私は学校を出て一人で歩いていると、いつもの公園をみた
少年
行くよぉ
少女
うん!
少年
それー!
少女
うわぁすごい!
少女
うわ!痛い…
少年
大丈夫?
少年
泣くなよ、立てる?
少女
うん…
少女
ありがとう
莉香
(私たちもあんなんだったんかな?)
莉香
(会いたい。夏輝に…)
莉香
(でも、無理か…)
少女
おねえちゃん
莉香
え、何?
少年
これあげる!
少女
すっごい楽しいよ!
莉香
ありがとう。
少年
いこ〜
少女
ばいばーい!
莉香
ばいばーい
莉香
(しゃぼん玉…)
莉香
(懐かしいなぁ…)
莉香
やろっかなぁ…
そうして、ジャングルジムに登り、しゃぼん玉を吹き始めた。
莉香
うわぁ、きれい
莉香
莉香
割れちゃった
夏輝
莉香?
夏輝
何してんの?
莉香
夏輝…
莉香
さっきねぇ、小さい子達がしゃぼん玉をしてたんだ…
莉香
私たちみたいに…
夏輝
りか…
莉香
(謝ろう…)
莉香
(言い方が悪かった… あんなのは夏輝のためじゃないと思うし…)
莉香
私間違ってた。
夏輝
え…
莉香
肩のことなんでってせめたり、話しかけてくれたのに無視したり…
莉香
ほんとにごめん
夏輝
泣くなよ
夏輝
俺だってりかに最初に言うべきだった…
夏輝
ごめん。
夏輝
夏輝
しゃぼん玉しよ
莉香
でも、吹くの1つしかないよ?
夏輝
いいから笑
莉香
えぇ笑
夏輝
元気の出る魔法かけてあげようか?
莉香
元気の出る魔法?
夏輝
うん
夏輝
じゃあ、りかしゃぼん玉吹いて
夏輝
そのあいだに言うから!
莉香
(ん? なんだろ?)
莉香
(でも、こうゆうの懐かしいなぁ)
莉香
いいよ
莉香
それじゃ、いくよ〜
莉香
せーの!
夏輝
好きだよ
莉香
え…
莉香
(今…なんて…言っての…?)
夏輝
やべぇ、恥ずかしい…
莉香
あはは笑
莉香
なにそれ笑笑
莉香
サイコーじゃん!
夏輝
え笑笑
夏輝
てことは…
莉香
はい笑笑
莉香
こちらこそ
大きな2つのしゃぼん玉は地面につく前にくっついてハートの形に見えた。