剣持の病み

そうですねぇあれは僕が幼稚園児くらいの時だったでしょうか

僕はとても幸せでした

優しい母に面白い父

お金持ちって訳でもなかったけど

幸せに暮らしていました

でもあることがきっかけでその幸せが崩れていったのです

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

ｶﾞﾁｬｯ

ｶﾞﾁｬｯ

病院到着

父が事故に遭ったんです

とても心配でしたけど母のまた戻ってくると言う言葉を

僕は信じて疑いませんでした

ですが...

父は死んでしまいました

幼かった僕は理解していませんでしたが....

そこから徐々に崩れていきました

そこからどんどん母はヒステリック気味になっていきました

最初は優しかったんですかがねぇ...

やはりストレスがすごかったんでしょう

やられ始めたのは中学生くらいでしょうか

言うことを聞かなかったら怒鳴られ殴られ...

そこから僕はいろんな事を偽り続けました

母が望むような性格　点数　好きなもの....そして

笑顔や心さえも

自分は大丈夫だと平気だと

僕は元々こう言う性格だったと

自分自身に言いつけました

そうしたら何も感じなくなっていったんです

そして学校では期待されていました

僕は優等生を演じていましたからね

皆からの期待や尊敬

それに僕は全て応えようとしました

応えなかったら本当の僕を見せたら殴られる怒鳴られると思ってますから

それでも僕は人です

完璧にはなれません

殴る怒鳴るの日々は続きました

そんなある日母が今の父を連れてきたんです

その時の母はとても嬉しそうでした

きっと一人で子供を育てなくていい

このストレスから解放される

と思っていたんじゃないですかね

確かに僕もそう思いました

ですがここからが本当の地獄でした

最初は父はとても優しかったです

ですが数ヶ月たったらいきなり豹変しました

毎日ギャンブルばかり

しまいには母や僕を殴るようになっていきました

そのせいで母はさらに病み暴力も増えていきました

僕はもう諦めました

もう救われない

変に期待しないようにしよう

そう思いました

死のうとさえ思いました

ですがある一つの希望を見つけました

期待しないって思ったのに

それがにじさんじでした

にじさんじに受かって心から喜びました

ここなら多少自分をさらけ出せるだろうと

ですがそれは間違いでした

そこでも偽ってばっかりでした

配信では明るく元気そして口が悪く生意気に

裏ではしっかりしている優等生そして明るく元気に

甘える事なんて許されないでしょう？

優等生なんですから

優等生は甘えない

頼らない

そうでしょう？

社長視点

皆誰も何も話さなかった

いや話せなかった

まだこんなに幼い子供にこんな辛い事があったなんて...

きっと想像を絶するほど辛かったのだろう

この子は本当によく耐えたと思う

こんな辛すぎるものを背負っている子供に...

なんて声をかけたらこの子供を救える？

いたいけで脆くて儚く見える子供を