毎日が記念日

俺たち、いったん、元の友達どうしに戻らん？

俺が、冗談で言っているのでは無いことが分かったのだろうか、初兎は真剣な顔になった。

たしかに、初兎の言う通りだ。ほんの少し、罪悪感のようなものが俺の胸に浮かんだ。

俺の中で、何かがブチッと大きな音を立てて切れた。

えっ、と裏返った声を上げる初兎に俺は頭を下げた。

その後俺は、自分の気持ちを正直に話した。

最初は、『計画を立てることの何が悪い』といった様子の初兎だったが、最終的には俺の考えをわかってくれた

と、俺はふと思った。

初兎は人間としては悪い奴な訳では無いから、新しい彼女もすぐに見つかるだろう。そうしたら「新しい彼女ができた記念日」を制定することが出来るはずだ。

なるほど、と俺は心のなかで大きくうなずいた。大学生の自分でもあまりよく分からないが、色々な「別れ」があるものだ、

と、俺はストレートに聞いてみた。