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4件
凛ちゃん久しぶり~! 509たっぷ...すごぉ... ...私書いても29とかだよ...?((
すげぇええ………… え、すご…青水や……… うわぁああああああああああああ(??
なんか見返したらところどころ抜けてるところがあった‥ ほんとにごめんね😭
――鐘の音が鳴り響いていた。
天を切り裂くような鈍い音色は、この世界の終焉を告げる合図のようでもあった。
ほとけ(♀️)
僕――ほとけは、祈りの言葉を口にしながら、割れ落ちていく大聖堂のステンドグラスを見上げた。
世界は崩壊に向かっていた。けれど、それを止めることはできない。むしろ、それこそが僕の役割だから。
シスターである僕に与えられた三つの役割。
一つ、この世界を壊すこと。
二つ、愛する人を殺すこと。
三つ、主に反対するものを殺すこと。
ただ、それだけ。
簡潔で、残酷で、そして、逃れられない掟。
いふ
背後から、のんびりとした関西弁が降ってきた。
僕の主、いふだ。
ほとけ(♀️)
いふ
いふは、崩れた祭壇の上に腰を下ろし、足をぶらぶら揺らしながら笑っていた。
その姿を見ていると、不思議と胸がざわつく。主として仕えるはずの人を、僕は……。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
自分で言いながら、吐き気を催しそうになる。
でも、それが僕の宿命だ。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
いふは懐からパンを取り出して、僕に差し出した。
瓦礫の上で食べるパンは決して美味しいはずがない。けれど、彼と一緒に食べると――ほんの少し、心が和らぐ。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
パンの欠片を喉に詰まらせそうになりながら、慌てて否定する。
けれど、いふは楽しそうに笑うだけだった。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
目が合った瞬間、心臓が痛いくらいに跳ねた。
駄目だ。主に恋をするなんて、あってはならない。だって、二つ目の役割は――。
愛する人を殺すこと。
その相手が、目の前の彼であることを、僕はもう気づいてしまっている。
夜。
僕は薄暗い部屋の片隅で膝を抱えていた。
いふは隣で大の字になって寝ている。
と言ってくる。断れるはずがない。
ほとけ(♀️)
寝顔を見ながら、声を潜めて呼んだ。
いふは応えない。規則正しい寝息だけが響く。
ほとけ(♀️)
言葉を飲み込む。
好きだなんて言ったら、それは自分の首を絞めるようなものだから。
いふ
不意に声がして、僕は飛び上がった。
いふは目を開けて、にやにや笑っていた。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
顔が熱くなる。
この人は、どうしてこんなにも僕を翻弄するんだろう。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
息が止まった。
その言葉は、まるで僕の役割を知っているかのようで――。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
精一杯、言葉を濁した。
本当は 「好きって」
と答えたかったのに。
いふはしばらく僕を見つめ、それから声を立てて笑った。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
――その言葉が、甘い毒のように僕の胸に沈んだ。
朝といっても、もうこの世界に『朝』と呼べるものはほとんど存在していなかった。
空は黒い雲で覆われ、太陽は滲んだ赤い円盤のようにしか見えない。鳥は鳴かず、木々は枯れ、残された村人たちは恐怖に怯えて身を潜めていた。
いふ
耳元に響いたのは、あの呑気な関西弁。
まぶたを開けると、そこには主――いふくんの顔があった。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
いふは布団をばさっとはねのけ、軽い調子で立ち上がった。
みたいに聞こえる。
ほとけ(♀️)
いふ
言い返せない。
いふの笑顔を見ていると、胸の奥が苦しくなる。彼の言葉には毒がある。甘い、抗えない毒が。
目的地は、近くの小さな村だった。
まだ数十人の人々が暮らしていて、畑を耕し、細々と生活を続けている。
僕らにとって、そのすべては『壊すもの』だった
だった。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
冷たい理屈。でも、正しい。
僕はシスターとして、その理不尽を受け入れなければならない。
ほとけ(♀️)
僕が目を閉じ、祈りの言葉を唱え始めると、大地が揺れ始めた。
村を囲む畑が裂け、家々が崩れ、人々が悲鳴をあげて逃げ惑う。
そして空から黒い光が降り注ぎ、村を灰に変えていった。
それはあまりにも簡単な『壊し』だった。
息を吸って吐くように、僕は世界を壊す。
役割だから。
シスターだから。
ほとけ(♀️)
