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0つ葉のクローバー

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0つ葉のクローバー

第1話 - 0つ葉のクローバー

41

2018年08月05日

#恋愛

なーちょす

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なーちょす

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突然ですがみなさん

もし知らないに追いかけられたらどうします？

そりぁ誰だって逃げますよね

私は今そんな状況です

茜

なんで追いかけられてんのぉぉぉ！

ミヤコ

アンタ待ちなさいよ！

結弦

あいつすばしっこいな

茜

追いつかれる…！

結弦

っしゃ捕まえた！

茜

きゃあ！

掴まれた瞬間私は転んでしまった

結弦

お、おい大丈夫か？

ミヤコ

結弦なに女の子転ばせてんのよ

茜

私は大丈夫です

茜

…って男の人？

ミヤコ

失礼ね！私は女よ

結弦

あぁこいつオカマだから

ミヤコ

もう！結弦ったら

茜

てゆうかなんで私を追いかけてきたんですか？

結弦

あ、そうだった

ミヤコ

アンタ家出してきたでしょ？

茜

し、してません

ミヤコ

嘘ねその荷物にソワソワした態度

私は正直家出してきた事を知られたくなかった

これからは1人で生きていくって決めたんだから

ミヤコ

…もしよかったらうちに泊まらない？

茜

え！？でも…

結弦

他に行く所ないんだろ？

茜

そうだけど…

結弦

1日ぐらい泊まってけば

ミヤコ

そうよあたし女に興味ないし

いきなり知らない人の家に泊まるって…

何故かこの人達なら大丈夫な気がしてきた

茜

1日だけなら…

ミヤコ

じゃあ決定ね

ミヤコ

名前まだ聞いてなかったわね

茜

あ、茜です！

ミヤコ

茜ねあたしはミヤコよ

ミヤコ

ほらアンタもいいなさい

結弦

結弦です

茜

よろしくお願いします

ミヤコ

ええ。着いたわよ

茜

え、ここ！？

そこは凄く高級なマンションだった

結弦

俺腹減ったー

ミヤコ

夕飯まだだったわね

ミヤコ

アンタも食べるでしょ？

茜

はい食べます！

ミヤコ

じゃあ夕飯作ってるから結弦、部屋案内しといて

結弦

はいよー

結弦

そこがアンタの部屋であっちが洗面所ね

茜

うん！わかった

結弦

何かあったら俺隣の部屋だからいつでも呼んで

茜

ありがとう！

ミヤコ

アンタ達できたわよー

茜

これ全部ミヤコさんが作ったんですか！？

ミヤコ

そうよ

茜

凄い美味しそう…

ミヤコ

結弦そんな急いで食べるんじゃないわよ

茜

私も食べよっと

結弦

おまっミヤコそれ俺の！

ミヤコ

ぼーっとしてるのが悪いのよ

茜

ふふっ仲いいですね

こんなに夕食が楽しかったことはない

こうして私達は夕食を食べ終わった

ミヤコ

先にどっちかお風呂入ってきなさいよ

茜

結弦くん先いいよ！

結弦

さんきゅ

茜

私何か手伝える事ないですか？

ミヤコ

あら、じゃあお皿拭いてもらおうかしら

茜

はい！

ミヤコ

…アンタさなんで家出してきたの

茜

それは…母が再婚して

茜

その男が私に暴力を振ってきて…

茜

私それに耐えきれなくなって家出しました

ミヤコ

辛かったのね

茜

