結梨
もう、疲れたな……
結梨
生きてても何にもならない…
結梨
もう何も思わない……これで楽になれる…
場所は佐賀美高校3回校舎屋上
飛び降りれば体は無事ですまない。直視できないほどの状態に
結梨
っ、、
自分で決心したのにも関わらずここから自殺するには勇気が出ない。
精一杯の力を出し、足の力を抜けさせてゆく。体が宙に舞う感覚が掴める。
結梨
(もう、無理しなくていいんだ……)
高さ10mから地面までの落下時間は2秒にも過ぎない1.4秒
遺言を発する間もない。
だが、いくらまっても"あの世"へ行った感覚がしない。
まるで時が止まっているような時間
結梨
(どういうこと、私……)
1.4秒なんてとっくに過ぎ、結梨の体は無惨な姿のはずだが─