いふ
いふは手を叩いて笑っていた。
その横顔は、まるで子どものように楽しそうで――。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
突き放すようでいて、やさしくもある。
いふの声は、僕を縛る鎖であり、同時に僕を支える手でもあった。
村を焼き尽くしたあと、僕たちは廃墟に腰を下ろした。
まだ燻る煙の匂いが鼻を刺す。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
意味が分からなかった。でも、胸が熱くなるのを止められなかった。
夜。
焚き火を囲んで、二人で座っていた。
と笑っている。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
グラスに注がれた赤い液体を口に含む。
苦くて、渋くて、喉が焼けるようだった。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
もう、どうしてこの人は。
胸の鼓動がうるさくて、ワインのせいにするしかなかった。
その夜。
いふが眠ったあと、僕はまた一人で焚き火を見つめていた。
炎の揺らめきは、まるで僕の心そのもの。愛と罪悪感が、絶えず揺れている。
ほとけ(♀️)
炎に問いかけても、答えは返ってこない。
ただ、胸の奥でずっと鳴り響いている言葉がある。
――二つ目の役割。
愛する人を殺すこと。
その愛する人が誰なのか、僕はもう痛いほど分かっていた。
朝はいつもより重く、世界の空気は粘つくように僕を包んでいた。
灰色の雲が低く垂れ、遠くの山並みは黒いシルエットのまま朝焼けを拒んでいる。
いふ
いふの声が耳元に響く。
布団の中で丸まっていた僕は、瞬時に目を覚ました。
胸が痛い。夢を見たのだ――僕が愛する人、いふを刃で刺す夢。
ほとけ(♀️)
いふ
特別、という言葉に、僕の喉は詰まった。
――特別って、つまり……
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
いふはいつも通りの冗談を口にする。
それに、どうしても笑ってしまいそうになる自分がいる。
でも、それは罪深い。
任務は簡単ではなかった。
今日、僕が壊すべき対象は、村の長――そして偶然、彼は僕のかつての友人でもあった。
胸が痛む。けれど、役割は役割。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふはふっと笑った。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
……かわいい、って。
胸の奥で、痛みが膨らむ。
好きな人にそう言われることは、こんなにも苦しいのか。
村の中心に立つ古びた家の前で、僕は足を止めた。
窓から見えるのは、微笑む友人の顔。
僕にとって、彼はかつての遊び仲間で、笑い合った日々を思い出させる存在。
だけど、今は壊さなければならない対象。
いふ
いふの言葉に、我に返る。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
言葉が途切れた。胸の奥が焼けるように痛い。
いふ
いふは、軽い調子で僕の肩に手を置いた。
その手が暖かくて、全身が痺れる。
――役割を遂行するための手を、愛する人の手が支えているなんて。狂っている。
僕たちは、友人の前に立った。
いふはゆっくりと手を上げ、合図をする。
僕は刃を握る手が震えるのを感じながら、視線を友人に向ける。
いふ
いふの声は冗談っぽく、でも真剣だった。
僕は刃を振り上げ――止めた。
ほとけ(♀️)
その瞬間、いふが笑った。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
守る、って。
胸の奥で、愛情と絶望が渦巻く。
夜。廃墟の中で、僕はまた一人考えた。
役割を果たせなければ、Blessings on Death――罰が待っている。
でも、愛する人を殺すことなんて、僕にはできない。
ほとけ(♀️)
そんな僕に、いふが静かに近づき、肩に手を置いた。
その温もりが、痛みを増幅させる。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
またしても笑いに紛らわされる。
けれど、その笑顔が、僕の胸を締め付ける。
夢の中でも、僕は同じことを考えていた。
刃を握る手が、愛する人を刺すことを拒み、でも逃げることもできず、胸の中で叫び続ける。
ほとけ(♀️)
夢の中のいふは、笑っている。
でも、その笑顔の奥に、僕の運命を知る冷たさが隠れていることも分かる。
――僕はこの愛に、溺れ続けるのだ。
役割と恋心、信仰と欲望、狂気と希望――すべてが交錯し、僕を縛る。
そして、僕は気づいた。
この世界を壊すことよりも、愛する人を殺すことよりも、何より恐ろしいのは――
愛してしまう自分自身の心
凛音でーす! ちょっと場面ごとに分けて書くんめんどいんで‥背景統一です!
っていうか、活動休止なのに投稿するという謎の事実‥(?)
っていうかフォロワーさん150いきそう!ありがとうね!
あと、キャンプ楽しかった((通じる人には伝わるw
それでは続きどぞ!