誰にも言えなくて母も私が暴力受けてる事知らないので…

ｶﾞﾁｬｯ

結弦

え、なにっ

ミヤコ

アンタほんと空気読めないわね

結弦

なんでだよ！？

茜

あはは…私お風呂入ってきますね！

私がお風呂からでると結弦くんしかいなかった

茜

あれ、ミヤコさんは？

結弦

ミヤコ夜は近くのバーで働いてるからいない

茜

あ！そうなんだ

結弦

そういえばなんて呼べばいい？

茜

茜でいいよ！

結弦

ん、わかった

茜

結弦君っていつも髪乾かさないの？

結弦

あーめんどくさいし

茜

じゃあ私がしてあげる！

結弦

お、おう

茜

どう？熱くない？

結弦

うん暖かい

茜

結弦くん髪サラサラなのにもったいないよ

結弦

今まで気にしたことなかった

茜

そっかぁ…よし終わったよ！

結弦

おお、さんきゅ！

茜

どういたしまして！

結弦

茜って明日学校あるの？

茜

うん！制服もちゃんと持ってきたよ

結弦

何分ぐらいかかる？

茜

電車だと30分ぐらいかな

結弦

俺もそのぐらいだから一緒に出れるな

茜

結弦くんって何歳？

結弦

俺今高2だけど

茜

え、私と同い年だ！

茜

結弦くんの学校って共学？

結弦

うん、そうだよ

茜

いいなー私女子校だから憧れる

結弦

共学も意外とめんどくさい

結弦くんモテそうだから大変なんだろうな

それから私達はずっと話していた

次の日

茜

ん…ふぁ…

茜

あれミヤコさんおかえりなさい…

ミヤコ

ただいま、もう起きたのね

茜

私いつもこの時間に起きるので

ミヤコ

結弦も茜を見習って欲しいわね

茜

あはは…

ミヤコ

そろそろ結弦起こしてきてくれない？

茜

え、はい！

反射的に返事をしてしまったけれど勝手に部屋に入っていいのだろうか

ましてや男の子を起こすのも初めてだ

茜

ゆ、結弦くん起きてる？

茜

入るよ…？

部屋に入ると結弦くんは気持ちよさそうに寝ている

茜

結弦くん起きて！

結弦

ん…まだ寝る…

茜

遅刻しちゃうよ

こうしてみると凄く顔整ってるなぁ

私がマジマジと見ていたら結弦は目を開けた

茜

お、おはよ！

結弦

ん…おはよ…

結弦くんは起き上がり急にTシャツを脱ぎ始めた

茜

な、なにしてるの！

結弦

なにって制服に着替えようと

茜

わ、私先にリビング行ってるから！

茜

びっくりした…

ミヤコ

なんか顔赤くない？

茜

あ、赤くないです！

ミヤコ

そう？気のせいかしら

結弦

ミヤコおはよ

ミヤコ

おはよってまた酷い寝癖ね

ミヤコ

ちゃっちゃっと食べて2人とも学校行きなさいよー

茜

はい！

またしてもミヤコさんの作ったご飯は美味しかった

茜

結弦くんそろそろ行こ！

結弦

おう、わかった

茜

それじゃあミヤコさん行ってきます！

結弦

行ってきまーす

ミヤコ

行ってらっしゃい

茜

私と結弦くんの学校って結構近いよね

結弦

確かに2駅ぐらいしかわんないな

翔

あれ、結弦じゃーん

結弦

お、翔

翔

隣の可愛い子誰！？

結弦

昨日からミヤコと3人で住んでる

茜

茜です結弦くんにはお世話になってます

翔

こんな可愛い子と暮らしてるとか羨ましいぞ結弦

結弦

そんなこと言われても

翔

俺は翔、よろしくね茜ちゃん！

茜

はい！よろしくお願いします

茜

あ、結弦くん私ここの駅だから降りるね

結弦

ん、わかったじゃーな

翔

茜ちゃんバイバイ！

放課後

茜

ただいまです

ミヤコ

