闇を抱えた私の心

ー 修学旅行 ー

イリーナ先生が目立ちすぎる格好で来て烏丸先生に怒られてた

それ以外は何事もなく、私達は班ごとで新幹線に乗った

新幹線に載ってからは、暗殺のことは忘れて、自由に遊んでいた

もちろん、私は読書をしてたけど

ー 京都到着 ー

案の定、ただの修学旅行ではなく、暗殺を目的としたものだった

凄腕のスナイパーを手配したとか

妙な気配を感じ取った私は、思わず立ち止まった

そういえば、赤羽達は感じ取れないんだ

私が普通じゃないだけ

突然、私達の目の前に複数の不良が現れた

赤羽が私を庇うように立った

さっき感じ取った妙な気配はこいつらだ

茅野さんと神崎さんが捕まった

奥田さんは隠れたみたい

でも、このままだと私も捕まる

不良に両手を掴まれた

ここは大人しく連れていかれた方がよさそうだ

中学生が高校生に勝てるわけもなく、私達はあっけなく車に乗せられ、連れていかれた

腕は後ろで拘束されており、さらには不良達に囲まれて逃げ場のない私達

私は不良達に気づかれないように、隠し持っていたスマホを操作した

そして、とある人物にメッセージでこう送った

“1243”

不良が茅野さんの胸ぐらを掴んだそのとき

反射的に出たその言葉

でもそれは本心

男が私に殴りきかかろうとしてきた

普通じゃないことがバレるのは面倒だけど、仕方ないよね

痛いのは嫌だし

私は男が殴りかかってくる前に、隠し持っておいたカッターで拘束を解き、男に一発蹴りを入れた

ｷﾞｨｨｨ……(ドア)

ドアから顔を出したのは殴られてボロボロの不良だった

そう

私はあのとき、赤羽に“1243”とメッセージを送った

それが、しおりの「班員が何者かに拉致られたときの対処法」というページ

暗記しており、ページ数は覚えていたし、潮田がしおりを持ってきていることも確認済みだったからできたことだ

あとは、赤羽と連絡先を交換していたこと

ﾄﾞｼﾝｯﾄﾞｼﾝｯ

それから先は、言うまでもなく、先生が全て解決してくれた

殺せんせーにバレてないかな

私の“秘密”

こうして、あっという間に1日が終わる