薄暗い森の中、冷たい風が木々を揺らしていた。
葉のざわめきが、遠くの悲鳴を隠すように響く。
僕――ほとけは、刃を握りしめながら歩を進める。
今日の任務は、三つ目の役割――主に反対する者を排除することだった。
ほとけ(♀️)
いふ
いふの声は、いつも通り軽やかで、しかし重く僕の胸に響く。
森の奥で、反抗者たちは火を囲んで密談していた。
彼らはこの世界を覆すために立ち上がった、愚かで哀れな者たち。
僕はため息をつき、刃を握る手に力を込めた。
ほとけ(♀️)
いふ
いふは僕の背中をぽんと叩く。
その軽い仕草に、胸が締め付けられる。
刃を振り下ろす瞬間、反抗者たちの顔が揺らめいた。
でも、僕の心は揺れる。
役割と愛情、正義と狂気――すべてが絡み合い、僕を混乱させる。
戦いはあっという間だった。
僕が一人ひとりの命を奪うたび、いふは横で『ええやん、ほとけ、仕事早いわ」』と笑う。
その笑顔に、僕は涙が出そうになる。
――役割を果たしているのに、心は痛い。
でも、いふと一緒なら、なぜかその痛みも意味があるような気がしてしまう。
いふ
いふは冗談めかして言う。
僕は思わず笑いそうになる。
でも、それは笑うべき顔じゃない。
森が静まり返る頃、反抗者たちは跡形もなく消えた。
僕は深呼吸をし、刃を拭う。
冷たい夜風に体が震える。
ほとけ(♀️)
いふ
彼は僕の頬を軽く叩く。
痛みと温もりが同時に胸に響く。
任務が終わり、僕たちは夜の街に戻った。
瓦礫だらけの道を歩きながら、いふがふと立ち止まる。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
僕は答える。心の奥は、まだざわついている。
いふ
いふは、道端の壊れた屋台を指差す。
僕は思わず吹き出す。
――こんな世界で、壊れた屋台で飲むなんて。狂っている。
ほとけ(♀️)
いふ
いふは勝手にグラスを取り出し、僕に差し出す。
僕は戸惑いながらも、それを受け取る。
ほとけ(♀️)
いふ
赤い液体を口に含むと、苦くて渋くて、でも少し甘みも感じた。
狂気の中の小さな幸せ。
僕は、少し笑顔になった。
夜も更け、宿に戻った僕たちは、瓦礫だらけの床に寝転がる。
いふが寝転びながら、ふと僕を見た。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふはにやりと笑う。
そして、突然、冗談めかして僕の頭をくしゃっと撫でた。
いふ
ほとけ(♀️)
僕は思わず突っ込むが、胸が熱くなる。
夜空を見上げると、黒い雲の隙間から月が見えた。
月明かりが二人を照らす。
静かで、だけど狂気を孕んだ夜。
僕は心の奥で、恐ろしいことに気づいていた。
役割を果たすたび、いふとの距離は縮まる。
でも、愛してはいけない相手を愛してしまう恐怖も同時に増していく。
愛する人を殺す――その呪縛は、まだ始まったばかり。
でも、今の僕は、いふと一緒にいるだけで満たされる。
それが、狂気の世界における僕の救いなのだ。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふは笑いながら、僕の肩に頭を乗せた。
狂気の中で、二人だけの世界がそこにある。
――祝福と呪いが入り混じる夜、僕たちは互いの存在を確かめ合った。
明日、どれだけの血を流すことになろうとも、今夜はただ、二人で笑っていられる。
朝の光が、瓦礫の街に差し込む。
でも、それは柔らかい朝日ではなく、血の色を帯びた冷たい光だった。
僕――ほとけは、震える手で刃を握りしめる。
今日、僕の役割が――最も残酷な試練が始まる。
ほとけ(♀️)
いふ
いふは軽い調子で聞く。
でも、その瞳の奥には、冷たい光が潜んでいた。
僕は震える声で答える。
ほとけ(♀️)
いふ
そうだ、僕はシスター。役割を破れば死が待つ。
でも、愛する人を――目の前にいる彼を――殺すことなんて、到底できない。
街の中心。
いふは待っていた。笑顔で、手を腰に当て、いつも通り冗談めかして。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
言葉が喉に詰まる。
僕は刃を握った手を見つめ、目を閉じる。
過去の思い出がフラッシュバックする――笑い合った日々、肩を寄せて話した夜、優しく触れられたあの手。
そのすべてが、今、刃の先で断ち切られようとしている。
いふ
いふの声で我に返る。
冗談っぽいけれど、どこか真剣さも含まれている。
ほとけ(♀️)
いふ
その問いに、言葉が出ない。
ほとけ(♀️)
いふ
いふは笑うが、その笑いは少し震えている。
いふ
いふは近づき、僕の肩に手を置いた。
その手の温もりが、心臓を締め付ける。
いふ
ほとけ(♀️)
胸の奥で、恐怖と愛情が交錯する。
刃を握る手が、力なく震えた。
僕は後ろに一歩下がり、思わず叫ぶ。
ほとけ(♀️)
いふ
いふの声は優しく、でも痛みを伴って響く。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
