作者トキワ
今回はknkrです
作者トキワ
krがknに、しにくい相談をする話です
作者トキワ
作者トキワ
少し長めで、前後編の前編です
それでも良ければどうぞ…
ワイテスタジオで6人の実写撮影の後、 撮影部屋とは別室の作業部屋で作業をしていると、Nakamuに声をかけられた
ガチャ
nk
まだ残ってたか
kn
nk
…さっきのことはまぁ…あんま気にすんなよ
kn
nk
…もう21時になるし、キリいいところで上がりなよ
まだ期限までしばらくあるし
kn
現在20時50分
kn
もう帰るわ
nk
他のみんなはもう帰ったから
kn
てかきりやん残ってたんだ
帰っちゃったと思ってた
nk
kn
きりやん起きてる?
nk
横になってた時はあったけど、睡眠はしてなかったんじゃないか?
kn
nk
貼ってからは座ってスマホ見たりしてたと思う
kn
ありがとう
nk
わざわざ俺に頼んだんだし、なんか思うとこあったんじゃない?
…じゃあ俺先帰るわ
お疲れー
kn
なんか食って帰るかー きりやんにも声かけてみよう
閉まりかけたドアが再び開いた
nk
kn
nk
きりやん今まで待ってたくらいだから怒ってはないんだろうけど、ちゃんと仲直りしろよ
言いにくそうにしながらも アドバイスしてくれるNakamu 当たり前だ、あれは俺が悪いんだから
kn
きりやんには後でもう1回謝るよ
結構痛そうだったし
nk
kn
nk
じゃあね
kn
さっきの実写撮影で みんなでゲームをやっていた時に 俺の腕がきりやんのゴーグル付近を直撃してしまい きりやんが倒れこんでしまった
きりやんの目の周りにはゴーグルの形に跡が付き頬骨も腫れていた
そのせいで今日の撮影は中止 それまで1時間くらいカメラ回してたけど お蔵入りになるはずだ
きりやんは顔を冷やすためにソファーに横になった 俺は冷やしたタオルと保冷剤を渡して しばらくそばにいたけど きりやんが寝たいから一人にしてほしいと言ったため作業部屋に来てしまった
怒って…はいない…よな、たぶん。 さっきまできりやんと一緒に 撮影部屋にいたNakamuも 怒ってないって言ってたし…
今日は実写撮影の予定だけだったから みんなこのためだけに集まったけど 撮影ができなくなり Broooockとスマイルとシャークんは きりやんを心配しつつも 早めに帰宅したようだった
きりやんのとこ行くか…
ガチャ
撮影部屋に行くと きりやんがソファーに座って スマホをいじっている
kr
おつかれ
きりやんが顔を上げて俺の方を見てふにゃっと笑った
怒っては、いなさそう…?だな?
頬の傷は痣のようになっている さっきより痛そうだ
kn
顔大丈夫?痛いよね…
kr
kn
さっきより腫れてない?
kr
Nakamuが冷えピタ買ってきてくれて
ほっぺにはしばらく貼ってたんだけどさっき剥がれちゃって
kn
kr
kn
マジでごめんな
話しながら自分の頬に 新しい冷えピタを貼るきりやん
kr
俺もゲーム中って分かってたのに急に横通ったし
俺も悪かった
kn
気まずくなって言葉に詰まってしまった 飯誘おうとしてたのにな
kr
kn
kr
kn
kr
やった
kr
前に話してたラーメン屋でもいい?
kn
俺もそこ行きたいと思ってたw
kr
じゃあ行こうぜ
kn
じゃあ支度してくるわ
kr
俺も
ラーメン屋のある駅について駅から歩く ラーメン屋についたが…
kn
kr
ここまで人気とはなぁ…
kn
どうしよっか、並ぶ…?
kr
kr
kn
kr
kn
俺ももう完全にラーメンの気分だわ
kr
すぐ近くだし
スマホを俺に見せてくるきりやん
kn
すぐに次に向かう店が決まり、移動する
kn
kr
どうするよ…
kn
kn
kr
…ってかお邪魔していいの?
kn
明日用事ないしなんなら泊ってもいいけど
kr
じゃあ泊らせてもらおうかな
kr
看病してほしいしぃ~
kn
kr
俺が恥ずかしいだろw
kn
kr
kn
じゃあ家行くか
心配しなくてももう平気そうだ よかった
コンビニでカップ麺と 夜使う分の冷えピタを買ってから 俺の家に向かった
kr
kn
kr
kn
お湯沸かしてくるわ
カップ麺を食べてやっと腹の虫がおとなしくなった
kn
食ったな
kr
kn
kr
kn
kr
タオルを用意してきりやんが風呂から出るのを テレビを見ながら待っていた
kr
ありがとう
kn
…え、顔ひどくなってない?
kr
kn
kr
傷が悪化しているように見える 痛々しくてきりやんから目をそらす
kn
kr
kr
kn
kn
kr
kr
kn
ゴーグルにぶつかったとこがちょっと皮むけたくらい
kr
kn
kr
気になっていたことを今なら聞ける気がした
kn
kr
なになに
kn
寝たいから一人にしてって言ったじゃん
ほんとは寝る気無かったよね?
kn
kr
起きてたけど…
kr
痛かったし
痛いのにそんなにすぐには寝られないだろ
きりやんが何か隠しているのは 声色としゃべり方ですぐにわかる
kn
俺になんか話あった?
