ドンッ!ピピーッ!
「試合終了ー!」
涼
ふう…
球技大会当日、私のクラスは順調に勝ち進んで行っていた
チームメンバー
夏目さん凄いー!
チームメンバー
ほとんど夏目さんが倒しちゃった
涼
どうもどうも
咲良
涼ちゃん流石〜!!
涼
まぁ、余裕ですね〜
観客
なぁ、アレ見ろよ
観客
ん?ああ、夏目?
観客
そうそう
観客
めっちゃ綺麗だよな〜
観客
それもそうだけど隣の春風もさ
観客
え、分かる!めっちゃ可愛いし胸で…
涼
…………
観客
えっ…な…なんか見られてね…?
観客
聞こえてる…?
観客
ばか!そんな訳ないだろ…?!
涼
(聞こえてるよばーか…)
咲良
…?涼ちゃん?
咲良
どしたのそんな鬼みたいな顔して…
観客のヒソヒソ話に睨みをきかせてると咲良が心配そうに近づいてきた
涼
…いや、なんでもない
涼
決勝まで時間あるし、休憩いこ?
咲良
うん!
私達は中庭の木陰で休む事にした
涼
モグモグ
咲良
なんでそんなに食べて太らないの…?
涼
んー…
涼
分からん…
咲良
羨ましいんだけど
涼
咲良も食べても太らんよ
咲良
いや太るから!
咲良
特にお腹にお肉が…
涼
ガリガリだけどねぇ…
そういって頬を掴む
涼
やっぱりもう少し肉つけるか
咲良
な…なんだよぉ…
涼
ふ…なんでもないよ
涼
…はぁ…眠い…
咲良
眠いって午後も試合…
そう言うと肩にトンッと彼女の頭が乗った
咲良
!……
涼
……すぅ…
咲良
(食べてすぐ寝るとか…赤ちゃん…)
子供のような彼女につい笑みが零れる
咲良
(可愛い……好き…)
チームメンバー
春風さーん…
咲良
シーー…
チームメンバー
あ…
咲良
どうしたの?
チームメンバー
決勝は1時間後ね
咲良
うん、ありがとう
30分後
涼
…んぁ…
目を覚ますと目の前に彼女の顔があった
涼
………
涼
(膝枕……)
咲良
ん…?
咲良
あ、起きたの?
咲良
決勝30分後だよ
涼
んー…うん
涼
………
綺麗な彼女の顔に見蕩れていると彼女が不思議そうな顔をしてこちらを見てきた
咲良
…?どしたの?
涼
……んー…いや…
涼
やっぱ可愛いなって
咲良
……へ?
ポロッと出た本音に彼女の顔は真っ赤になっていた
咲良
い…いきなり…な…どうして…
涼
……ふ…
涼
慌てすぎ
起き上がって前髪を直したけど、それは自分の顔を隠す為でもあった
涼
……
涼
(くそはずかしい…)
無事決勝で勝利をもぎ取って私達はいつもの帰り道を歩いていた
咲良
ほとんど涼ちゃんが倒してたね…
涼
まーねぇー
涼
まぁ、私にかかればって感じ
咲良
うわぁー余裕あるのうざー!!
涼
ふっふっふっ
涼
私に勝ってみなよー
咲良
無理じゃん!
咲良
もー…
涼
ふ…
彼女が負けてって言えば、私は喜んで負けるのに
可愛い彼女をいじるのがとても楽しい