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君に声が届くまで

第18話 - ドキッ…？

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2022年11月05日

#青春恋愛

#おりきゃら

紫夏*_6.4

琉斗

え…？

こえ

反応的にやっぱりそうなのね

琉斗

あ、いやまぁ、そうだけど…

琉斗

(なんで…)

こえ

私の中で確信はあったけど、一応カマかけてみたの。

琉斗

マジか…笑

琉斗

いつから気づいてたの？

こえ

前から会ったことあるような感じはしてたんだけど…

こえ

確信したのは悠鈴のことで揉めてたあの時。

琉斗

ユキのことで揉めてた…？

琉斗

それは違う″だろ″

こえ

いつもは柔らかい口調なのに…あの時だけ、私の知ってる琉斗の口調じゃなかった

琉斗

でも、あの一言だけで？

こえ

ぶっちゃけ言えば、あの時にわかったわけじゃなくて

こえ

後から気づいた感じなんだけど…

琉斗

凄いな、こえちゃん笑

こえ

でも、なんで隠してたわけ？

こえ

別に一言くらい言ってくれても良かったんじゃないの？

こえ

あの時の…みたいな

琉斗

だって俺、こえちゃんから嫌われてると思ってたし笑

琉斗

こえちゃんの反応的に？笑

こえ

それはあんたが図書室であんな絡み方してきたからでしょっ！？！

琉斗

あはは笑
そうだっけ〜？

こえ

もーいいっ！
私戻る！！

琉斗

ごめんごめん笑

そんな琉斗を無視して、屋上の扉を開けようとドアノブに手をかけた時だった。

琉斗

好きだよ

こえ

、、、、は？

背後からそう聞こえた

煌

なんか琉斗とこえちゃん遅いね？

璃清

(琉斗は今頃坂口と話してるだろうし…)

璃清

…何か係の仕事でもあったんじゃないか

蒼司

ふーん…

悠鈴

蒼司どうした？

蒼司

いや？いつもの璃清なら怒るのになぁって思って。

璃清

…！
そう、か？

悠鈴

璃清の機嫌がいいってことだろ

璃清

なんだよ、俺がいつも不機嫌みたいな…

煌

はいはい、終わり終わりー

煌

こえちゃんが来る時に険悪ムードじゃダメだからね～

璃清

…そうだな

璃清

(ったく、早く戻ってこいよ…)

