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モノクロナツキ
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翠嵐
低い声が、廊下に落ちた。
振り返ると、翠嵐が蒼真の肩を掴んでいた。
翠嵐
蒼真
言葉が詰まる。
追いかけたい。
放っておきたくない。
泣きそうな顔が頭から離れない。
なのに理由がわからない。
蒼真
ぽつりと零した蒼真に、眞が苦しそうに眉を寄せた。
眞
言いかけて、止まる。
代わりに翠嵐が静かに息を吐いた。
翠嵐
蒼真
翠嵐
翠嵐
翠嵐の声が少しだけ掠れる。
翠嵐
その事実が、やけに胸を抉った。
蒼真は無意識に自分の胸元を掴む。
苦しい。
知らない相手の話をされてるはずなのに息が詰まる。
蒼真
その時。
脳裏に、一瞬だけ映像が流れた。
夕暮れの屋上。
風になびく綺麗な黒髪。
???
笑う声。
細い指が、自分の服を掴んで――
蒼真
激痛。
頭を殴られたみたいな痛みに、蒼真は壁へ手をつく。
眞
眞が慌てて支える。
視界がぐらぐら揺れる中、蒼真は荒く息を吐いた。
今の、誰だ?
.....いや。
分かってる。
分かってるのに、思い出せない。
蒼真
零れた名前に、翠嵐と眞が息を呑んだ。
眞
翠嵐
眞
眞が恐る恐る聞く。
蒼真は額を押さえたまま、苦しそうに呼吸を整えた。
蒼真
頭の奥が熱い。
何かがいる。
もう少しで届きそうなのに、霧がかかったみたいに掴めない。
ただ、“はーちゃん”って名前を呼ぶたび、胸が締めつけられた。
蒼真
蒼真
蒼真
なんでこんなに苦しい。
なんで、あいつが泣くと息ができなくなる。
翠嵐
翠嵐が静かに口を開く。
翠嵐
蒼真
翠嵐
拒否
その言葉に蒼真は眉を寄せた。
翠嵐
蒼真
翠嵐
その瞬間
交差点
眩しいライト
叫び声
そして
血だらけの手で、 自分を掴む誰か。
???
耳鳴りみたいに声が響く。
蒼真
蒼真の身体が大きく揺れた。
呼吸が乱れる。
怖い。
何かを忘れてることが、異常なくらい怖かった。
その時だった。
廊下の奥から、小さな悲鳴が聞こえたのは。
廊下の奥から、小さな悲鳴が聞こえた。
眞
眞が顔色を変える。
全員が音のした方へ視線を向けた。
そこには。
壁にもたれたまま崩れ落ちる蓮と、それを支える阿夜の姿があった。
蓮の呼吸は浅く、指先は震えている。
阿夜
阿夜が静かに呟く。
その瞬間。
蒼真の身体が、勝手に動いた。
眞
眞の声も聞かず、蒼真は駆け出していた。
心臓がうるさい。
頭はまだ痛い。
それなのに、目の前で苦しそうに呼吸する蓮を見た瞬間、身体が勝手に動いた。
蒼真
膝をつき、震える肩へ手を伸ばす。
蓮は息を詰まらせたように目を見開いた。
蓮
蒼真
即答だった。
自分でも驚くくらい迷いがなかった。
蒼真
自然と背中を撫でる。
ゆっくり。
落ち着かせるみたいに。
その手つきがあまりにも慣れていて、懐かしくて、蓮の瞳が揺れた。
蓮
覚えてないくせに。
どうしてそんなに、いつも通りなの。
大丈夫。俺いるから
優しい声。
昔からずっと、自分を安心させてくれた声。
蓮の視界が滲む。
阿夜は静かにその様子を見ていた。
何も言わない。
けれど、その目は少しだけ苦しそうだった。
蓮
咲詠
咲詠
咲詠
咲詠
咲詠
蒼真
蓮
蒼真
蓮
蒼真
蒼真
蓮
阿夜
眞
阿夜
眞
阿夜
眞
翠嵐
彗嵐
彗嵐
翠嵐
彗嵐
咲詠
咲詠
咲詠
コメント
3件
みぅ🤍🥀です。 第4話、読みました。 翠嵐の「蓮だけ、ない」っていうセリフがすごく刺さりました。蒼真の混乱と苦しさがじわじわ伝わってきて、胸がぎゅっとなりました。 あと、記憶なくても身体が勝手に動いて蓮を助けに行く蒼真、切ないけど優しさが滲んでて好きです。最後のシーン、ほっこりしたけど、その後の展開もすごく気になります。 次のお話も楽しみにしてます🌙