おかえりー

茜

あのミヤコさん…

ミヤコ

ん？どうたのよ？

茜

私昨日1日だけここに泊まらせてもらうって言ったじゃないですか

ミヤコ

言ったわねなに、もっといたくなっちゃった？

茜

ミヤコさんも結弦くんも優しくしてくれて凄く居心地がいいんです

茜

家より全然落ち着けるというか…

茜

なので私ここで暮らしたいです

ミヤコ

あたしは最初からその気だったわよ

茜

え…？

ミヤコ

茜を追いかけてる時からこの子は今日から絶対あたしの子にしてやるんだって思ったの

茜

ミヤコさん…

ミヤコ

アンタがどっちを選ぶかは自由だけど1番落ち着ける場所がここならあたしは大歓迎だわ

茜

でも私バイトとかできないし迷惑も沢山かけちゃうかもしれない

ミヤコ

迷惑なんてかけるもんが家族でしょ

ミヤコ

それにお金の心配なんて必要ないわ

茜

…ありがとうございます

結弦

ただいまー

ミヤコ

結弦、茜ずっとここで暮らしてもいいわよね？

結弦

え、もう暮らすもんだと思ってた

ミヤコ

ほら心配ないわ

茜

結弦くんミヤコさん本当にありがとうございます

茜

こんな私ですけどよろしくお願いします！

結弦

おう！よろしく

ミヤコ

それじゃあ茜に1つやってもらうことがあるわよ

茜

やってもらうこと？

ミヤコ

両親にここで暮らすって伝えること

茜

…でもどっちも心配していないと思います

ミヤコ

絶対心配してるわ

ミヤコ

私と一緒に家行って挨拶しないとて

茜

はい…

ミヤコ

まずは今から電話して状況を説明しないと

ミヤコ

無事なのを伝えないと心配するわ

茜

じゃあ今から電話してきます

数分後…

結弦

どうだった？

茜

お母さん凄く心配してた

ミヤコ

やっぱりね。ちゃんと伝えた？

茜

はい明日一旦家に帰ると伝えました

ミヤコ

じゃあ私もその時一緒に行くわね

結弦

俺も茜の家行ってみたい

ミヤコ

アンタがきたら騒がしくなるから家にいなさい

結弦

ちぇ、しょうがない

ミヤコ

さ、夕飯の支度しなきゃ

結弦

茜ほんとに大丈夫か…？

茜

あ、うん大丈夫だよ！

結弦

ミヤコ他人の意見聞かない所あるから嫌な思いさせてないかなって思って

茜

ふふっ優しいね結弦くん

結弦

べ、別にそんなんじゃねーし！

結弦

そんなことより早く飯食うぞ！

茜

うん！お腹すいちゃった

夕食を食べ終わる

結弦

今日は茜が最初に風呂入っていいよ

茜

わかったありがとう！

お風呂から上がると結弦くんはテレビを見ていてミヤコさんは洗い物をしている

茜

さっぱりしたー

結弦

あ、じゃあ俺入ってくる

ミヤコ

あたしもそろそろお店行かないと

茜

ミヤコさん夜はお店で働いてるんですよね

ミヤコ

そうなのよ

茜

大変じゃないですか？

ミヤコ

全然むしろ楽しいわよ

茜

それならよかったです！

ミヤコ

じゃあ行ってくるわね！

茜

行ってらっしゃい！

結弦

ふぅあ、ミヤコ行ったんだ

茜

うん！さっき行ったよ

結弦

じゃあ俺は学校課題やろっかな

茜

あ！私もあったんだ

結弦

一緒にやろうぜ

茜

うん！

結弦

茜ここわかんない

茜

そこはねこうして…

結弦

おお頭いいんだなー

茜

全然よくないよー

結弦

俺なんていつも赤点ギリギリだし

茜

私が教えようか？

結弦

え、それは助かる

茜

じゃあ決定ね！

数分後…

茜

少し休憩しよっか

結弦

おう！

結弦

茜さ…やっぱ明日行くの怖い？