痛いなら早く帰りたくない?
なんであんな遅くまで残ってたの?
kr
いっきに聞きすぎ!
落ち着けよ
kn
kr
kn
嘘ついてまで言いたくないならいいけど
kr
kn
今言ってもらってもいいんだけど
きりやんが黙り込んでしまった
kn
怒ってるわけじゃないんだからさぁ
kn
kr
やっぱ聞いてくれるなら聞いてほしい
そのためにきんときのこと待ってた
話す気になったようだ
少しの沈黙の後きりやんが口を開いた
kr
ひかないでほしいんだけど…
kr
kn
ひくって、なにが
kr
kn
kr
kr
なんかその時ゾクゾクっていうかドキドキっていうかしてて
kn
kr
kr
今、すぐ隣にいるきんときに痛いことされて、それがうれしいのか?
とか思ったら俺クソ変態かよって思って恥ずかしくなって
kr
kn
そう、そうだったんだ
kr
kn
それはクソ変態野郎だわ
kr
俺も自分にひいたもん
kn
kr
きりやんの表情が少し変わった
kr
俺のお願いも聞いてほしいんだけど
kn
kr
kn
kr
kn
普通に嫌だろ
こんな状態のきりやん殴れない
普通の状態でも人の事殴りたくなんかないだろ
kn
kr
kr
それを叶えることで俺は満足するわけだし
俺が満足すればきんときの罪悪感はなくなるんじゃない?
kn
kn
kr
してくれないんだ?
kn
望みを聞くとまでは…
kr
ちょっとくらいいいじゃん
kn
kr
もしかしたらそういうのじゃないかもしれないし
kr
kn
kr
そうじゃないかもしれない
kn
俺がきりやんを問い詰めたのに、 逆に俺が問い詰められるとは思わなかった…
kn
風呂入ってくる
kr
kn
kr
俺が部屋を出ていくときに 残念そうな顔をするきりやんを見て 確信してしまった こいつマジだ
こういう時にどうしたらいいか俺は知らない
考えて分かることじゃないし いっそ一発殴ってみるか?
いやいや、それはおかしいだろ きりやんの思考に引っ張られるな
ぐるぐる考えながらシャワーを浴びた
髪を乾かして部屋に戻る
部屋に戻るときりやんは 冷蔵庫に入っていたはずの水を飲みながら テレビを見ていた
kr
喉乾いちゃって
kn
全然いいよ
kn
ごめん
kr
kn
kr
kn
kn
kn
kr
kn
さっきも言ったけど俺はきりやんの事殴りたくなんかない
kn
kn
そんで肩とか背中とかダメージ少なそうなとこしか殴らない
kr
じゃあそれでいい
kr
kn
kr
kn
肩か背中
kr
kn
kr
kn
kr
kn
じゃあ腹な!
kr
kn
kr
kn
kr
kn
せめて苦しそうなお前の顔見たくないわ
kr
部屋の電気を消した
kn
腹に力入れとけよ
kr
きりやんは俺の両肩をつかんだ 俺は左手できりやんの肩をつかみ右手で拳に力を込めて握った
そして 本気じゃない、でもそれがバレないくらい 8割くらいの力できりやんのみぞおちに拳をぶち込んだ
きりやんの両手の力が抜けて ドスッと床に手足をついた音がした
kr
kr
kn
kn
kr
暗闇の中でうずくまっているであろうきりやんに声をかけるが きりやんはしゃべれないようだ
kn
kr
kn
kr
kn
みぞおち入ったよな、ごめん
kr
あ、やまるな、よ ハァ…
おれが、たのんだ、んだから…
kn
片付けなきゃ
kr
まだ、苦しい…
kn
2~3分ほどたってようやくきりやんの荒い息が落ち着いた
kr
kn
部屋が明るくなった きりやんが吐いたのはさっき風呂上りに飲んだ水だけだった
kn
kr
kn
違和感がありすぎるからやめてくれ
kr
ごめん
kr
汚しちゃってごめん
でも全部出なくてよかった
kr
kn
kn
kr
kn
kr
大丈夫だよ
kr
kn
今日は行きたかったラーメン屋でラーメン食って、
そんですぐ解散して、
きりやんは自宅でおとなしく寝た
そういうことにしてくれ
kr
俺が言ったら俺の性癖がばれるじゃん
kn
kn
きりやんはどこで寝る?
