補助監督
花野想優
任務地に着いて 車を降りる。
帳を下りたのと同時に 建物に入る。
そして、呪霊を祓う。
花野想優
現れた呪霊との戦闘中、
突然激しい頭痛に 襲われた。
パチンと走るそれに 目の前が暗転して、
呪霊
花野想優
呪霊の攻撃が 左目と腹を穿つ。
目の前は黒から赤に染って、
私は最後の力を振り絞って 何とか呪霊を祓った。
補助監督
花野想優
血が溢れる腹を押さえて 帳が上がった建物から出る。
黒い車と補助監督さんが 残った右目で薄らと見えた時、
私は力無く地面に倒れた。
補助監督
補助監督
花野想優
白い光が眩しかった。
消毒の匂いで、かろうじて ここが病院だと分かった。
腕や腹には何本もの管が 繋がっていて、
酸素マスクが息苦しい。
左目はもう何も見えなくて、 右目も霞む。
五条悟
と、聞きなれた声がして 私は瞬きを繰り返した。
見なきゃ。 これが最後になる。
大切な人を、 この目で見なきゃ。
もう何も忘れたくないから。
五条悟
五条悟
何度も私の名前が呼ばれる。
返事をしたいのに、 息をするのがやっとで。
右手を何か 温かいものに包まれた。
ぎゅっと力が入って それが手だと分かる。
あぁ、この感触、知ってる。
「想優」
落ち着いた優しい声で 私の名を呼ぶあの人。
前に私が大怪我をした時の ことだったと思う。
手を握ってくれた 黒髪のあの人。
優しい笑顔。
あぁ、憶えててよかった。
五条悟
花野想優
五条悟
大好きなあの人。
来てくれたんだ。
花野想優
花野想優
気付いたら涙が出ていて、 視界が歪んでよく見えない。
それでもこの温もりは 憶えているから。
好きって気持ち。 ずっと伝えたかったこと。
なんで伝えられなかったんだっけ、?
五条悟
五条悟
あぁ、両思いだったんだね。
伝えられてよかったぁ。
笑顔で目を細めたのを最後に、
私は息を吐ききった。
勿 忘 草 の 想 ひ 出
fin
コメント
9件
ううううう😭😭 サイコーじゃないですか😭😭 すごい儚い🫠 てまちもしや天才、!?
はぁぁぁまじで泣いちゃう😭 てまりちゃんのハッピーエンドも大好きだけどやっぱバッドエンドも好き😖🫶🏻💕︎ 想優ちゃんは傑の事が好きで最後に勘違いでも傑って思えてよかった😿💓 最高すぎた🤦🏻♀️ 💞
最初から見たけど表現力凄すぎ😵💫💗 最後想優ちゃんが「傑」って言ったから五条が高専時代の一人称に変えるの好きすぎる てまりんの小説マジ全部神ってる‼️ 最高だよ🥲