蒼司

そういえばユキ、こえちゃんとの進展は？

煌

確かに気になる！

悠鈴

何も無いけどな？笑

悠鈴

ま、俺なりに動いてはいるんだけどな

煌

こえちゃんって少し鈍感そうだもんね。笑

蒼司

たしかに

ガチャ

颯斗

莉那いるか？

悠鈴

颯斗？どうしたんだ？

璃清

成美なら来てないが…

颯斗

くそっ…ここもいねぇのかよ…

煌

颯斗？何があったの？

颯斗

俺が教科委員の仕事してる間に莉那がいなくなってて

颯斗

クラスのヤツらに聞いても知らないって言うから…

蒼司

…連絡はしたの？

颯斗

あぁ、電話しても出ないんだよ

悠鈴

だとしたら、また変なやつに絡まれてるんじゃないのか？

悠鈴

前にもあっただろ、そういうの。

璃清

成美のことだから有り得るな

煌

颯斗、行ってない場所はある？

煌

そこにみんなで行ってみるしかないよ

颯斗

探してないって言えば、昼は人の多い学食と中庭…

颯斗

それから屋上だな

璃清

早いに越したことはない。手分けしていくぞ。

悠鈴

だな。学食から中庭はあまり距離がないから、俺と蒼司、煌で行こう。

悠鈴

璃清、颯斗、屋上は頼んだ。

颯斗

あぁ、悪いなお前ら。

煌

いいから！成美が心配なんでしょ？早く行くよ！

こえ

本気で言ってるの…？

琉斗

もちろん。こんなこと冗談で言わないよ。笑

こえ

…なんで？

琉斗

え、？

こえ

私、魅力の欠片もないのに？

こえ

私より可愛い子も沢山いるじゃない。

こえ

なんで私なわけ…？

こえ

気持ちは、その…嬉しい、けど…

琉斗

なんでって言われてもなぁ…笑

琉斗

好きになったんだから仕方なく無い？

琉斗

止まらない、って言うか

こえ

っ…

琉斗

返事は無理にしなくてもいいよ。こえちゃんが答えたくなったらで。

こえ

…でも私は…

「誰かと恋をする気は無い。」

そう言いかけたその時だった。

屋上に繋がる階段の方から足音が聞こえてきた。

琉斗

待って、誰か来る

琉斗

隠れよう

こえ

え、ちょっと待っ…

琉斗

しーっ

そのまま琉斗に手を引かれ、私達はドアの死角に隠れた。

ガチャ

女子生徒1

ここなら誰もいないわね

女子生徒2

そうね、ここにしよ

すると間もなく2人の女子生徒が入ってきた。

こえ

(上履きの色的に1年生…か)

そしてその後ろには意外な人物がいた。

莉那

それで…私に何の用ですか？

こえ

(莉那先輩…？)

莉那先輩が少し心配になって琉斗の方を見ると

琉斗

とりあえず様子を見よう(小声)

そう言って優しく微笑んできた。

…ドキッ

こえ

(何で今ドキってしたんだろ…？)

こえ

(最近なんか私おかしいな…)

そんなことを考えていると、怒り声が聞こえてきた。

女子生徒1

ふざけないでくださいよ！！

女子生徒1

ちょっと顔がいいだけでファンクラブとか…おかしいじゃないんですか？

女子生徒2

本当ですよ！私の幼馴染もクラスメイトも先輩に振られたからって私達に当たってきたんですよ！？

莉那

いや、そう、言われても…

莉那先輩は明らかに動揺していた。

それはそうだ。だってその件に関しては莉那先輩は何もしていないのだから。

女子生徒1

私もせっかく彼氏と同じ高校に来たのに、先輩を好きになったからって…っ

女子生徒2

先輩のせいで人が傷ついてるって自覚持ってるんですか！？

莉那

ご、ごめんなさい。でもね

女子生徒1

でもとか、言い訳はいいですっ…！

そう言って1人の女子はポケットから何かを出した。

こえ

！！

それは小さめのカッターだった。

莉那

っ！！や、やめて…

女子生徒1

大丈夫ですよ。ちょっと痛いだけですから。

いても立ってもいられず、私と琉斗はアイコンタクトをして莉那先輩を助けに行こうとした。

ガチャ

颯斗

莉那！！！

璃清

成美…！！

その瞬間に颯斗先輩と璃清が必死な表情でやって来た。

莉那

はや、と…山崎、くんも…

颯斗

莉那、大丈夫か？怪我はないか？

莉那

私は、大丈夫…

女子生徒2

チッ…

女子生徒1

先輩達が、なんでここに…

璃清

君達、自分達が何をしてしまったかは分かっているよな？

女子生徒1

先輩に私たちの何がわかるんですか！！

女子生徒2

私達は成美先輩さえいなければ…っ

璃清

たしかに君達は成美関係で心に傷を負ったのかもしれない。

璃清

でも、成美自身が君らになにかしたのか？

璃清

成美の言動に君らが直接傷つけられるようなことがあったのか？

女子生徒1

…っ

女子生徒2

それは…

璃清

心の中で誰かを憎んだりするのは勝手だ。

璃清

でも、人を傷つけていい理由にはならない。

璃清

…そこはしっかり反省していくんだな。

女子生徒1

…すみません、でした

女子生徒2

ごめんなさい…

璃清

颯斗、俺はこの2人を職員室まで連れていくから

璃清

成美のこと頼んだな

颯斗

あぁ、ありがとな。璃清。

そう言って璃清は女子二人を連れて去っていった。

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紫夏*_6.4

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