テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
みずもち@テスト期間浮上停止中
2,120
791
#ゆあんくん
みずもち@テスト期間浮上停止中
3,276
#消えゆく俺は、天使と共に別れを告げるの追加物語
――ドォォォォン……ッ!!!
耳を破らんばかりの爆音の余韻が、夜の空気のなかで不気味に震えていた
目の前で真っ赤な炎を上げて激しく燃え盛る、変わり果てた電車の車両
じゃぱぱ
警察官
警察官
制止しようとする警察官の手を、じゃぱぱたちは狂ったように振り払った
もう恐怖なんて、誰も感じていなかった
ただ、あの炎のなかにいる大切な仲間を助け出したい、その一心だけで、泥まみれになりながら線路の上をがむしゃらに走り出す
たっつん
たっつんが煙のなかを必死に探し回り、ヒロが喉をからして名前を叫び続ける
熱風と黒煙が視界を遮るなか、少し離れた草むらの近くを探していたるなさんが、息を呑んでその場にへたり込んだ
るな
その悲痛な引きつった声に、メンバー全員が一斉にそちらへと駆け寄る
そこに、うりはいた
凄まじい爆風に吹き飛ばされたのだろう
うりの身体は真っ黒に焼け焦げ、下半身はどこかへ吹き飛んでしまっていて、そこにはなかった
じゃぱぱ
じゃぱぱがガタガタと全身を震わせながら、その場に膝をつく
凄絶な最期だったはずだった
それなのに――
うりの顔は、信じられないほど穏やかだった
苦しんだ様子はどこにもない
みんなを救えたという安心感からか、まるですやすやと眠っているかのような、世界で一番優しい、いつもの笑みを浮かべたまま静かに横たわっていた
ゆあんくん
ゆあんくんが震える手で、うりの冷たくなった肩を揺さぶる
ゆあんくん
ゆあんくん
呼びかけても、うりはもう二度と、あの小気味いい軽いトーンで返事をしてくれない
オレンジ色の瞳が、優しくみんなを見つめて開くことは、もう二度とないのだ
なおきり
冷たくなったうりの亡骸を囲み、誰からともなく絶叫が上がった
楽しかった思い出
交わした約束
遺されたボイスメモの温かい声が、メンバーたちの脳裏を駆け巡っては消えていく
何もできなかった悔しさと、あまりにも早すぎる別れの絶望
真っ黒に燃える煙の向こう側、悲しみに暮れる11人の悲痛な泣き声だけが、暗い夜空のなかへどこまでも、どこまでも虚しく響き渡っていた
コメント
36件
めっちゃ涙止まらなかった…! うりの優しさと爽快感が胸を締め付けるようで…続きが気になる…。

