【合作作品】ー能力者達の戯言ー【作者：澪彩】

奴隷？

認めてんの？

パチパチパチパチ……

会場である広場に拍手が鳴り響く

ホントだよ

餘ツは数十個ほどの赤いカプセルを魔法で空に浮かせ、それぞれバラバラに動かしシャッフルする

ある程度混ざると、適当に2つ選び、手に取る

1回戦目 澪彩vsるいの

GO FIGHT!!

澪彩は瞬間移動でるいのの背後に回り、ナイフを振ろうとする

だが、ナイフはるいのまで届かない

るいのの能力である『数字操作』

名前だけ聞くと大したことがないように思えるが、実はこの能力、かなりのチート能力である

『数字』とは、言葉通りの数字ではない

るいのの能力でいう『数字』とは

この世すべての理を『データ』として認識し、それらを構成する文字列のことを指しているのである

つまり、この『数字』を操り『データ』を変えてしまえば、理そのものすら変えてしまうことができるのである

それで、澪彩とるいのの戦いにおいて何が起こったのか

るいのは、他の人の能力と違い、『能力の準備』ができる

理を操って能力を発動する直前で固定していて、これを解除することで発動がされるのである

それをるいのは複数種準備している

今回澪彩の攻撃を防いだ『バリア』もその1つである

先手必勝の言葉信じ過ぎじゃない？

るいのがパチンと指を鳴らすと、るいのの背後からは無数の刃物が出てくる

ナイフや槍や剣に矢

そしてそのどれもが、透き通るように青く光っており、システムを実体化したものだと理解できる

るいのと澪彩は観客席に戻り、次の試合が始まる

2回戦目 優雅vs十香

GO FIGHT!!

優雅が能力を使うと、パチパチと音を立てながら機械が形成されていく

と同時に

優雅の腹には強い衝撃が

──ドサッ

十香は手をパンパンと払いながら優雅を見下ろす

十香は蹲る優雅に馬乗りになり、胸ぐらを掴んで拳を振り上げる

その拳は止まることなく優雅の顔にぶつかる

十香は優雅を殴り続ける