茜

正直ちょっと怖いかな

結弦

俺前に茜とミヤコが話してるの聞いちゃって

結弦

助けたいって思った

茜

結弦くん…

結弦

だからもし明日辛かったら俺に言って

結弦

俺もミヤコもいるんだからさ助け合おう

茜

うん！

茜

なんか元気でてきた

結弦

それならよかった

茜

じゃあ残りの課題やっちゃおっか！

結弦

おう！

翌日

結弦

無理しないで行ってこいよ

茜

うん…ありがとう

ミヤコ

さあそろそろ行くわよ

結弦

ミヤコ随分気入ってるな

ミヤコ

当たり前でしょ！

結弦

…茜！

ミヤコ

…あたし先に下降りてるわよ

茜

あ、はい！

茜

どうしたの結弦くん？

ｸﾞｲｯ

結弦

…頑張ってな

茜

う、うん！

抱きしめられた

泣きそうになったけどなんとか堪えた

結弦

帰ってきたらまた夜沢山話そーな！

茜

うん！じゃあ行ってきます！

結弦くんも応援してくれてる

私なりに両親と向き合おうと思う

ミヤコ

遅かったわね

茜

あ、すいません

ミヤコ

…大丈夫よ

茜

え？

ミヤコ

さ、行きましょ

茜

はい！

ミヤコさんの大丈夫はどうゆう意味だったんだろう

それはまた今度聞こう

結弦

どうだった！？

茜

なんとか説得はできたよ

ミヤコ

茜のお母さん凄く心配してたみたい

茜

でも私がこっちで住みたいって言ったら何とか納得してくれたみたいで

ミヤコ

それに暴力受けてた事もちゃんと言えたわね

結弦

そっか…

茜

お母さん凄い泣いちゃって気づかなかった自分を責めてた

ミヤコ

いいお母さんでよかったわね

茜

はい、よかったです

結弦

じゃあ茜はずっとここで暮らせるんだよな？

ミヤコ

ええ、そうよ

結弦

よかった…

ミヤコ

茜よかったわね結弦に気に入られて

茜

えっ！

ミヤコ

この子女子はめんどくせーって言ってそんな関わってこなかったから

結弦

う、うるせーなミヤコ

茜

よかった…

ミヤコ

あたし疲れちゃった

ミヤコ

結弦なんか飲み物入れてちょうだい

結弦

わかった茜も飲む？

茜

あ、うん！貰おうかな

こうして私達は夕食を済ませた

茜

ゆ、結弦くん起きてる？

ｶﾞﾁｬｯ

結弦

どうした？

茜

雷なってて怖くなっちゃって…

結弦

あーミヤコもいないし怖いよな

茜

その…お願いなんだけど

茜

今晩結弦くんの部屋で寝かせてもらえないかな

結弦

お、俺は別にいいけど

茜

ありがとう…

結弦

俺床で寝るから茜ベッド使っていいよ

茜

え、悪いし私床で寝るよ！

結弦

いや俺は別に床でもいいから

茜

うーん…じゃあ一緒にベッドで寝る？

結弦

え…！

茜

私は全然大丈夫だけど

結弦

俺も別にいいけど…

茜

結弦くんどっち側で寝る？

結弦

じゃあ壁側で…

茜

おっけー！

結弦

ほんとに大丈夫なのか？

茜

うん大丈夫だよ！

結弦

ならいいけど…

茜

やっぱり2人で寝るとキツいね

結弦

茜落ちない？

茜

うん！結弦くんは狭くない？

結弦

大丈夫

茜

私ね誰かとこうやって話しながら寝たかったんだ

茜

お母さんも仕事で忙しくて小さい時から1人で寝てたの

結弦

…俺もよく1人で寝てた

茜

結弦くんも…？

結弦

俺小さい時に母さんに捨てられてて

結弦

父さんと暮らしてたけど2年前に亡くなった

結弦

んで、帰る場所ないからウロウロしてたらミヤコに拾われたってわけ

茜

そうだったんだ…

