奏
私は奏よろしくね
奏
あのね、私は変なんだって気持ち悪いんだって
奏
見ての通り私は男なの
奏
でもね、心は女なの
奏
私、好きになる人が皆の男の方なの
奏
だから私はおかしくて気持ち悪いんですって
奏
みんなの思う「普通」じゃないんですって
奏
私が周りと違うと気づき始めたのは小学生の頃のことよ
模部男
なぁ奏!
奏
なに?
模部男
お前好きな奴とかいんの?
奏
えっ?急になに?
模部男
いや~茂武太の奴さ、喪服子ちゃんのこと好きなんだってさ
茂武太
ちょっ!声でかい!
模部男
はいはい~
模部男
でさ、
茂武太
全然聞いてないだろ・・・
模部男
奏は好きなやついんのかな~って思ってさ
模部男
ぶっちゃけどうなの?
茂武太
俺もちょっと気になる・・・言いたくないならいいんだけど
奏
言いたくないも何もいなし
模部男
えぇ〜つまんねぇな
茂武太
そういうこと言わない
模部男
まっ俺もいねぇけどw
奏
模部男もいないんじゃんw
この時、私は担任の西野先生のことが好きだった でも、男友達は皆女子を好きになるから黙ってた
元々喋り方にも違和感はあったけど、周りの男の子たちに合わせてた
この時はまだ、違和感がある程度だった まだ笑って過ごせてた
奏
それから何年か経って私は違和感を持ったまま成長していったの
奏
そして高校生の時にあることが起きたの
某不一
好きです!付き合ってください!
奏
えっ?あの・・・僕男なんだけど・・・
某不一
わかってます!それでも好きなんです!付き合ってください!
奏
・・・いいけど
某不一
えっ!マジ!
奏
まぁ・・・うん
某不一
嘘だろwwwマジかよww
ガサガサ・・・
告白してきた男の子が急に笑い始めて物陰から同じように笑っている男子が数人出てきた
奏
え?
私は訳が分からなくて呆然と立ち尽くしていることしか出来なかった