緑谷出久
僕は嫌なんだ!あんな思いするの…
緑谷出久
じゃあっ…どうやったら皆んなを巻き込まずにすむの⁉︎
爆豪勝己
…
爆豪勝己
んだよ…あんな思いって…
爆豪勝己
巻き込まずになんて、できやしねぇよ
轟焦凍
爆豪、昨日大丈夫だったか?
爆豪勝己
……
轟焦凍
おい、なんかあったのか?
爆豪勝己
…何もねぇわ
轟焦凍
昨日の夜、山近くでずっとそこらを歩き回ってた高校生男子がいたらしい。
…爆豪、一人だけで探してても、
…爆豪、一人だけで探してても、
爆豪勝己
うるせ、喋んじゃねぇ
爆豪勝己
先行くぞ
轟焦凍
…爆豪、俺は一人で抱え込まないでほしいだけなんだ
女子生徒
どんな子だろうね ~⁉︎
女子生徒
男子?女子?
爆豪勝己
(…?何の騒ぎだ)
教師
ぇ ~、皆も分かってる通り
教師
転校生を紹介する。
教師
いいぞ、入ってきて
トガヒミコ
は ~い!
トガヒミコ
悲巫女(ひみこ)って言いま ~す、よろしくお願いします
麗日お茶子
トガ…ヒミコ…!?
轟焦凍
まさか…
爆豪勝己
(…どういうつもりだ?)
教師
じゃあ…後ろの席だな、座ってくれ
トガヒミコ
は ~い
トガヒミコ
ここ居心地悪いな ~…
微かなそよ風が、私の頬を撫でる
今はお昼の時間
トガヒミコ
ジュース飲もっ
小さなパックジュースにストローを刺すと
勢いよく扉が開いた
麗日お茶子
見つけた!
トガヒミコ
お茶子ちゃん!どうかしたの?
麗日お茶子
どうかしたのじゃない!どうしてここにいるの⁉︎
トガヒミコ
え、朝あのおじさんが説明してたじゃん
麗日お茶子
そうじゃなくて…!
トガヒミコ
お茶子ちゃんもクラスメイトなんだし、仲良くしようよ!
彼女に近づき、手を握ると
お茶子ちゃんはもっと怖い顔になった
麗日お茶子
仲良くって…
爆豪勝己
おい、どういう風の吹き回しだ?ヴィラン
轟焦凍
潜入だとしても、なぜ変身しないんだ…?
トガヒミコ
…何言ってるのかよく分からないよ
トガヒミコ
私は悲巫女なんだから!皆んな勘違いしてない?
爆豪勝己
聞きてぇのはこっちだ
爆豪勝己
“ヴィラン連合のトガヒミコ”
轟焦凍
お前がどういう存在なんて、全員知ってる
麗日お茶子
ねぇ、目的はなに、どうしてこんな事…
麗日お茶子
もしかして、デクくんと関係が?
何故こんな事聞くんだろう
私に何も企みが無いとは自分でも分からない
トガヒミコ
(しつこいなぁ…)
誰も彼も、皆んなして私をこんな目で見つめる
…でももう、どうだっていい
私は私に、嘘なんか絶対つかない
トガヒミコ
…出久くんの事は言えません
トガヒミコ
私には企みも、何もない。
…と、言いながら
私はこの言葉に嘘をついてる
理由は当然だった
『 あの人に言われたから 』
そう、この転校生の事は
出久くんからのお願いで隠している 。