kr
kn
布団出しとくから、片付け済んだら来いよ
kr
きりやんの布団をベッドのすぐ隣の床に敷き、俺はベッドに腰かけた
俺は一人になってからさっきのことを思い返していた ほんとにあれでよかったのか? でもこれっきりにするって言ったし きりやんもこれで終わりにしてくれるだろう
…なんとなく変な感情がこみあげてくる
さっき、電気をつけるまでの数分 きりやんの苦しそうな呻き声と吐息を暗闇の中で聞いていたとき 俺は罪悪感と同時にどこか高揚感に近い感情を確かに感じた
俺、きりやんのこと、どうしたいんだ…?
しばらくしてきりやんが部屋に入ってきた
kr
もう寝る?
kn
いろいろありすぎて寝られない気がするけど
kr
悪いな
kn
お互い忘れようぜ
kn
平静を装って会話を続ける
kr
kn
リビングに置いてきた?
kr
kr
kr
kn
きりやんから冷えピタを受け取り フィルムをはがしてきりやんの顔に近づける
kn
kr
kr
きりやんがいきなり動いたので 俺の手が熱を持ったきりやんの頬にぶつかってしまった
kn
kr
いや
動いたの俺だし
kn
kr
kn
kr
その時俺の心の中で、黒い感情を制御していた糸がプツンと切れたのを感じた
kn
嘘ついてんじゃねぇ
kr
kr
怒らせるつもりじゃ
kn
kr
kn
kr
kn
kn
kn
kr
今、痛いのがすごく気持ちよくて
さっきの腹パンで確信したけど、俺ドМだったみたい…
kn
kn
布団をわざと大きくひるがえしてきりやんの方に背中を向けてベッドに横になった
kr
kn
もう面倒だ 今日の事は早く忘れたい
kr
きりやんの小さい声が聞こえたが無視して目を閉じた
夜中に手に違和感があり目が覚めた 手がなにかに触れている 冷たいような、ほんのり温かいような…
いつのまにか寝がえりを打っていたのか、体がきりやんのいる方を向いていた
薄く目を開けると、俺のベッドより低い位置に敷かれた布団に座ったきりやんが俺の手を握って、俺の手ごと自分の顔に押し当てていた
kr
っきんとき…もっと… ハァハァ…
なにやってんだこいつは こんなのこいつにとってはほぼ自慰行為じゃないか 寝たふりをキメようと思っていたが、さすがに限界だ
kn
そう言って手を自分の方に引き寄せた
kr
起きてたんだ
ごめん、きんときの手見たら、我慢できなかった
kn
もうやめとけ
kr
kn
自分でも信じられないことを口走っていた
kr
kn
kr
もしかしてきんときも
kn
kr
kn
kr
本気じゃないっていうか、少し笑ってるような、見下してるような感じがしたから、もしかしてと思ってたんだけど
kn
kn
kn
kr
やさしいね、きんときは
自分がよくわからなくなった でも昨日の自分と今の自分が同じとはもう言えない気がする
kr
そういってきりやんは床に敷かれた布団に横になった
俺も目を閉じることにした
あれから寝られたような、寝られなかったような… もう部屋がこんなに明るい 9時くらいにはなっているだろうか いつもの寝起きよりも頭がぼーっとしている
kn
kn
kr
kn
kr
kn
お互い寝起きの声すぎて少し笑ってしまう
kn
kr
kn
kn
kr
kr
kn
そういうの見ないようにしてても無意識で見ちゃうよな
kr
kn
kr
kn
kr
きりやんが支度を終えてリビングに来たので玄関まで送りに来た
kn
kr
話もできてよかった
俺はなんか複雑な気分だよ という言葉を飲み込んだ もうこのことは口に出さないと決めた
kn
kn
kr
じゃあ
短く会話してきりやんが帰っていった
一人になるとやっぱりいろいろ考えてしまう やっぱ俺、Sなのかな きりやんの呻き声を聞いていたとき、 あのとき、目の前にいる人のことを支配したような気分だった ちょっと楽しかったような気さえもする
…もう考えんのやめよ 気分転換に家事でもしよう
家事を終えてスマホを見るとちょうどNakamuから連絡が来た
nk
kn
そのあと連絡も取った
顔の腫れは朝になったらひいたらしい
kn
そう返信してスマホを伏せた うん、昨日は何もなかった 大丈夫
…大丈夫
作者トキワ
続編考えてるけどうまくかけるかわかりません
長くなりそうなので1回〆ちゃいます!
読んでくれてありがとうございました