「鏡よ。鏡」
「この世で1番美しいのは___」
『あなた様でございます_白雪姫』
白雪姫は信じていました
己の美しさこそ、この世の全て
だと
だからこそ、恐れてしまっていた
己の美しさが永遠には続かないことを
鏡は静寂な深い森を映し出す
そこには
美しくも妖しげに輝く真っ赤な
林檎だった
夜の森を駆け出して、赤い髪を揺らす白雪姫
闇に差し込む一筋の光の先には、鏡に映し出されていた林檎を見つける
これさえあれば………
きっと彼も___
林檎を手に取り、ひとくちかじる_
今まで食べたことのない甘さに目を見開く
すると、白雪姫の視界が歪み始めた
「……ぬ、莉犬!!」
薄れていく意識の中、白雪姫よりも何回りも大きな腕に抱えられた
この匂い……この暖かさ……
嗚呼…………君…なんだね…
白雪姫は、はにかみ震えて冷たくなっていく手を彼の頬に当てた
最後に感じたのは暖かい雫だった___
~ end -
コメント
4件
「あぁ」ではなく「嗚呼」なのプロっぽい(?)フォロー失礼します!!!
もっ、最高でした最高でしたԅ( ¯ิ∀ ¯ิԅ)グヘヘヘぶくしつです(*・ω・)*_ _)ペコリ✨