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2 - kn🔵🟡kr お互いの秘密

♥

1,023

2024年09月26日

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作者トキワ

妄想が止まりません
今回はknkrです

作者トキワ

収録中のハプニングで気まずくなる2人
krがknに、しにくい相談をする話です

作者トキワ

※性表現はありませんが暴力、嘔吐表現ありです

作者トキワ

384タップです
少し長めで、前後編の前編です
それでも良ければどうぞ…

ワイテスタジオで6人の実写撮影の後、 撮影部屋とは別室の作業部屋で作業をしていると、Nakamuに声をかけられた

ガチャ

nk

あ、きんとき
まだ残ってたか

kn

うん、なんか集中できなくて

nk

事務作業任せっきりで悪いな、ありがとう
…さっきのことはまぁ…あんま気にすんなよ

kn

うん、俺は平気だよ

nk

そっか
…もう21時になるし、キリいいところで上がりなよ
まだ期限までしばらくあるし

kn

マジか、もうこんな時間

現在20時50分

kn

そういや腹減ったなー
もう帰るわ

nk

きりやんがまだあっちで残ってるけど、最後になるなら施錠よろしく
他のみんなはもう帰ったから

kn

了解ー
てかきりやん残ってたんだ
帰っちゃったと思ってた

nk

うん、なんかきんときのこと待ってる感じだったけど

kn

あ、そうなんだ
きりやん起きてる?

nk

ん?起きてるよ?
横になってた時はあったけど、睡眠はしてなかったんじゃないか?

kn

え、そうなの?

nk

あの後すぐ冷えピタ頼まれたから買いに行って…
貼ってからは座ってスマホ見たりしてたと思う

kn

マジか、俺が買いに行くべきだった
ありがとう

nk

いやぜんぜん
わざわざ俺に頼んだんだし、なんか思うとこあったんじゃない?
…じゃあ俺先帰るわ
お疲れー

kn

うん、お疲れ

なんか食って帰るかー きりやんにも声かけてみよう

閉まりかけたドアが再び開いた

nk

あ、言い忘れた

kn

どした?

nk

あのー…さー、さっきの…
きりやん今まで待ってたくらいだから怒ってはないんだろうけど、ちゃんと仲直りしろよ

言いにくそうにしながらも アドバイスしてくれるNakamu 当たり前だ、あれは俺が悪いんだから

kn

あー、うん…
きりやんには後でもう1回謝るよ
結構痛そうだったし

nk

あぁ、そのつもりだったならよかった

kn

うん、飯でも誘うわ

nk

おけ
じゃあね

kn

はいよ

さっきの実写撮影で みんなでゲームをやっていた時に 俺の腕がきりやんのゴーグル付近を直撃してしまい きりやんが倒れこんでしまった

きりやんの目の周りにはゴーグルの形に跡が付き頬骨も腫れていた

そのせいで今日の撮影は中止 それまで1時間くらいカメラ回してたけど お蔵入りになるはずだ

きりやんは顔を冷やすためにソファーに横になった 俺は冷やしたタオルと保冷剤を渡して しばらくそばにいたけど きりやんが寝たいから一人にしてほしいと言ったため作業部屋に来てしまった

怒って…はいない…よな、たぶん。 さっきまできりやんと一緒に 撮影部屋にいたNakamuも 怒ってないって言ってたし…

今日は実写撮影の予定だけだったから みんなこのためだけに集まったけど 撮影ができなくなり Broooockとスマイルとシャークんは きりやんを心配しつつも 早めに帰宅したようだった

きりやんのとこ行くか…

ガチャ

撮影部屋に行くと きりやんがソファーに座って スマホをいじっている

kr


おつかれ

きりやんが顔を上げて俺の方を見てふにゃっと笑った

怒っては、いなさそう…?だな?

頬の傷は痣のようになっている さっきより痛そうだ

kn

改めてさっきはごめん
顔大丈夫?痛いよね…

kr

…痛いけど大丈夫

kn

そっか
さっきより腫れてない?

kr

鏡見てないからわかんないな
Nakamuが冷えピタ買ってきてくれて
ほっぺにはしばらく貼ってたんだけどさっき剥がれちゃって

kn

目の方は平気?

kr

うん、目はそんなに

kn

そっか
マジでごめんな

話しながら自分の頬に 新しい冷えピタを貼るきりやん

kr

いや、何度も謝んなくていいよ
俺もゲーム中って分かってたのに急に横通ったし
俺も悪かった

kn

いや…

気まずくなって言葉に詰まってしまった 飯誘おうとしてたのにな

kr

…きんときもう帰んの?