結弦

だから俺と茜はなんか似てるよな

茜

私なんかより全然結弦くんの方が大変だよ…

結弦

でも今が楽しいから全然悔いはないよ

結弦

こうして茜にも出会えたし…

茜

結弦くん…

結弦

ｽｰｽｰ…

茜

……寝ちゃった？

茜

ふふっいつもありがとう

次の日

茜

ん…ふぁ…

茜

って顔近…！

結弦

ｽｰｽｰ…

茜

そうだ昨日一緒に寝たんだ…

私は起こさないようにベッドから起き上がった

ｸﾞｲｯ

茜

きゃっ！

当然引っ張られて抱きしめられた

茜

ゆ、結弦くん！

結弦

ん…ｽｰｽｰ…

茜

どうしよう起きない…

ミヤコ

結弦ーそろそろ起きなさい

ミヤコ

ってなんで茜がいんのよ

茜

ミ、ミヤコさん助けて！

ミヤコ

てか何この状態

ミヤコ

結弦寝ぼけてんの？

茜

そうみたいなんです！

ミヤコ

結弦！いい加減起きなさいってば

結弦

いってー…ってうわ！

茜

やっと起きた…

結弦

ご、ごめん

茜

ううん大丈夫

ミヤコ

ったく朝から騒がしいわね

茜

わ、私着替えてきます！

茜

びっくりした…心臓もたない

結弦

はぁ……

ミヤコ

どうしたのよ？

結弦

別になんでもない

ミヤコ

あら結弦もついに反抗期かしら

結弦

そんなんじゃねーけどさ…

ミヤコ

まあいいわ

茜

着替えてきました！

ミヤコ

じゃあ朝食にしましょう

数分後…

茜

じゃあ行ってきます！

結弦

いってきまーす

ミヤコ

行ってらっしゃい

結弦

あの…さっきは悪い

茜

ほ、ほんと私気にしてないから大丈夫だよ！

結弦

いやでも

茜

それより今日は晴れてよかったね！

結弦

昨日の夜凄い降ってたのにな

茜

ね！暑いぐらいだよ

結弦

あっ茜ここで降りるんじゃないの？

茜

ほんとだ！じゃあね結弦くん！

結弦

じゃーな

放課後

茜

ただいまです

結弦

おかえり

ミヤコ

おかえり

茜

あの…今日友達家に連れてきたんですけど

詩織

お、お邪魔します！

ミヤコ

あら！上がって上がって

茜

結弦くん今日は早いんだね

結弦

あ、うん今日は早く終わったから

詩織

茜ちゃん…この人が例の？

茜

うん！こっちが結弦くんでこちらがミヤコさん

ミヤコ

よろしくねー

結弦

どうも

詩織

よ、よろしくお願いします！

ミヤコ

結弦もうちょっと愛想良くしなさいよ

結弦

いやそう言われても

茜

じゃあ詩織私の部屋行こ！

詩織

あ、うん！

詩織

結弦くんってかっこいい人だね！

茜

そ、そうかなー？

詩織

女子校だから男の子と話すの緊張しちゃった

茜

結弦くんは優しいから心配ないよ！

詩織

もうちょっと話したかったなーなんてっ

茜

私の家毎日くればいるからいつでもきてね

詩織

うん！そうする！

結弦

茜ー

茜

あ、どうしたの？

結弦

お茶とかお菓子持ってきたけど

茜

今開けるね！

ｶﾞﾁｬｯ

茜

ありがとう！

詩織

あ、ありがとうございます！

詩織

あ、あの結弦さんって彼女とかいないんですか！

茜

ちょ、詩織！

結弦

えっ別にいないけど…

詩織

よかった…ありがとうございます！

結弦

うん？

結弦

じゃあごゆっくり

茜

詩織何聞いてるの！

詩織

えーだって気になったんだもん

詩織

結弦くんモテそうだから彼女いるのかなって

茜

確かにモテそうだけどさ…

詩織

茜ちゃん結弦くんから色々聞き出しといてくれない？

