なんで 皆 私を避けるの
なんで 助けてくれないの
どうして私の話を 聞いてくれないの
莉乃
私なんて誰からも必要とされてないんだ・・・
そう小さく呟いた莉乃 彼女は今 苦しみに耐えて 耐えて・・・ もう限界だった
莉乃
ただいま・・・
仁
お帰り、莉乃?どうしたの?
明らかに元気のない声・・・ 見ると莉乃は目を真っ赤に晴らしていた
仁
莉乃?泣いてたの?
莉乃
仁くん・・・私、会社辞めちゃった
仁
え?どうしたの?
莉乃
最近会社でね・・・私が同僚の彼氏を寝とったとか、私が既婚の上司を狙ってるとか・・・
莉乃
有りもしない噂が出回ってて・・・私そんなことしないのに・・・誰も私の話なんて信じてくれないの
莉乃
段々、仕事も回してくれなくなっちゃって・・・
莉乃
私誰からも必要とされてないの
涙を流しながら話す莉乃の瞳を拭い、仁は梨乃を優しく抱きしめた
仁
俺が居るでしよ?
仁
俺は莉乃がそんな子じゃ無いって分かってるから
莉乃
仁くん・・・
仁
莉乃はずーっとここに居ればいいよ、仕事なんて俺がするし、俺が一生梨乃を養うよ
莉乃
・・・っ仁くん私、仁くんが居て良かった・・・
莉乃
仁くんは私から離れないよね・・・?
仁
うん、俺もだよ?だからずーっと一緒に居よう
仁が梨乃の頭を優しく撫でると、莉乃は小さく微笑んだ
仁
(・・・俺の計画通り)
仁は会社に匿名でメールを送り、 莉乃の嘘をでっち上げ悪評を広めていた
全ては仁の仕組んだ事だったのだ
仁にとって梨乃の周りの人間全てが煩わしかった 自分以外の人間が莉乃に近づく事が許せなかっただ
勿論そんな事・・・莉乃は知るはずもなく
これも全て 梨乃を 自分だけのものにしたかったから
邪魔者は居なくなった
これで一生一緒だよ