kn

うん、そろそろ

kr

よかったら飯行かね?

kn

あ、俺も誘おうと思ってた

kr

まじかw
やった

kr

食べたいものなければ
前に話してたラーメン屋でもいい?

kn

◯◯駅前のだよね?
俺もそこ行きたいと思ってたw

kr

気が合うなw
じゃあ行こうぜ

kn

おう
じゃあ支度してくるわ

kr

おけ
俺も

ラーメン屋のある駅について駅から歩く ラーメン屋についたが…

kn

うわ、めっちゃ並んでんな

kr

マジかよ
ここまで人気とはなぁ…

kn

話題の店だしね
どうしよっか、並ぶ…?

kr

いや…ちょっとこれは無理じゃない?

kr

今度昼間に来ようぜ

kn

そうだな、残念だけど

kr

ほかにラーメン屋探すかぁ

kn

そうだよな
俺ももう完全にラーメンの気分だわ

kr

あ、ここどう?
すぐ近くだし

スマホを俺に見せてくるきりやん

kn

いいね、行くか

すぐに次に向かう店が決まり、移動する

kn

うーわ、まさかの

kr

さっきんとこより並んでんじゃん
どうするよ…

kn

もうコンビニでカップ麺買って食おうぜ

kn

俺の家ここから一駅なんだけど来る?

kr

うわ、いいなそれ
…ってかお邪魔していいの?

kn

いいよw
明日用事ないしなんなら泊ってもいいけど

kr

マジ?
じゃあ泊らせてもらおうかな

kr

俺、夜の間きんときに冷やしタオル交換して欲しいっていうかぁ~
看病してほしいしぃ~

kn

それはぜんぜんやる

kr

おいそこはキメェなとか言えよw
俺が恥ずかしいだろw

kn

いやマジでわりぃ

kr

もういいってw

kn

www
じゃあ家行くか

心配しなくてももう平気そうだ よかった

コンビニでカップ麺と 夜使う分の冷えピタを買ってから 俺の家に向かった

kr

おじゃましまーす

kn

はいどーぞ

kr

腹減ったな~!早く作ろうぜ

kn

おう
お湯沸かしてくるわ

カップ麺を食べてやっと腹の虫がおとなしくなった

kn

はぁ
食ったな

kr

食ったね~

kn

風呂入る?タオルとか出してくる

kr

あ、先いいの?

kn

うん、すぐ持ってく

kr

ありがとー

タオルを用意してきりやんが風呂から出るのを テレビを見ながら待っていた

kr

あがった~
ありがとう

kn

おお
…え、顔ひどくなってない?

kr

うん、なんかすごい色になってきたw

kn

骨は平気だよな…?

kr

さすがに大丈夫だと思うけど

傷が悪化しているように見える 痛々しくてきりやんから目をそらす

kn

kr

まーた謝ろうとしてない?

kr

もう次謝ったら俺帰るからw

kn

ごm、

kn

わ、わかったよw

kr

www

kr

きんときは手平気?

kn

あぁ、俺は全然
ゴーグルにぶつかったとこがちょっと皮むけたくらい

kr

そっかー

kn

…あのさ

kr

なに

気になっていたことを今なら聞ける気がした

kn

聞きたいことがいくつかあるんだけど

kr

え?
なになに

kn

俺が手ぶつけちゃってすぐ後に冷やすもの渡して近くにいたと思うんだけど
寝たいから一人にしてって言ったじゃん
ほんとは寝る気無かったよね?

kn

Nakamuに冷えピタ頼んで、それからは起きてたって聞いたけど

kr

あー、うん
起きてたけど…

kr

いや…でも、
痛かったし
痛いのにそんなにすぐには寝られないだろ

きりやんが何か隠しているのは 声色としゃべり方ですぐにわかる

kn

あとひとつ
俺になんか話あった?
痛いなら早く帰りたくない?
なんであんな遅くまで残ってたの?

kr

ちょっと、全然ひとつじゃないって
いっきに聞きすぎ!
落ち着けよ

kn

ずっと気になってたから

kr

いや、別に…理由は特にないよ

kn

Nakamuからある程度聞いてるからさ
嘘ついてまで言いたくないならいいけど

kr

……

kn

わざわざ俺の事遅くまで待ってまで話したいことがあったなら
今言ってもらってもいいんだけど

きりやんが黙り込んでしまった

kn

…いや別にそんな顔しなくても
怒ってるわけじゃないんだからさぁ

kn

…俺、まずいこと聞いた?