茜

聞きだすってなにを？

詩織

そりゃあタイプとか！

茜

わ、わかった頑張ってみる

詩織

ありがとう！

詩織

私ちょっとトイレ行ってくるね

茜

うん、そこ曲がってすぐだよ

詩織

わかった！

詩織

ふぅー…あ、結弦さん！

結弦

どうしたの？

詩織

ちょっとお手洗いいってて…そのＣＤ私も持ってます！

結弦

え、そうなの？これ友達に借りたやつ

詩織

そのバンド好きなんですよ！

結弦

さっき聴いたけどいい歌だった

詩織

私他にも持ってるので今度貸しましょう？

結弦

え、でも悪いし

詩織

いえ全然気にしないでください！

結弦

じゃあ貸してもらおっかな

詩織

じゃあ今度持ってきますね！

結弦

うん、さんきゅ

茜

あ、やっときた

詩織

結弦くんと好きなバンド一緒だったの！

茜

え、そうなの？よかったじゃん！

詩織

うん、今度貸すことになった！

茜

詩織も積極的だねーこのこのー

詩織

や、やめてよ茜ちゃん恥ずかしい

茜

ってもうこんな時間！

詩織

ほんとだ私そろそろ帰るね！

茜

うん！そこまで送るよ

詩織

お邪魔しました！

ミヤコ

またいつでも待ってるわ

結弦

じゃあ、また

茜

私そこまで送ってきます

詩織

今日は楽しかったなー

茜

満足頂けて幸いですー

詩織

茜ちゃんが家誘ってくれたおかげだよ

茜

喜んでもらえて良かった

詩織

そういえば茜ちゃんと結弦くんは血繋がってないんだよね？

茜

うん、一緒に暮らしてるだけだよ

詩織

茜ちゃん家出して大変だけど頑張ってるもんね

茜

その時は辛かったけど今はなんとでもないかな

詩織

そっかもし何かあったら私いつでも聞くから！

茜

ありがとう詩織

詩織

じゃあ送ってくれてありがとう！

茜

うんバイバイ！

茜

ただいまです

ミヤコ

おかえり夕食できてるわよ

茜

ほんとだ！いい匂い！

ミヤコ

手洗ってからにしなさい

茜

はーい！

茜

そういえば結弦くんってさ

結弦

うん？

茜

好きなタイプの女の子とかいる？

結弦

え、なんだよ急に

ミヤコ

あたしもそれ気になってたわ

ミヤコ

この子そうゆう話全然話してくれないから

結弦

だってミヤコに話したって意味ないじゃん

ミヤコ

ま！生意気ね

茜

詩織とかどうかな？

結弦

さっきの人？

ミヤコ

明るくていい子そうだったじゃない

結弦

うーんタイプとかよくわかんないし考えた事ない

ミヤコ

まあ結弦はお子ちゃまだからまだわかんないわよね

結弦

…もう肩揉んでやんねーからな

ミヤコ

ああん嘘よ嘘

茜

あははは…

数時間後…

ミヤコ

あ、もうこんな時間そろそろお店行かないと

茜

行ってらっしゃい！

結弦

行ってらっしゃい

ミヤコ

行ってきます

結弦

茜、さっきの話だけど

茜

あ、全然気にしなくていいから！

結弦

俺の好きなタイプ

結弦

…茜みたいな人だから！

茜

えっ？

結弦

そ、それだけおやすみ

茜

う、うんおやすみ…

えっ

結弦くんさっきなんて言った？

茜

そんなこと言われたら勘違いしちゃうよ…

翌日

茜

ん…ふぁ…

茜

あんまり眠れなかった…

ミヤコ

あら起きたのおはよう

茜

おはようございます…

結弦

おはよ…

ミヤコ

結弦今日は早いのね

茜

お、おはよう

結弦

あんま眠れなかった…お、おはよう

ミヤコ

どうしたのよ2人とも

結弦

いや別に…

茜

