青赤
青
青
青
君に覆い被さりながら
心の内を必死に叫んでも
君の瞳に僕が映ることはなくて
君はずっとそっぽを向いたままで。
だけど僕は
ただ必死に君への愛を
声が枯れるまで叫んでいた
かすかに鳥のさえずりが聴こえる、
なんだ、夢か。
まぁ、好きだなんて現実じゃ言えないし
夢で会った、昨日身体を重ねた彼は
僕に寝顔を見せてくれることもなく、
背を向けてベッドから降りようとしていた
青
赤
現実でもこっち見てくれないんだね
青
青
赤
赤
青
青
青
聞かなくたって
理由なんか分かりきってるのに
赤
赤
青
青
なんて返されるのかも分かってるのに
もしかしたら、なんて思ってしまう僕は
周りからしたら惨めで滑稽なんだろうな、
赤
青
青
わかってるよ、ごめんね
わかってたよ
気持ちを伝えずに身体だけ手に入れたって
赤くんの気持ちが僕に向くことはない。
だけど、だけど
本気で想ってるのは僕だけだから
僕と同じ気持ちを君は抱いてくれないから
愛おしい君に触れるためには
こうするしかなかったんだよ、
赤
赤
青
なに、それ
青
なんなんだよ、
青
中途半端に身体だけ差し出して
僕の気持ちは置いてけぼりにして
自分だけ満足して。
少しでもかっこいいって思ってほしくて
君と会う日には念入りに髪を整えるのも
君が好きな系統の服を着るのも、
全部全部、僕だけ
青
……好きなのは、僕だけ。
かすかに水音がして、足元を見ると
二粒ほどの雫が切なく落ちていた
泣くなんて情けない、
赤
君は潤んだ瞳で僕を見つめていて
思わず抱きしめたくなった
けど
先に抱きしめたのは君だった
Fin .
コメント
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