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ねぇ—ちょっと話してもいい?

...どうかした?

私ね、別れたんだ

理由は…よくわかんないけど

でも、なんか…君に話したくなって

だから──

……

昔、悩んでた時も、

いつも君に話してたよね

──既読——

……今でもこうやって、メッセージは見てくれるんだ

どれだけ返事が遅くても、ブロックだけはしない。

(…ほんと、ずるいなぁ─)

うん。前も、そう言ってた

──八年前──

先生

えーっと、転校生のこと、クラス委員頼むね。

はい、わかりましたー

えっと……

クラス委員の澄です

なにかあったら言ってね?

…あ、うん…

あの日が、出会いの日だった。

めっちゃ無口じゃん……

ちょっとからかってみよ

    

おーい、何してんのー?

本読んでるけど。目ついてないの?

うわ、キツ……ねえ、

今日自習残る?

関係ないでしょ

みんなでごはん行くんだよ?来る?

…まあ、別にいいけど…

あの日が、澄が蒼の手を引いた日だった。

学食の隅っこ

澄は友達と楽しそうに喋ってたけど、

向かいに座ってる蒼がずっとスマホばっか見てるから、思わず眉をひそめた。

ねぇ、ちょっとは喋りなよ

誘ったの、こっちなんだからさ

……うるさいな。ちゃんと聞いてるし

まあまあまあ

(──そんなのでも、なんか嬉しかった)

(つづく)

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