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〜授業中〜

りうら

(休み時間になったら、すぐ話しかけよう..!)

りうら

(それから謝る!)

りうら

(このままなんて嫌だもん)

キーンコーンカーンコーン

りうら

(よし...)

りうら

(大丈夫...)

不安を感じながらもほとけっちの席へ向かう

りうら

ほとけっち...あのさ

hotoke

あ...

話しかけるとほとけっちは分かりやすく目を逸らす

りうら

えっと...

hotoke

.....

hotoke

なに..?

何を話すか考えてたはずなのに 言葉が上手くまとまらない

りうら

その...

りうら

...

hotoke

...

長めの沈黙が気まずい 何を伝えたかったんだっけ...?

hotoke

僕...もう行くねッ!

りうら

えッ...

そう言ってほとけっちは走り出そうとする

りうら

ま...待って..

hotoke

......

タッタッタッタッ

りうら

あ..

行ってしまった せっかく話しかけられたのに 何も言えなかった

りうら

ッ〜〜...

悔しさと悲しさが心の中でぐちゃぐちゃになっている

りうら

(もう...話しかけれない...)

あれから数週間が経った あの一件からほとけっちに話しかけることは無かった

りうら

やっぱりつまんないや...

りうら

ほとけっち...

りうら

(やっぱり、ちゃんと話さないと)

りうら

(...よし!明日絶対話し掛けに行こう!)

hotoke

〜〜〜!

りうら

(この声...)

りうら

(ほとけっちだ...!)

hotoke

〜〜でも...

りうら

(誰かといる...?)

隠れてほとけっちの様子を見てみる

hotoke

だから〜〜

アイツ

〜〜〜!

りうら

(「アイツ」だ...!)

ほとけっち達の会話が聞こえるように 耳を澄ます

hotoke

だからやめてってば...!

アイツ

なんだよ今日はやけに反抗するなぁ

アイツ

俺は別にお前じゃなくてもいいけどな?
代わりがいるからな

hotoke

代わり...?

アイツ

あぁ

アイツ

お前と仲がいい代わりが2人な

りうら

(りうらと初兎ちゃんの事だよね..?)

hotoke

...

hotoke

だから....2人には手を出さないでっていつも...

アイツ

だったらお前が耐えればいい話だろうが

アイツ

大切な友達が辛い目に合わないようにな?

そう言って「アイツ」は ニヤニヤと笑う

りうら

...

その態度に怒りが湧いてくる

アイツ

おい!聞いてんのか?

アイツ

なぁ!?

「アイツ」がほとけっちに詰め寄る

りうら

(やばい!!)

助けに行かないと... そう思ったが

「頼んでもないことしないで!」

りうら

...

足が動かなかった

ここでまた助けようとしたらほとけっちと一生話せなくなるような気がしたからだ

「アイツ」はもうほとけっちのすぐ近くにいる いつ殴られてもおかしくない そんなとき

hotoke

もう.....

アイツ

あ?

hotoke

もう嫌だ!!!!

ほとけっちが「アイツ」を 睨みつけて叫んだ

hotoke

僕はただ初兎ちゃんとりうちゃんと...!
一緒に過ごしていたいだけなのに...!

hotoke

なんでこんなに苦しめられないといけないの!?

アイツ

お前ッ...!

アイツ

黙れよッ..!

そう言って「アイツ」はほとけっちに殴りかかろうとする

りうら

....!

hotoke

ヒッ....!

hotoke

こ、来ないで!!!

ドンッ

ほとけっちが「アイツ」を押した そして、「アイツ」はよろけて...

ガンッ!

アイツ

アガッ!!!!!

hotoke

え....?

りうら

....!?

近くにあった岩に頭を強く打ち付け

動かなくなった

hotoke

え?

hotoke

そ、そんな.......僕.....

hotoke

嘘でしょ....?

りうら

(ほとけっち....)

「アイツ」の頭から血が流れている

hotoke

ど、どうしよう...!!!

アイツ

....

hotoke

息....してない...?

hotoke

そんな....

hotoke

いやッ...!

それからほとけっちは走って去ってしまった

りうら

(りうらも....どうすれば...)

りうら

(「アイツ」のこと助けるべき?)

りうら

(間に合わないかもしれないけど)

少し考える 人が死んでいるかもしれないのに 冷静な自分が嫌になる

りうら

.....

そういえばりうら、ほとけっちと話そうと思ってここに来たんだっけ

「アイツ」のせいで ほとけっちは辛い思いをした

「アイツ」のせいで ほとけっちと話せなくなった

そんな「アイツ」をりうらが助ける理由がどこにあるだろう

そう考え、「アイツ」を残しその場を去った

りうら

(あんなヤツ死んでもいい)

次の日になり学校へ行く

昨日あの後大雨が降ったらしい

自分はそんなことも知らなかった あんなことがあったから

りうら

(ほとけっち休みかな...)

りうら

(こういう時に限って初兎ちゃんもいない...)

りうら

(つまんないなぁ)

その日から初兎ちゃんとほとけっちが 学校に来ることは 1度もなかった

『あの夏が飽和する。』

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