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作者トキワ
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ワイテスタジオで6人の実写撮影の後、 撮影部屋とは別室の作業部屋で作業をしていると、Nakamuに声をかけられた
ガチャ
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現在20時50分
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なんか食って帰るかー きりやんにも声かけてみよう
閉まりかけたドアが再び開いた
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言いにくそうにしながらも アドバイスしてくれるNakamu 当たり前だ、あれは俺が悪いんだから
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さっきの実写撮影で みんなでゲームをやっていた時に 俺の腕がきりやんのゴーグル付近を直撃してしまい きりやんが倒れこんでしまった
きりやんの目の周りにはゴーグルの形に跡が付き頬骨も腫れていた
そのせいで今日の撮影は中止 それまで1時間くらいカメラ回してたけど お蔵入りになるはずだ
きりやんは顔を冷やすためにソファーに横になった 俺は冷やしたタオルと保冷剤を渡して しばらくそばにいたけど きりやんが寝たいから一人にしてほしいと言ったため作業部屋に来てしまった
怒って…はいない…よな、たぶん。 さっきまできりやんと一緒に 撮影部屋にいたNakamuも 怒ってないって言ってたし…
今日は実写撮影の予定だけだったから みんなこのためだけに集まったけど 撮影ができなくなり Broooockとスマイルとシャークんは きりやんを心配しつつも 早めに帰宅したようだった
きりやんのとこ行くか…
ガチャ
撮影部屋に行くと きりやんがソファーに座って スマホをいじっている
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きりやんが顔を上げて俺の方を見てふにゃっと笑った
怒っては、いなさそう…?だな?
頬の傷は痣のようになっている さっきより痛そうだ
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話しながら自分の頬に 新しい冷えピタを貼るきりやん
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気まずくなって言葉に詰まってしまった 飯誘おうとしてたのにな
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ラーメン屋のある駅について駅から歩く ラーメン屋についたが…
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スマホを俺に見せてくるきりやん
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すぐに次に向かう店が決まり、移動する
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心配しなくてももう平気そうだ よかった
コンビニでカップ麺と 夜使う分の冷えピタを買ってから 俺の家に向かった
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カップ麺を食べてやっと腹の虫がおとなしくなった
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タオルを用意してきりやんが風呂から出るのを テレビを見ながら待っていた
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傷が悪化しているように見える 痛々しくてきりやんから目をそらす
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気になっていたことを今なら聞ける気がした
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きりやんが何か隠しているのは 声色としゃべり方ですぐにわかる
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きりやんが黙り込んでしまった
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話す気になったようだ
少しの沈黙の後きりやんが口を開いた
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きりやんの表情が少し変わった
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俺がきりやんを問い詰めたのに、 逆に俺が問い詰められるとは思わなかった…
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俺が部屋を出ていくときに 残念そうな顔をするきりやんを見て 確信してしまった こいつマジだ
こういう時にどうしたらいいか俺は知らない
考えて分かることじゃないし いっそ一発殴ってみるか?
いやいや、それはおかしいだろ きりやんの思考に引っ張られるな
ぐるぐる考えながらシャワーを浴びた
髪を乾かして部屋に戻る
部屋に戻るときりやんは 冷蔵庫に入っていたはずの水を飲みながら テレビを見ていた
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部屋の電気を消した
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きりやんは俺の両肩をつかんだ 俺は左手できりやんの肩をつかみ右手で拳に力を込めて握った
そして 本気じゃない、でもそれがバレないくらい 8割くらいの力できりやんのみぞおちに拳をぶち込んだ
きりやんの両手の力が抜けて ドスッと床に手足をついた音がした
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暗闇の中でうずくまっているであろうきりやんに声をかけるが きりやんはしゃべれないようだ
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2~3分ほどたってようやくきりやんの荒い息が落ち着いた
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部屋が明るくなった きりやんが吐いたのはさっき風呂上りに飲んだ水だけだった
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きりやんの布団をベッドのすぐ隣の床に敷き、俺はベッドに腰かけた
俺は一人になってからさっきのことを思い返していた ほんとにあれでよかったのか? でもこれっきりにするって言ったし きりやんもこれで終わりにしてくれるだろう
…なんとなく変な感情がこみあげてくる
さっき、電気をつけるまでの数分 きりやんの苦しそうな呻き声と吐息を暗闇の中で聞いていたとき 俺は罪悪感と同時にどこか高揚感に近い感情を確かに感じた
俺、きりやんのこと、どうしたいんだ…?
しばらくしてきりやんが部屋に入ってきた
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平静を装って会話を続ける
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きりやんから冷えピタを受け取り フィルムをはがしてきりやんの顔に近づける
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きりやんがいきなり動いたので 俺の手が熱を持ったきりやんの頬にぶつかってしまった
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その時俺の心の中で、黒い感情を制御していた糸がプツンと切れたのを感じた
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布団をわざと大きくひるがえしてきりやんの方に背中を向けてベッドに横になった
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もう面倒だ 今日の事は早く忘れたい
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きりやんの小さい声が聞こえたが無視して目を閉じた
夜中に手に違和感があり目が覚めた 手がなにかに触れている 冷たいような、ほんのり温かいような…
いつのまにか寝がえりを打っていたのか、体がきりやんのいる方を向いていた
薄く目を開けると、俺のベッドより低い位置に敷かれた布団に座ったきりやんが俺の手を握って、俺の手ごと自分の顔に押し当てていた
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なにやってんだこいつは こんなのこいつにとってはほぼ自慰行為じゃないか 寝たふりをキメようと思っていたが、さすがに限界だ
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そう言って手を自分の方に引き寄せた
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自分でも信じられないことを口走っていた
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自分がよくわからなくなった でも昨日の自分と今の自分が同じとはもう言えない気がする
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そういってきりやんは床に敷かれた布団に横になった
俺も目を閉じることにした
あれから寝られたような、寝られなかったような… もう部屋がこんなに明るい 9時くらいにはなっているだろうか いつもの寝起きよりも頭がぼーっとしている
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お互い寝起きの声すぎて少し笑ってしまう
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きりやんが支度を終えてリビングに来たので玄関まで送りに来た
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俺はなんか複雑な気分だよ という言葉を飲み込んだ もうこのことは口に出さないと決めた
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短く会話してきりやんが帰っていった
一人になるとやっぱりいろいろ考えてしまう やっぱ俺、Sなのかな きりやんの呻き声を聞いていたとき、 あのとき、目の前にいる人のことを支配したような気分だった ちょっと楽しかったような気さえもする
…もう考えんのやめよ 気分転換に家事でもしよう
家事を終えてスマホを見るとちょうどNakamuから連絡が来た
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そう返信してスマホを伏せた うん、昨日は何もなかった 大丈夫
…大丈夫
作者トキワ