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HMSウェンディゴ
‐衝突の直前‐
不破湊が入れてくれた燃料で 航路を進んでいると
船の周りは愚か 人一人先まで見えない程 目の前が一面白色になった
加賀美ハヤト
と、大声で注意を呼びかける
それでも貴重な燃料を 無駄にする訳には行かず 航海士の指示に従って 運転を続ける
黛灰
加賀美ハヤト
的確な指示と繊細なコントロール力を駆使して 流氷を割りながら進む
ホワイトアウトが終わりかけ 視界が明るくなってきた頃
ドスン
と何かに衝突した
ぶつかった先は少し小降りな氷塊 少し尖っていたのか 船に穴が空いた
その穴から水が次々と侵入してくる
加賀美ハヤト
彼の呼び掛けで船員が近くにある 木材と釘を持って損傷部へ向かった
視点・甲斐田晴
医師である甲斐田晴は船の修理に 使う木材と釘の材料である スクラップを探しに外へ出ていた
同じく外に石炭を探しに来ていた 不破湊に声をかけられる
不破湊
甲斐田晴
不破湊
そう言われ 甲斐田は難破船へ向かった
船の大部分が大破し 既に北極の氷の一部と化した 難破船に入ると
風が凌げるからか少し暖かく 中に住人と思われる オオカミが数匹襲ってきた
死角から襲われたため かなり驚き
甲斐田晴
と彼には控えめに思えるような 短く声の出ない恐怖による 声が出る
手持ちの武器は木材伐採予定で 所持していた斧のみであるため
甲斐田晴
と言い訳をしながら無我夢中で 斧を振った
しばらく斧を降っていると 攻撃が止まった
恐る恐る見ると悲惨な姿に成り果てたオオカミが二匹
申し訳なく思いつつ 肉は貴重な食糧であるため 持ち前の知識を駆使して 肉と皮を剥ぎ 鞄に入れる
少し薄暗く 気味の悪い廃船をランタンで 照らしながらしばらく捜索していると
この船の乗員だったがおそらく正しい 人間の骸骨があった
そのすぐ横にその人物のものと思われる鍵が落ちており その鍵を使用して廃船内の 物資箱を開けると
中にはお目当ての無数の スクラップと木材が
そのスクラップを廃船内の ワークベンチで加工し船を去った
船が近づいてくると
不破湊
と、かなり石炭が集まったのか 石炭樽を抱えて声を掛けてくれた
甲斐田晴
甲斐田晴
と返し船に戻った
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