テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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きっと私は恋におちている

第12話 - 『きっと私は恋におちている』第12話

101

2025年03月25日

#恋愛

#一次創作

わんぽち

春乃海斗

最近自分に腹たって仕方ないんだよ

谷河湊斗

は？お前そんなこと言いに俺んとこ来たのかよ

春乃海斗

そんなことって失礼だな

春乃海斗

相談乗ってくれよ

谷河湊斗

相手間違ってるぞ

谷河湊斗

夏帆とかは？あいつなら真面目に相談乗ってくれるだろ

春乃海斗

…………夏帆ちゃんはダメだよ

谷河湊斗

なん…………

谷河湊斗

お前夏帆のこと好きなのか

春乃海斗

は！？

春乃海斗

(なんでこいつらはこういう時だけ……！)

谷河湊斗

つかなんで自分に腹立つんだよ

春乃海斗

…………え？

谷河湊斗

は？

春乃海斗

え、相談乗ってくれんの？

谷河湊斗

一応

春乃海斗

お前良い奴だな！

春乃海斗

幼稚園の頃からの仲だけど初めて思ったわ！

谷河湊斗

相談乗るのやめていい？

春乃海斗

なんか、正直俺にもよく分かんなくて

谷河湊斗

おい、話逸らすな

谷河湊斗

分かんないってどういうことだよ

春乃海斗

なんか、なんだろ

春乃海斗

夏帆ちゃんとのことに嘘……

春乃海斗

うーん、誤魔化した時？っていうの？

谷河湊斗

知らんわ

春乃海斗

そういう時変な感じにムカつくというかなんというか

谷河湊斗

ほーん

谷河湊斗

正直俺好きな人とかできなとこねぇーからわかんねぇーけど

谷河湊斗

誤魔化したりしてっからだろ

谷河湊斗

普通に

春乃海斗

それは分かってる

春乃海斗

俺が知りたいのはなんでムカつくかなんだよ

谷河湊斗

お前ってバカだな

春乃海斗

お前よりかは成績いいですけど？

谷河湊斗

はぁー………

谷河湊斗

……俺はサンタを信じてるやつにわざわざ真実を教えたりしない

春乃海斗

は？なに急に

谷河湊斗

そいつが真実を知るまで俺はずっと隠し続ける

谷河湊斗

今俺が言えるのはここまでだ

春乃海斗

え？ちょっと湊斗さーん？

春乃海斗

おーい

春乃海斗

………変なこと残していったなあいつは

恋乃美夏帆

あっ、いた！

春乃海斗

！？か、夏帆ちゃん！？

恋乃美夏帆

あ、すみません急に……

恋乃美夏帆

後輩の方が海斗くんを呼んでいたので………

春乃海斗

後輩？

春乃海斗

俺部活やってないけど

春乃海斗

男？

恋乃美夏帆

女の子です

春乃海斗

あーね

春乃海斗

ありがとう、その子どこ今どこいるの？

恋乃美夏帆

私達の教室の前にいると思います

春乃海斗

わかった、ありがとね

高宇良葵衣

あ！夏帆ちゃんおかえり〜！

高宇良葵衣

海斗いた？

恋乃美夏帆

はい、屋上前の階段にいました

高宇良葵衣

あんなみんなそこ行くね！w

恋乃美夏帆

確かにそうですね

高宇良葵衣

いや〜、それにしても海斗はモテるね〜

恋乃美夏帆

え？

高宇良葵衣

さっきの子多分海斗に告白しに来たんだと思うよ

高宇良葵衣

手に手紙持ってたし

高宇良葵衣

どんだけ告白されてんの？って感じだわ

恋乃美夏帆

大変ですね

高宇良葵衣

顔"だけ"、はいいからね〜あいつ

恋乃美夏帆

(…………顔)

恋乃美夏帆

(確かに、あおちゃんが言う通り海斗くんはかっこいい)

恋乃美夏帆

(だけど、私はそれ以上に海斗くんの中身の方がかっこいいって思う)

恋乃美夏帆

(みんな、どこを見ているんだろう)

