ペラっと魔導書をめくる
水の防御魔法…か
雨音 夜
…ウォーターベール
そう唱えると自分の周りに水の壁らしきものができる
火属性相手に有効だな
そう思い、ノートにメモをする
雨音 夜
んー……なにしよっかな~
魔導書をまためくる
ここに書いてある魔法はほとんど使い尽くしてしまった
また借りてこなきゃ
一ノ瀬 彼方
…調子どう?
音も気配も魔力も消して近づいてくんなよ…
雨音 夜
一ノ瀬彼方先輩…
私がそう言うと一ノ瀬彼方先輩はハハッと笑って「そらるでいいよ」と言う
そらるってどこから出てきたんだよと聞きたいがやめておく
一ノ瀬 彼方
さぁて、学期末にやることと言えば?
と、話を振られる
雨音 夜
…実力テスト、ですよね
実力テスト
それは、言葉の通り、自分の実力を確かめるテスト…みたいなものだ
一ノ瀬 彼方
先に君からやろうか。雨音 夜。
雨音 夜
あーもう、なにすればいいんですか。
後頭部を掻きながら一ノ瀬彼方先輩にきく
一ノ瀬 彼方
えーと……ここにありったけの魔力ぶち込んで
そう言われ出されたのは水晶みたいもの
雨音 夜
…さっき魔法使ったばっか((ボソッ
一ノ瀬 彼方
ん?なんかいった?
雨音 夜
いいえなにも
そう言って誤魔化し、水晶に魔力を入れる
一ノ瀬 彼方
んー……なんでこんだけの魔力しか入んないのかな…
雨音 夜
単純に私の魔力が少ないだけです。
…これは本当
一ノ瀬 彼方
じゃあなんでさっき、ウォーターベールとかいう魔力消費が激しいやつ使ったの?
雨音 夜
…お遊び程度に
一ノ瀬 彼方
お遊び程度にって……
一ノ瀬 彼方
お遊び程度に使える魔法じゃないよ。ウォーターベールは
…たしかにお遊び程度に使える魔法ではない
魔力の消費も早いし
雨音 夜
で、なんですか。殺りあいの実力テストに変更します?
一ノ瀬 彼方
そんなことはしない…予定
予定ってなんですかねほんと
一ノ瀬 彼方
まぁ、このぐらいの魔力だったら”今年も”Dクラスだね
また留学…
そう思いながら「わかりました」と一ノ瀬彼方先輩に言う
一ノ瀬 彼方
じゃあまた後日、実技テストでここに来るからね
そう言って一ノ瀬彼方先輩は消えていく
雨音 夜
テレポート…か、
さて、明日の実技テストに向けて…
雨音 夜
寝るか






