ ○○

これきっと学校中に広まってるんでしょ

千華野美琴

そんなの気にしない！

千華野美琴

本当のこと話せばいいだけだし

△△ ○○

うんまぁそうだけど…

白布賢二郎

…はよ

千華野美琴

お、白布おはー。そっちから挨拶してくるなんて珍しいね

白布賢二郎

別に珍しくねぇよ

△△ ○○

おはよ

△△ ○○

ちゃんと寝れた？

白布賢二郎

ぐっすり

白布賢二郎

そっちは？

△△ ○○

帰ってすぐ爆睡

△△ ○○

ちゃんと太一部屋いた？

白布賢二郎

いた。寝てたし

△△ ○○

あっそw

部活

白布賢二郎

お願いします

△△ ○○

お願いしまーす……

多少吹っ切れたと言っても放課後の部活はやっぱり気まずい部分もあって、声に力がこもらなかった

白布賢二郎

なんでそんな遠慮がちなんだよ

白布賢二郎

いつもみたいに行けよ

△△ ○○

私だって昨日の今日で気まずいんだわ

白布賢二郎

そんな感情お前にあんの？

△△ ○○

あるわ

瀬見英太

あ！○○！昨日大丈夫だったか？！

白布賢二郎

瀬見さんうるさいです(ﾎﾞｿｯ)

△△ ○○

大丈夫です、心配かけてすみませんでした

瀬見英太

いや、無理ねぇよ

瀬見英太

上手くフォロー出来なくて悪かったな

五色工

○○さーん！！

瀬見さんはやっぱり優しいなと思ってもう一度頭をさげていると、五色がすごい勢いでこっちにかけてきていた

しかし

ガッ

五色工

うわっ？！

私の1mくらい前で白布の足に引っ掛けられてベチャッと転んでしまった

△△ ○○

えっ、五色大丈夫…？

五色工

いてて…白布さんひどいです…

白布賢二郎

こいつ一応まだ捻挫もコブも治ってねぇんだよ

白布賢二郎

勢いよく来んな

△△ ○○

いやもう平気だわ。明日も体育参加するし

五色工

俺は！○○さんがやるわけないって知ってますから！

五色はまっすぐ私の目を見つめてそう叫んだ

△△ ○○

五色…

天童覚

工だけじゃないけどネー

大平獅音

俺らもちゃんと信じてるからね

牛島若利

ファンと言っていた人達も悔しそうにしていた

山形隼人

白布が言ってたことが事実だったんだろ

五色の大声に便乗するように、いつものメンツが集まってきた

瀬見英太

でも問題は噂か

瀬見英太

もう俺らの学年は広まってたな

川西太一

俺のクラスもうるさかったわ

白布賢二郎

もう1回しめるか

瀬見英太

気持ちはわからなくないけどやめろ

川西太一

こんなに騒がれてたら先生も気づきそうではあるけどな

白布賢二郎

そこら辺は上手くファンのヤツらがコントロールしてんだろ気色悪い

瀬見英太

白布言葉遣い！

五色工

誤解は解けるように頑張ります！

△△ ○○

なんかすみません…

瀬見英太

いや、○○のせいじゃねぇよ

五色工

そうです！俺らには○○さんが必要ですから！

天童覚

そうそう！皆で考えればなんかいい事思いつくよぉ！ねぇ、若利くん！

牛島若利

あぁ、そうだな

大平獅音

でも、変に刺激しないようにもしないといけないから難しいね

△△ ○○

と、とりあえず練習始めましょ？

△△ ○○

インターハイ予選まで半月くらいしかないですよね？

瀬見英太

それもそうだけど…

△△ ○○

私は、皆さんの足を引っ張りたくてここにいる訳じゃないんです

△△ ○○

皆さんの手助けがしたくています。なので練習時間削ってまで私に気を使わなくて大丈夫です

△△ ○○

これは自分を犠牲にするとかそういう訳でもないですし、自分でも策は考えますので！

△△ ○○

練習開始しましょ！

瀬見英太

○○がいうなら…

天童覚

はじめよっか！

大平獅音

本当にうちのマネは頼もしくていいね

山形隼人

な！w

五色工

何かあったらすぐに言ってくださいね！

△△ ○○

ありがと、五色

五色工

はいっ！

私は恵まれている

優しい部員に出会えて良かったなぁ

ぬっし

タップお疲れ様です！

ぬっし

夜に寮抜け出すとかなんてロマンなんだ！憧れるぅ！ま、ぬっしはそんな度胸もないし寮に住んでるわけでもないんですけどね

△△ ○○

なんだよ

白布賢二郎

まず一緒に抜け出す相手いるのかよ？

ぬっし

いやいきなりそこまで辛辣に言う？

△△ ○○

いないんだな

白布賢二郎

いないんだろうな

ぬっし

いや主だってそれなりに青春はしてるよ？

△△ ○○

へー(棒)

ぬっし

信じてねぇなぁ

ぬっし

ってかさ、あんまん奢る白布好きなんだけど笑

白布賢二郎

は？

ぬっし

だって絶対瀬見さんに奢られてそうじゃん！

△△ ○○

超ド偏見やん

白布賢二郎

まぁ奢られることはあるけど

△△ ○○

あるのかよ

ぬっし

さてさて、果たして噂はどうなるのかな〜？

白布賢二郎

噂を流したやつら丸ごと抹消

△△ ○○

おい

ぬっし

それ白布が悪役になるからね？

白布賢二郎

ﾁｯ

ぬっし

本当に白布は○○ちゃん大好きだn((殴

ぬっし

………………

△△ ○○

あ、主死んだ

白布賢二郎

じゃあまた次回な

ぬっし

いやまて！私は不滅だ！そして最後のセリフは主のもの！！

ぬっし

ではまた次回！

我ら白鳥沢学園の日常は

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待って私の涙腺の紐緩めたの誰⁉️

ILoveYou(・∀・ฅ)🤟 よしっ！あいつら退学にしようぜ☆

希紀🏐🎨

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我ら白鳥沢学園の日常は

第11話 - 違う

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