春乃海斗

俺のどこを好きになってくれたの？

え？

春乃海斗

俺たちって今日まで喋ったことないじゃん？

春乃海斗

すれ違ってるかもしれないことさえ俺は知らないし

………………

春乃海斗

君は俺のどこを見てるの？

それ、は………

春乃海斗

…………今日はありがとう

春乃海斗

じゃあね

あ…………

春乃海斗

………うざいんだってﾎﾞｿ

自分で言うのもなんだけど

きっと俺はモテている方だ

お、海斗じゃん

春乃海斗

よっ、何してんの？

今まで告白してくれる子も沢山いた

だけどその思いは俺には分からなかった

こいつがさ〜

おい、言うなって〜

この子達は俺の何を見てきた？

春乃海斗

え？なになに？

俺の何を知ってる？

こいつさ〜

俺のどこを見てる？

彼女の顔だけが好きとか言ってんのー

春乃海斗

マジかよ

それ広めんなよ〜？

俺には分からない

この世は顔が全てなのか？

春乃海斗

所詮みんな同じだよなﾎﾞｿ

ん？なんか言った？

春乃海斗

なんも言ってないけど

あ、そう？

春乃海斗

俺そろそろ戻るわ

春乃海斗

じゃあな

おー、またな

またな〜

顔だけの世界なら俺は

そんな世界を抜け出したい

恋乃美夏帆

(あ、そういえば今日夏凪のお友達が遊びに来るって行ってたっけ)

恋乃美夏帆

(お菓子とかお家にあったっけ？)

