TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ガララ…

朝桐 海里

秀星はどこだ!

宍戸 秀星

……はい

海里は秀星の方へ近づいて行った。

宍戸 秀星

なんですか?

宍戸 秀星

今からご飯を食べるんですけど……

朝桐 海里

……

朝桐 海里

昨日はごめん

朝桐 海里

合コン誘っておいて、勝手に逃げたりして__

宍戸 秀星

ああ、はい

宍戸 秀星

あの後、椿は朝桐先輩の後を追って行きましたが……

宍戸 秀星

俺の話も聞かずに

秀星はムッとした表情をさせた。

朝桐 海里

……

朝桐 海里

俺は椿と話して__

朝桐 海里

……

朝桐 海里

告った。

秀星の手から箸が滑り落ちた。

カランカランと床に落ちて音が鳴る。

宍戸 秀星

……ぇ、

朝桐 海里

好きだって言った

海里は落ちた箸を拾い、机の上に置いた。

宍戸 秀星

…そ、うなんですね

朝桐 海里

(相変わらず無表情……でも、動揺してるのは分かる)

宍戸 秀星

そ、それで…?

朝桐 海里

返事は聞いてない

朝桐 海里

保留にしてくれてる

宍戸 秀星

そうですか……

朝桐 海里

……俺は決めたんだ

朝桐 海里

秀星と椿ちゃんが「運命」でも関係ない

朝桐 海里

秀星は椿ちゃんの運命の相手でも椿ちゃんの「気持ち」を奪えた訳でもないんだ

朝桐 海里

俺は相手が秀星でも引かない

朝桐 海里

正々堂々、勝負してやる

朝桐 海里

秀星は俺のことなんか視界に入ってないかもしれねーけど

朝桐 海里

俺は__

宍戸 秀星

何言ってるんですか

朝桐 海里

っ!

宍戸 秀星

視界に入ってない……?

宍戸 秀星

入りまくりですよ

ガタリと秀星はその場に立ち上がり、海里を見つめた。

宍戸 秀星

嫌でも入ってきます

宍戸 秀星

……俺は朝桐先輩のことを恋敵だと思っています

宍戸 秀星

ずっと、昔から__

朝桐 海里

えっ

宍戸 秀星

……ライバルと思い始めたのはもっともっと昔からです

朝桐 海里

(は?こいつ、何言って__)

宍戸 秀星

俺が中学の時、陸部に入ったのは朝桐先輩の走る姿を見たからです

宍戸 秀星

「綺麗だ」と思いましたよ

朝桐 海里

……ッ!

宍戸 秀星

それから朝桐先輩のようになりたい、勝ちたい…という思いで走ってきました

宍戸 秀星

……朝桐先輩は俺にとって良きライバルです

朝桐 海里

…ま、じ__

宍戸 秀星

だからこそ、椿は渡さない

宍戸 秀星

少し前まで俺は椿と「運命」だから安心してました

宍戸 秀星

でも今は__

宍戸 秀星

絶対負けたくない、と思ってます

朝桐 海里

(…コイツ、意外と負けず嫌いなのかよ……)

朝桐 海里

っはは、……はは__

海里は上を見て右腕で目を擦った。

宍戸 秀星

泣いてるんですか?

朝桐 海里

……ッ、

朝桐 海里

(最近俺泣きすぎ……)

朝桐 海里

う、っせーよ

追っかけてたやつに

本当は追っかけられてたなんて

ライバルだと思われてたなんて

朝桐 海里

(嬉しすぎんだろ……)

朝桐 海里

じゃ、これからはライバルってことで

宍戸 秀星

はい

海里と秀星はお互いの顔を見合って微笑んだ。

宝木 光成

……き!

宝木 光成

つ…き!!

樋口 椿

……

宝木 光成

椿ッ!!

樋口 椿

うひゃあいっ!!

宝木 光成

……はぁ

宝木 光成

ボーッとしすぎ

樋口 椿

えぁ……ご、ごめん

宝木 光成

俺が卵焼き奪ったのに気づかないなんて__

樋口 椿

なっ

樋口 椿

返せ!

宝木 光成

吐けばいい?

樋口 椿

やめろ!

宝木 光成

どっちだよw

宝木 光成

んで?悩みでもあんのかー?

宝木 光成

椿はよく悩むなぁ

樋口 椿

……

樋口 椿

(昨日は海里さんに告られて……)

樋口 椿

(もちろん一睡もしてない!!)

樋口 椿

(つか出来るわけないだろ!!!)

樋口 椿

…………

樋口 椿

光成は恋人作ったことあ__

宝木 光成

ない

樋口 椿

即答……

宝木 光成

ないに決まってるだろ

樋口 椿

……だよなぁ

宝木 光成

なになに?好きな人でもできたのー?

樋口 椿

っ!

樋口 椿

そ、そんなのいないし!

宝木 光成

顔真っ赤じゃん

樋口 椿

……それ以前に

樋口 椿

恋なんてわかんないよ……

樋口 椿

したこともないし__

宝木 光成

俺は中学の時好きな人がいたなぁ

宝木 光成

ま、気持ちは伝えられなく終わったけど

樋口 椿

ど、どんな感じだった!?

宝木 光成

どんな感じって……

宝木 光成

ドキドキする……?

樋口 椿

どきどき?

宝木 光成

「うぉー可愛いー」「キスしてえ」「いい匂いするー」的なことしか考えてなかった

樋口 椿

樋口 椿

キモい

宝木 光成

ぶっ飛ばすぞ

宝木 光成

でもさ、恋をすると人って知能低下するよな

宝木 光成

猿に戻る感覚っての?

樋口 椿

恋をすると猿に……!?

宝木 光成

そーいう話じゃねーわ!

宝木 光成

その人に夢中になって周りが見えなくなるの

樋口 椿

楽しいのそれ

宝木 光成

楽しくは無いな…苦しい

宝木 光成

でも、幸せ

樋口 椿

!!

宝木 光成

好きな人がいるとそれだけで生きててよかった!ってなる

樋口 椿

……

樋口 椿

わかんないや

宝木 光成

まだお子ちゃまな椿ちゃんにはわかんないか〜

樋口 椿

う、うるっさい

宝木 光成

どんな多くの人がいてもすぐ好きな人を見つけられて、

宝木 光成

でもその度、ヤキモチも妬く

宝木 光成

ちょっとしたことに期待して、浮かれて__

宝木 光成

恋って忙しいんだよな

樋口 椿

……

樋口 椿

(そんな「恋」を……)

樋口 椿

(海里さんは俺に……?)

椿の体は熱くなった。

樋口 椿

(やば、めっちゃ恥ずかしくなってきた……ッ)

樋口 椿

(ってことは海里さん。いっぱいヤキモチ妬いて、俺といるとドキドキしてくれてるってこと……?)

宝木 光成

椿……?

宝木 光成

顔、ニヤついてんぞ

樋口 椿

は、はあっ!?

樋口 椿

(こんなこと考える俺もどうかしてる……!)

赤い糸を結びたい

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

1,238

コメント

4

ユーザー

てかあの、光成くんのぶっ飛ばすぞがおもろくて、w

ユーザー

海里ゾーンに入ってきててクソ嬉しい

ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