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天才が嫌いだ
この世界には天才と呼ばれる者が五万といる。
勉学についての天才だけでなく
スポーツの天才、人を笑わせる天才、世を渡る天才
天才には
くだらないもの含め
色々な種類がある
それらをまとめて
皆は天才という。
俺はそれらの天才が
嫌い
いや、
大嫌いだ
去年の夏
初めて梟谷グループの合宿に参加した日
そこで知り合った音駒の一つ上の先輩
黒尾さんに言われた。
黒尾鉄朗
赤葦京治
黒尾鉄朗
黒尾鉄朗
黒尾鉄朗
黒尾鉄朗
赤葦京治
黒尾さんに言われた言葉
その言葉に血の気が引いて
俺はさぞかし顔が真っ青だったか想像出来る
そう、俺は
黒尾さんの言う通り木兎さんが
嫌いだ
そして
あれから黒尾さんに俺の秘密がバレ
黒尾さんによく絡まれるようになった
正直関わりたくない
けどバレーをやっている以上
関わることが多い
俺は不安を抱くと同時に願った
これ以上
俺の秘密がバレませんように
と、
月島蛍
月島の俺を呼ぶ声にはっと我に返る
そうだ今は梟谷に入って二回目の合宿中だ
そして今は先輩や後輩と練習をしていたところだ
俺は色々と疲れて適当な口実で抜け出してきた
月島蛍
赤葦京治
赤葦京治
適当に返事しながらもなぜ月島がここにいるのか疑問に思う
俺は一人で抜け出してきたはずだ
赤葦京治
月島蛍
月島蛍
月島蛍
月島蛍
俺の問に月島は
首を抑え目を逸らして答える
赤葦京治
赤葦京治
赤葦京治
赤葦京治
俺は自然に月島を体育館の中へ戻そうとする
月島は優しい
少し素直になれないだけで
本当はすごく優しいのだ
けれどその月島の優しさは
今の俺にとっては毒のような存在だ
今の月島の優しさは
酷く悲しく、虚しく
そしてとても腹立たしいものだ
ただでさえ疲れてしょうがないくらい腹が立っていたから
逃げてきたのに
これじゃあ意味が無いじゃないか
月島蛍
赤葦京治
赤葦京治
赤葦京治
赤葦京治
赤葦京治
月島蛍
月島蛍
そう言って踵を返し体育館に戻る月島の背中が
完全に見えなくなるまで見つめる
赤葦京治
俺がわざわざ練習を抜け出してきたのは
先程まで思い返していた
黒尾さんにバレた秘密に関係する。
秘密がバレたと言っているが
完全にバレたわけじゃない
黒尾さんは少し間違っていた
黒尾さんは俺が木兎さんだけが嫌いだと思っているが
俺は天才が嫌いなのだ
そして、俺が抜け出してきた理由。
今回の合宿の一年生は
みんな何かしらの才能を持っている天才で
腹の奥底から
怒りがふつふつと湧いてきたため
抑えようとここに来た
そして月島もその天才の一人で
一緒にいられると非常にまずい
赤葦京治
赤葦京治
なんで俺の周りには
こんなに天才が集まるのだろうか
赤葦京治
赤葦京治