kr

うーん、…いや
やっぱ聞いてくれるなら聞いてほしい
そのためにきんときのこと待ってた

話す気になったようだ

少しの沈黙の後きりやんが口を開いた

kr

あのー
ひかないでほしいんだけど…

kr

いや、ひいてもいいか

kn

え、うん
ひくって、なにが

kr

誰にも言わない?

kn

言ってほしくないなら言わないよ

kr

…わかった、じゃあ話す

kr

俺さ、手当たったとき痛すぎて声出なかったし、撮影続けられないと思うくらい本当に痛かったんだけど
なんかその時ゾクゾクっていうかドキドキっていうかしてて

kn

うん

kr

倒れこんだ時に頭打った気がして、それが原因かなって思ってたけど、頭は痛くないし

kr

きんときにタオルもらって顔にかけてた時考えてたんだけど
今、すぐ隣にいるきんときに痛いことされて、それがうれしいのか?
とか思ったら俺クソ変態かよって思って恥ずかしくなって

kr

…だから一人にしてって言った

kn

あぁー
そう、そうだったんだ

kr

ひいたな?今ひいたよね?

kn

まあひくよねw
それはクソ変態野郎だわ

kr

だよな…w
俺も自分にひいたもん

kn

それを話したかったの?

kr

うん、まあそうだね

きりやんの表情が少し変わった

kr

…それでさ、そっちから白状させたからには
俺のお願いも聞いてほしいんだけど

kn

何か分からないけど嫌な予感しかしない

kr

もう一回殴ってほしい

kn

あー、そういうね…

kr

お願い

kn

いや、ちょっと待て
普通に嫌だろ
こんな状態のきりやん殴れない
普通の状態でも人の事殴りたくなんかないだろ

kn

俺がどんだけ罪悪感抱えてたかわかってんの?

kr

何度も謝るくらいだからそれはわかってる

kr

あ、じゃあこれは俺の望みだから
それを叶えることで俺は満足するわけだし
俺が満足すればきんときの罪悪感はなくなるんじゃない?

kn

いや、winwinの関係にはならないよ?

kn

俺は嫌なんだもん

kr

お前が言わせたのに?
してくれないんだ?

kn

確かに言わせたのは俺だけど
望みを聞くとまでは…

kr

無責任だな~
ちょっとくらいいいじゃん

kn

どんだけ殴ってほしいんだよ

kr

いや、でも、確認だから
もしかしたらそういうのじゃないかもしれないし

kr

もう一発くらったらわかるはず

kn

もしそういうのだったら、また殴ってって言うだろ?

kr

そうかもしれないし
そうじゃないかもしれない

kn

なんだそれ

俺がきりやんを問い詰めたのに、 逆に俺が問い詰められるとは思わなかった…

kn

うーん…ちょっと時間くれ
風呂入ってくる

kr

わかった

kn

とりあえず冷えピタ貼っとけよ

kr

うん

俺が部屋を出ていくときに 残念そうな顔をするきりやんを見て 確信してしまった こいつマジだ

こういう時にどうしたらいいか俺は知らない

考えて分かることじゃないし いっそ一発殴ってみるか?

いやいや、それはおかしいだろ きりやんの思考に引っ張られるな

ぐるぐる考えながらシャワーを浴びた

髪を乾かして部屋に戻る

部屋に戻るときりやんは 冷蔵庫に入っていたはずの水を飲みながら テレビを見ていた

kr

あ、勝手にごめん
喉乾いちゃって

kn

あぁ
全然いいよ

kn

飲み物くらい出すべきだったわ
ごめん

kr

それで、どう?

kn

わかった

kr

わかった?

kn

うん

kn

一発だけ殴る

kn

でもそれで終わりにしてくれ

kr

え、いいの?

kn

よくはないよ
さっきも言ったけど俺はきりやんの事殴りたくなんかない

kn

けど、一発だけ、罪滅ぼしになるなら

kn

あと見えないところな
そんで肩とか背中とかダメージ少なそうなとこしか殴らない

kr

わ、わかった
じゃあそれでいい

kr

…腹でもいい?見えないし

kn

腹はダメージでかそう

kr

お願い

kn

ダメだって
肩か背中

kr

お願い

kn

無理

kr

お願いします

kn

kr

きんとき、お願い

kn

わーかったよ!
じゃあ腹な!

kr

腹パン…

kn

うるせぇ変態が

kr

…本気で来いよ

kn

わかったよ…

kr

い、いまから?