いふは冗談めかして言うが、その目は真剣だ。
僕は刃を握りしめ、涙をこらえながら思う。
この愛を、どうすればいいのだろう。
役割を果たすことと、愛する人を守ること。
その二つは、同時にはできない。
街の外れ。
瓦礫の中で、僕たちは向き合った。
いふは笑いながら、手を差し出す。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
僕は戸惑いながらも、その手を取る。
手の温もりが、心を焼く。
そして、愛する人を殺すための刃を握る手が、同時に震える。
いふ
ほとけ(♀️)
叫んだ瞬間、胸が張り裂けそうになった。
でも、目の前にいるのは、笑ういふだった。
いふ
ほとけ(♀️)
思わず突っ込む。胸が痛くて笑えないのに、笑いが込み上げる。
夜。
廃墟の中、二人は火を囲んで座っていた。
瓦礫だらけの世界で、ただ静かに息をする。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
いふの言葉は、優しい。
でも、同時に狂気を孕んでいる。
僕はその手を握り返す。
ほとけ(♀️)
いふ
互いの手が触れ、重なる。
血と狂気の世界の中で、僕たちは互いに依存し、互いに救われる。
でも、その幸せは、長くは続かない。
僕の心は決まっていた。
愛する人を殺せない。
でも、役割を放棄すれば、二人で死ぬしかない。
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
狂気の中で、二人の魂は絡み合う。
愛と死、役割と希望――すべてが交錯し、僕たちを縛る。
世界が滅ぶその日まで、僕たちは互いの手を握り続ける。
笑い、泣き、狂いながら――。
世界は静かに、でも確実に崩れ続けていた。
空は赤黒く染まり、遠くの建物は炎に包まれ、瓦礫が風に舞う。
僕――ほとけは、いふの手を握りながら歩く。
役割のすべてを果たした後、残るのは一つ――僕たち自身の命。
いふ
いふは笑いながら、瓦礫の上をぴょんと跳ねる。
その姿に、僕は思わず微笑む。
ほとけ(♀️)
いふ
冗談めかした関西弁と、軽い笑顔。
こんな世界で、こんな瞬間があることが、奇跡のように思えた。
二人で歩く廃墟の街。
もう誰もいない。壊すべきものも、反抗する者も、愛する人も――すべて消えた。
残ったのは、僕たちだけ。
いふ
いふは瓦礫の上に倒れた屋台の箱を使って、即席のテーブルを作る。
僕は思わず吹き出す。
――こんな状況で、まだコメディをやるのか、と。
ほとけ(♀️)
いふ
いふは手に握った瓶を振って、僕のグラスに注ぐ。
赤い液体が光を反射して、まるで血のようだ。
ほとけ(♀️)
いふ
赤いワイン(?)を口に含むと、苦くて渋くて、でも甘みもある。
胸が熱くなる。
そして、この苦みが、これからの運命の味なのだと悟る。
いふはグラスを置くと、突然、僕の肩に手を回した。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
言葉に震えが混じる。
でも、目の前の人を殺すことは、もう僕にはできない。
いふ
ほとけ(♀️)
いふは微笑み、僕の手を握りしめる。
二人で瓦礫の上に座り、互いを見つめる。
笑顔で、冗談めかして、でもその瞳には愛と狂気が渦巻いている。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
声が震える。
でも、胸の奥で確かに、愛が燃えていた。
いふ
いふは軽くウインクした。
冗談なのか、真剣なのか、分からないけれど、胸が熱くなる。
世界が崩れ、瓦礫が舞い、火と煙が立ち込める中、僕たちは互いを抱きしめた。
刃を握る手も、温もりを感じる手も、もう境界はない。
いふ
ほとけ(♀️)
僕は目を閉じ、いふの胸に顔を埋めた。
笑いながらも、涙が頬を伝う。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
二人で笑い、泣き、世界の崩壊を肌で感じる。
狂気の世界で、愛する者と共に滅ぶ幸福――それは、この上ない狂気の祝福だった。
瓦礫の中、赤い空に向かって僕たちは手を伸ばす。
全ての役割を果たした今、残るのは互いへの愛だけ。
そして、Blessings on Death――二人の運命が、重く、静かに、世界を覆った。
いふ
ほとけ(♀️)
いふ
ほとけ(♀️)
言葉が風に乗り、崩れ行く街に吸い込まれる。
火と煙、瓦礫の中で、僕たちは互いの命を重ね、世界と共に滅んだ。
そして、静寂。
笑い声も、
泣き声も、
刃の音も、
全てが消えた。
ただ、赤黒い空だけが、二人を見下ろす。
――狂気と愛の果てに、二人は共に消えた。
最後まで、互いの手を握りしめたまま。
それが、シスターと主の、終焉の物語。
世界は滅び、愛は燃え尽き、
_Blessings on Death_
が
静かに響いた。
fin. うわーお、509タップ! 頑張りました!凛音! 褒めろ褒めろ(( ということで相変わらずウェブで見とくから安心しとけw それでは!