ねぇー、汐乃〜

あんた最近恋乃美と仲良くしてるらしいじゃん〜

恋乃美夏帆

！……………

紫宮汐乃

そうだけど

紫宮汐乃

何？

ははっ、ガチだったんだ、ウケるw

あんたも性格悪いね〜

無理してまで関わらなくて良くない？

恋乃美夏帆

え…………

紫宮汐乃

は？

紫宮汐乃

何それ、バカにしてんの？

いやいや、汐乃のことバカにするわけないじゃん！

紫宮汐乃

夏帆のことバカにしてんのかって聞いてんだよ！

ｶﾞﾀﾝッ！

は？何キレてんの？

ｶﾞｼッ

紫宮汐乃

お前らあんま調子のってんと痛い目みせっかんな

っ、離せや！

ﾄﾞﾝッ！

恋乃美夏帆

っ………！

！？は………

紫宮汐乃

夏帆！！

紫宮汐乃

何してんの！？なんで私なんかのこと！

恋乃美夏帆

えへへ、少し体張りすぎちゃいました

紫宮汐乃

っ………！

意味わかんないんだけど

もー帰ろ

紫宮汐乃

は？ちょっと待てよ！

紫宮汐乃

夏帆に謝れや！

恋乃美夏帆

汐乃ちゃん

紫宮汐乃

！…………

恋乃美夏帆

私は大丈夫ですよ

恋乃美夏帆

この痛みにはもう慣れてるので

紫宮汐乃

夏帆……………

紫宮汐乃

本当にごめん、私、こんなことして欲しくて言ったんじゃないの

紫宮汐乃

ただ、夏帆のこと分かって欲しかっただけなの

紫宮汐乃

本当に

恋乃美夏帆

汐乃ちゃん！

紫宮汐乃

！…………

恋乃美夏帆

大丈夫です、ちゃんと分かってます

恋乃美夏帆

だから守りたかったんです

『だから守りたかったんだよ』

紫宮汐乃

はぁー………

紫宮汐乃

あんた最強だね

？？

いやー

？？

あなたこそすごいね、何年生？

紫宮汐乃

小6

？？

小6でよくあんな強い人達に喧嘩売ったね

？？

流石に体大きすぎて無理だったや

紫宮汐乃

………なんで

紫宮汐乃

私達、友達でも知り合いでもないのに助けてくれたの？

？？

だってあなた、私が殴られてる時逃げないでずっと庇おうとしてたじゃん

？？

あんなことされたら逆に守りたくなっちゃって

紫宮汐乃

別に、私なんかのこと助けなくて良かったのに

紫宮汐乃

私は、あんたにこんなことして欲しくて喧嘩してたわけじゃないし

紫宮汐乃

ただ私の方が上だって分かって欲しかっただけなのに

？？

だから守りたかったんだよ

紫宮汐乃

え？

？？

強さだけで上に行けるわけじゃない

？？

心も大事なんだよ？

？？

あなたにはその心があるの知ったから

紫宮汐乃

！……………

？？

私は早く帰らないと怒られちゃうからもう行くね

紫宮汐乃

待って！

紫宮汐乃

あんた、名前は？

恋乃美夏帆

恋乃美夏帆、あなたと同じ小学6年生！

恋乃美夏帆

次会う時はきっとあなたとのこと忘れちゃってるから

恋乃美夏帆

思い出させてあげて！

紫宮汐乃

はは、しょうがないなぁ！

恋乃美夏帆

あはっ、じゃあね！

紫宮汐乃

………夏帆

恋乃美夏帆

？なんですか？

紫宮汐乃

ありがと

恋乃美夏帆

！…………

紫宮汐乃

保健室寄ってこ

恋乃美夏帆

えっ、私本当に大丈夫ですよ

ﾋﾟﾀ

恋乃美夏帆

！……………

恋乃美夏帆

汐乃ちゃん手冷たいですね

紫宮汐乃

私冷え性なんだよね

紫宮汐乃

え、てかそこ？

紫宮汐乃

痛いの我慢してる？

恋乃美夏帆

え、いえ全然

恋乃美夏帆

あんなの痛くないですし ((ﾍﾟﾁﾍﾟﾁ

紫宮汐乃

まじかー

紫宮汐乃

(結構な勢いで殴られてたけど……)

紫宮汐乃

(しかもあいつらに殴られてるし)

※さっきの奴らいじめっ子で有名。先生はほぼクズなので見て見ぬふりです。

春乃海斗

あれ、二人そこで何してんの？

恋乃美夏帆

！海斗くん！

紫宮汐乃

帰るとこあいつらに絡まれて

春乃海斗

あいつらってあいつら？

紫宮汐乃

そーそー

恋乃美夏帆

(あいつらで伝わるんだ)

紫宮汐乃

"いっちばん"ムカつくのは夏帆殴ったくせに謝らず帰ってたことね

紫宮汐乃

明日ボコるわ、覚悟しとけよクソ野郎共が

恋乃美夏帆

(わ、すごい)

春乃海斗

は？え、夏帆ちゃん殴られたの！？

春乃海斗

大丈夫！？

恋乃美夏帆

は、はい

春乃海斗

ほんと？

春乃海斗

うわ〜、赤くなってんじゃん

紫宮汐乃

チューしたら治るかもよ？夏帆言ってた

恋乃美夏帆

ちゅ……！？

恋乃美夏帆

言ってませんけど！？

春乃海斗

お前バカにしてんのか？

紫宮汐乃

してないしてない

紫宮汐乃

夏帆、保冷剤だけもらっとこ

紫宮汐乃

その方が治るの早いと思うし

恋乃美夏帆

(私は大丈夫なんだけどなー……)

ｸﾞｲッ

恋乃美夏帆

！え………

ﾁｭ

恋乃美夏帆

！？か、かい

春乃海斗

俺は用事あるから先帰るね

春乃海斗

汐乃〜、夏帆ちゃん任せるわ〜

紫宮汐乃

任された〜

恋乃美夏帆

………………

恋乃美夏帆

(え)

恋乃美夏帆

(え？)

えぇぇぇ！？

恋乃美夏帆

(い、いい今私………)

恋乃美夏帆

(頬っぺに………！)

紫宮汐乃

？おーい、夏帆〜？

と、とんでもないことが起きてしましまいました

恋乃美夏帆

(私はどうしたらいいのでましょうか………)

紫宮汐乃

ほら、意地張ってないで行くぞー

谷河湊斗

……………………

谷河湊斗

(早く治るといいけど)

こちら特に何も考えてません

ただ純粋に早く治って欲しくてしたみたいです。ずるいですね

おまけ

〜家〜

恋乃美夏凪

ジュースジュース〜

恋乃美夏凪

ん…………？

恋乃美夏帆

？どうしたの夏凪？

恋乃美夏凪

…………冷蔵庫にあったプリン食べたのお姉ちゃんじゃないよね？

ﾋﾟｸ

恋乃美夏帆

…………お姉ちゃんは知らないよ？

恋乃美夏帆

うん、何も知らない

恋乃美夏凪

ははは、じゃあテーブルに置いてあるそれは何？お姉ちゃん

恋乃美夏帆

パパが食べたんだよ！

恋乃美夏帆

きっとお腹空いてお空から来たんだよ！

恋乃美夏凪

買ってきて

恋乃美夏帆

…………ごめん

恋乃美夏帆

でも夏凪この間お姉ちゃんの楽しみにしてたアイス食べてたよね？

恋乃美夏凪

あ…………

恋乃美夏帆

お姉ちゃんこの目でハッキリ見ちゃったの

恋乃美夏凪

いや〜、ほら姉ちゃんだって俺のプリン食ったし〜

恋乃美夏帆

私の〇ーゲンダッツを食べたこと後悔しなさい

恋乃美夏凪

姉ちゃんこそ俺のプリン食ったの後悔しろよ

この後仲良くプリンと〇ーゲンダッツ買いに行きましたとさ

なんだかんだ仲のいい夏夏姉弟でした〜

きっと私は恋におちている

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