kn

ちょっと電気だけ消させてくれ
せめて苦しそうなお前の顔見たくないわ

kr

…やさしいね

部屋の電気を消した

kn

…いくぞ
腹に力入れとけよ

kr

うん

きりやんは俺の両肩をつかんだ 俺は左手できりやんの肩をつかみ右手で拳に力を込めて握った

そして 本気じゃない、でもそれがバレないくらい 8割くらいの力できりやんのみぞおちに拳をぶち込んだ

きりやんの両手の力が抜けて ドスッと床に手足をついた音がした

kr

う゛っ… ぐっ…

kr

ハァ、 ッハァ…

kn

心痛すぎるんだけど

kn

今力入れてなかっただろ…

kr

あ゛… あぁ

暗闇の中でうずくまっているであろうきりやんに声をかけるが きりやんはしゃべれないようだ

kn

きりやんが苦しそうじゃなくなったら電気つけるから

kr

あぅ…  グぅ は、吐く

kn

え!?

kr

オ゛エエェ… ッハァ、ハァ…

kn

吐いた?
みぞおち入ったよな、ごめん

kr

ハァ…、ハァ、
あ、やまるな、よ ハァ…
おれが、たのんだ、んだから…

kn

そろそろ電気つけるよ?
片付けなきゃ

kr

ウッ…、ま、まっ…て
まだ、苦しい…

kn

大丈夫かよ

2~3分ほどたってようやくきりやんの荒い息が落ち着いた

kr

…もう平気かも

kn

ん、じゃあつけるよ

部屋が明るくなった きりやんが吐いたのはさっき風呂上りに飲んだ水だけだった

kn

…満足かよ

kr

うん、ありがとう

kn

ありがとう、はちょっと
違和感がありすぎるからやめてくれ

kr

へへ…w
ごめん

kr

吐くとは思ってなくて…
汚しちゃってごめん
でも全部出なくてよかった

kr

拭くものある?

kn

じゃあこれで拭いて

kn

袋持ってくるからそこに入れて閉じといて

kr

うん

kn

あと口ゆすいどけよ、歯溶けるぞ

kr

吐くのは酒で慣れてるし
大丈夫だよ

kr

心配してくれてありがとう

kn

あと…この話は絶対にほかにするな
今日は行きたかったラーメン屋でラーメン食って、
そんですぐ解散して、
きりやんは自宅でおとなしく寝た
そういうことにしてくれ

kr

大丈夫だよ
俺が言ったら俺の性癖がばれるじゃん

kn

確かにそうか

kn

俺はもう部屋行くわ
きりやんはどこで寝る?

kr

せっかく泊りだし、一緒の部屋でもいい?

kn

じゃあ俺の部屋行くか
布団出しとくから、片付け済んだら来いよ

kr

はーい

きりやんの布団をベッドのすぐ隣の床に敷き、俺はベッドに腰かけた

俺は一人になってからさっきのことを思い返していた ほんとにあれでよかったのか? でもこれっきりにするって言ったし きりやんもこれで終わりにしてくれるだろう

…なんとなく変な感情がこみあげてくる

さっき、電気をつけるまでの数分 きりやんの苦しそうな呻き声と吐息を暗闇の中で聞いていたとき 俺は罪悪感と同時にどこか高揚感に近い感情を確かに感じた

俺、きりやんのこと、どうしたいんだ…?

しばらくしてきりやんが部屋に入ってきた

kr

あ、布団ありがとー
もう寝る?

kn

寝ようかな
いろいろありすぎて寝られない気がするけど

kr

そっか
悪いな

kn

もういいよ
お互い忘れようぜ

kn

…気持ち悪くない?

平静を装って会話を続ける

kr

うん、大丈夫

kn

てかお前冷えピタ貼ってないじゃん
リビングに置いてきた?

kr

いや、持ってきた

kr

…その、きんときに貼ってもらおうと思って

kr

いい?

kn

いいよ、貸して

きりやんから冷えピタを受け取り フィルムをはがしてきりやんの顔に近づける

kn

いくよ?

kr

うん

kr

っ!…冷たっ!

きりやんがいきなり動いたので 俺の手が熱を持ったきりやんの頬にぶつかってしまった

kn

あっ!ごめん!

kr

いってぇ…
いや
動いたの俺だし

kn

…お前、わざとじゃないよな?

kr

なにが?

kn

わざと動いて俺の手に…

kr

い、いや?

