凛音
起きろ 影千夜
ブワッッ
凛音
…やっとで起きたかこの過眠症野郎
影千夜
久しぶりに呼びやがりましたねクソ殿
凛音
相変わらず下手な敬語だなクソ野郎
凛音
目付きが悪いのも変わらずだな
影千夜
黙りやがれクダサイ
琳寧
ちょっと待って、情報量が多すぎるってば
琳寧
分かるようにちゃんと説明して!
スッ(礼儀正しく構えて)
影千夜
お初にお目にかかります。琳寧殿
影千夜
会って早々、お見苦しい所をお見せしてしまい、大変申し訳ございません
凛音
え、ちゃんと敬語使えるじゃねぇか
影千夜
うっせぇ黙れ
凛音
(°_°)えぇ…?
影千夜
さて、自己紹介が遅れましたが、俺の名前は「影千夜」
影千夜
コノヒトから、琳寧殿、あなた様を守るように命じられておりました
琳寧
私を…?
影千夜
はい。コノヒトは本当に心配性なんですよね。時々鬱陶しく思いますが…
凛音
おいコラくそ餓kー
影千夜
あーはいはい聞こえなーい
琳寧
ところで、暁月はどこに行ったの?私の神器から出て来たように見えたけど…
影千夜
おや?琳寧殿は『裏面』の存在はご存知ないのですか?
琳寧
え?うらめん?何それ
影千夜
…言ってないんですか?
凛音
言う必要ないかと思って…
はぁぁぁぁ…
凛音
ちょ、そんなにクソでか溜息すること無くない…?
影千夜
いや、“普通は”神器作る時に言うだろうが…
影千夜
でしたら、俺が説明しましょう
影千夜
『裏面』と言うのは、神器が持つ性質の一つで、言い換えれば『人格』ですね
影千夜
主面、表面、裏面の3つを持つことが出来ます
影千夜
主面(しゅめん)が神器というか、鉱石の時からある自我で、「完全顕現」の時に出てくるやつです
琳寧
あぁ、「ヤンデレ」とかって言ってたやつ?
影千夜
…そうですけど…それ一応俺にもダメージ入るんで…ちょっと…
琳寧
あ、ごめん
影千夜
それで、表面(おもてめん)が暁月の事です。表面は自分の主人に忠実で、神器になってからの主人格というか…何と言うか…
琳寧
なるほど?
影千夜
そして最後。裏面(うらめん)が俺、影千夜のことです
影千夜
俺はサブみたいな物なんですけど、ちゃんとした自我があります
影千夜
表面と裏面では違う者を主人とするんですが、最終的には表面の主の方が強いです
琳寧
強いって?
影千夜
あーえーと…もし表面の主人Aと裏面の主人Bが対立して、お互いの主人を殺せ〜なんて命令が出た場合はAからの命令を優先します
琳寧
へぇ〜
影千夜
…すみません、俺、暁月と違って説明が苦手で…
影千夜
俺って、どちらかと言うと感覚で動くタイプなんです…
琳寧
あぁいやいや!大丈夫だよ、何となく分かったし!!
影千夜
ほ、本当ですか…?
琳寧
うん!本当だよ
琳寧
(暁月では見られない光景だな…!)
解説 見てくださってる方に、もっと分かりやすく説明します! 分かりやすく言えば、「SNSのアカウント」ですね 「SNSを使う人」が主面の事。「メインアカウント」が表面、「サブアカウント」が裏面 って考えた方が分かりやすいのではないでしょうか? 性格の話ですが、使う人と、メイン垢の言動は少々異なる。メイン垢とサブ垢も少し違います。しかし、人とサブ垢は似ているのではないでしょうか? 神器の話も同じです。表面は主面の性格の影響を受けず、主人に似ます。しかし、裏面はどちらかと言えば主面と似た性格になります。(多少は裏面の主人の影響を受けますがね)
もしまだ分からなければ、コメントなどで言ってください!
影千夜
でも、この話はかなり複雑なので、聞くより見た方が早いです
影千夜
またの機会に詳しく教えますね!
琳寧
ありがとう!!
琳寧
それで、どうして凛音は影千夜を呼んだの?
凛音
んあ?シンプルに、影千夜と琳寧を合わせるいいチャンスだったってのと…
凛音
あと、影千夜でこっちを見させてから暁月に変えれば、ちゃんと話せると思っただけだ
琳寧
あ、そゆこと?
凛音
ま、イザナミにも呼ばれてるし、早くやりますか
琳寧
うん、それじゃぁ…
琳寧
またね、影千夜くん
影千夜
はい!
“来て 暁月”
ブワッッ
暁月
……何でしょうか……
琳寧
暁月…どうして私を避けてるの?理由を教えてくれない?
暁月
………
暁月
…僕が…琳寧様のお役に…立てなかったから…です…
琳寧
え?
暁月
ルイ様の時もそうだった…僕は力はあるのに、いざという時に何もできない
暁月
そのせいで琳寧様は傷付き、本当に危険な目に遭わせてしまった…
暁月
そんな自分が情けなくて、嫌で、悔しくて…
暁月
琳寧様に合わせる顔も無くて、逃げてました…
暁月
本当に申し訳ございまsー
ううん。違う
暁月
…ぇ?
琳寧
暁月が謝る事なんてない。私自身が弱かったせいでこうなったの
琳寧
叶獲のときもそう。私は自分を見失ってた。あんな経験は初めてだったから、自分をコントロール出来なくなってた
琳寧
でもそのとき、暁月は私を止めようとしてくれたよね
琳寧
あれが無かったら、私は今頃…どうなってたんだろう
琳寧
これは私が戦い方をまだよく分かっていなかったから招いた出来事
琳寧
もっと暁月を上手く使えてたら、少しは楽に戦えてたんだと思う
琳寧
でもそんな中で、私はずっと暁月に助けられてたんだよ
琳寧
謝るのは暁月じゃない。弱い私が謝るべきなの。ごめんね
そして、いつもありがとう。暁月。
暁月
…うぅ…
グスッ
暁月
こちらこそ、いつも本当にありがとうございます…!
琳寧
どう?涙は止まった?
暁月
はい。恥ずかしい所を見られてしまいましたね…
琳寧
ううん。大丈夫だよ
凛音
えぇ…感動シーンの所すみません、イザナミがまだか?って催促して来ます
琳寧
あ、ほんと?!早く行かなきゃ!
琳寧
暁月、いつもみたいに鞘に入ってて!
暁月
はい!
凛音
急ぐぞ〜!
コン コン コン
琳寧
ごめんなさいイザナミさん!遅くなりました!
イザナミ
おう、待っておったぞ
イザナギ
琳寧ちゃん、久しぶり!
琳寧
イザナギさん!そう言えばかなり久しぶりですね
イザナギ
そうだね。元気そうで何よりだよ
イザナミ
ゴホン、すまないが、本題に入ってもよいか?
琳寧
あ、ごめんなさい、お願いします
イザナミ
さて、お主が寝ておる間、妾たちはずっと話し合っておったのじゃが…
イザナミ
琳寧、お主…
正式な神にならぬか?