星空は透明で。

彼は僕の話をよく聞いて、 優しく相槌もうってくれて、 そして僕のことを分かってくれる。

こんなに素敵な人を 忘れていた。

自分にふざけんなって 何度も言いたくなる。

ふと思い、ポケットを見る。

そして取り出し、手に持つ。

写真は少し、色褪せている。

それでも、あの頃を思い出すのには 十分色は残っていた。

色なんかなくても、 あのときの光景は蘇る。

それからここに集まって、

楽しくって、単純な

あの頃と今を思い出して

沢山話をした。

涼しげな空気が透き通る。

この星空は…夏空は、透明だ。

泣かないけど、泣けないけど。

ゆっくり、吸い込んで、

"さよならしよう"

この星空がよく見えるところで

一緒に笑いあった夏に

また、どこかで思い出して

出逢えるかな＿＿＿。

そうやって、何度も

描くんだ。

いよいよ空気が薄くなる。

まだ、話せるだろうか。

生まれてからも、

これからも。

ずっと、"おんりー"だ。