その時俺の心の中で、黒い感情を制御していた糸がプツンと切れたのを感じた

kn

おい
嘘ついてんじゃねぇ

kr

きん、とき…?

kr

ご、ごめ…
怒らせるつもりじゃ

kn

…わざと動いたのは認めるのか?

kr

kn

なぁ

kr

…うん

kn

はぁー…

kn

もうよくわかんねぇ

kn

寝ようぜ

kr

ごめん…
今、痛いのがすごく気持ちよくて
さっきの腹パンで確信したけど、俺ドМだったみたい…

kn

……

kn

…おやすみ!

布団をわざと大きくひるがえしてきりやんの方に背中を向けてベッドに横になった

kr

ごめんきんとき

kn

お前も早く寝ろ

もう面倒だ 今日の事は早く忘れたい

kr

おやすみ

きりやんの小さい声が聞こえたが無視して目を閉じた

夜中に手に違和感があり目が覚めた 手がなにかに触れている 冷たいような、ほんのり温かいような…

いつのまにか寝がえりを打っていたのか、体がきりやんのいる方を向いていた

薄く目を開けると、俺のベッドより低い位置に敷かれた布団に座ったきりやんが俺の手を握って、俺の手ごと自分の顔に押し当てていた

kr

いっ…  ハァ、ハァ、痛ッ…
っきんとき…もっと… ハァハァ…

なにやってんだこいつは こんなのこいつにとってはほぼ自慰行為じゃないか 寝たふりをキメようと思っていたが、さすがに限界だ

kn

おい、やめろ

そう言って手を自分の方に引き寄せた

kr

…… 
起きてたんだ
ごめん、きんときの手見たら、我慢できなかった

kn

あんまそういうことしてると、顔に跡残るぞ
もうやめとけ

kr

そう、だね

kn

…そんなにいじめられたいなら俺に焦らされてると思ったら?

自分でも信じられないことを口走っていた

kr

えっ、今なんて

kn

いや、なんでも

kr

へぇ
もしかしてきんときも

kn

なんだよ

kr

自分がSだって気づいちゃった?

kn

は?

kr

俺に、苦しくない?とか大丈夫?って言うとき、
本気じゃないっていうか、少し笑ってるような、見下してるような感じがしたから、もしかしてと思ってたんだけど

kn

いや俺はそんな…

kn

そんなはずは、ないと思ってたん…だけど

kn

でも心配してたのは本当で

kr

それは、うん、大丈夫
やさしいね、きんときは

自分がよくわからなくなった でも昨日の自分と今の自分が同じとはもう言えない気がする

kr

変なことしてごめんね

そういってきりやんは床に敷かれた布団に横になった

俺も目を閉じることにした

あれから寝られたような、寝られなかったような… もう部屋がこんなに明るい 9時くらいにはなっているだろうか いつもの寝起きよりも頭がぼーっとしている

kn

…もう朝か

kn

きりやん起きてる?

kr

んあー… いまおきたぁー

kn

起こしちゃった?

kr

いや、なんかちょうど今目が覚めた

kn

マジかw

お互い寝起きの声すぎて少し笑ってしまう

kn

まだ少し寝る?

kr

うーん、いや、もう起きる

kn

そっか

kn

顔、少し腫れひいたね

kr

マジ?…よかった

kr

昨日きんときと歩いてるときもそうだったけど、やっぱ人の視線がね…?

kn

そうだよな
そういうの見ないようにしてても無意識で見ちゃうよな

kr

そうだね

kn

…んじゃあもう帰んの?

kr

うん、着替えたら帰るわ

kn

おけ、じゃあリビング行ってるわ

kr

はーい

きりやんが支度を終えてリビングに来たので玄関まで送りに来た

kn

じゃあ

kr

うん、泊めてくれてありがとう
話もできてよかった

俺はなんか複雑な気分だよ という言葉を飲み込んだ もうこのことは口に出さないと決めた

kn

うん、顔お大事にね

kn

気を付けて

kr

うん
じゃあ

短く会話してきりやんが帰っていった

一人になるとやっぱりいろいろ考えてしまう やっぱ俺、Sなのかな きりやんの呻き声を聞いていたとき、 あのとき、目の前にいる人のことを支配したような気分だった ちょっと楽しかったような気さえもする

…もう考えんのやめよ 気分転換に家事でもしよう

家事を終えてスマホを見るとちょうどNakamuから連絡が来た

nk

[きりやんと話した?大丈夫そう?]

kn

話したよ
そのあと連絡も取った
顔の腫れは朝になったらひいたらしい

kn

心配してくれてありがとうな

そう返信してスマホを伏せた うん、昨日は何もなかった 大丈夫

…大丈夫

作者トキワ

以上になります
続編考えてるけどうまくかけるかわかりません
長くなりそうなので1回〆ちゃいます!
読んでくれてありがとうございました

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