なんでもないです…

ミヤコ

まあいいわ朝食食べましょ

数分後…

結弦

行ってきます

茜

行ってきます！

ミヤコ

行ってらっしゃい

茜

あのさ結弦くん昨日の事だけど…

詩織

あ、結弦さん茜ちゃん！

結弦

おはよう

詩織

おはようございます！

茜

お、おはよう詩織

結弦

茜さっきなんか言いかけた？

茜

ううん気にしないで！

詩織

結弦さん昨日言ってたやつ持ってきましたよ！

結弦

あ、ほんとだサンキュ

詩織

私達ここで降りないと！

茜

ほんとだじゃあね結弦くん！

詩織

失礼します！

結弦

じゃあな

放課後…

結弦

ただいまー

茜

おかえり！

詩織

お邪魔してます！

翔

なになにその可愛い子！

茜

私の友達の詩織だよ

ミヤコ

あら、結弦も友達連れてきたのね

翔

あ、ミヤコさんお久しぶりでーす！

ミヤコ

久しぶりってわけでもないわね

翔

ミヤコさん冷てー！

茜

翔くんとミヤコさんは知り合いなんですか？

結弦

うん、俺がよく家呼んでたから

翔

最初見た時なんだこのオカマはって思ったけどね

ミヤコ

あたしもアンタの第一印象は最悪だったわよ

結弦

でもまあだんだん仲よくなったけど

茜

そうなんだ！

結弦

そうだこれCDのお礼に買ってきたやつ

詩織

え！貰っていいんですか？

結弦

うん、お菓子と飲み物しかないけど

詩織

ありがとうございます！

結弦

茜の分も

茜

え、私何もしてないけどいいの…？

結弦

茜には世話になってるからそのお礼

茜

ありがとう！

翔

あれれ結弦くん俺にはー？

結弦

お前のはない

翔

結弦も冷てー！

ミヤコ

アンタ達玄関にいないではやく上がりなさいよ

結弦

はーい

結弦の部屋

翔

なあなあ詩織ちゃんって彼氏いないのかな！

結弦

さあ、わかんない

翔

えぇー俺狙っちゃおうかな

結弦

お前学校でも女子に囲まれてんじゃん

翔

それとこれとは別なのだよー

結弦

はぁ…勝手にしとけっ

茜の部屋

詩織

結弦さんからお菓子貰っちゃったよー！

茜

詩織テンション高すぎー

詩織

だってCD貸しただけなのにこうゆうの暮れるってもう！

茜

まあとりあえず食べよう！

詩織

食べるのもったいないけどせっかく貰ったし食べる！

茜

あ！これ私の好きなお菓子だ

詩織

んぅー美味しい！

ミヤコ

結弦ー！夕飯の買物してきてくれない？

結弦

えーめんどくさい

ミヤコ

じゃあアンタ晩御飯抜きよ！

結弦

や、やっぱり行く

茜

ｸｽｸｽｯこっちの部屋まで聞こえてくるね

詩織

私も結弦さんと行ってくる！

茜

えっ詩織！？

詩織

私も行きますー！

ミヤコ

あら？そう助かるわ

結弦

でも茜と遊んでたんじゃないの？

詩織

ちょっと息抜きに外の空気でも吸おうと思って！

ミヤコ

じゃ、そうゆうことならいってらっしゃい

結弦

行ってきます

詩織

行ってきます！

結弦

やっぱ外あぢぃー…

詩織

今日暑くなるって言ってましたもんね…

結弦

ほんとにこんな買い物に付き合わさせてよかったのか？

詩織

はい！全然大丈夫です！

結弦

二階堂さんっていいお姉ちゃんしてそうだよなー

詩織

えっそんなことないですよ！

結弦

なんか長女っぽい

詩織

確かに下に妹がいます！

結弦

おぉー当たってた

詩織

結弦さんは一人っ子ですか？

結弦

うん、だから兄弟羨ましい

詩織

下にいるのも大変ですよー

結弦

でも楽しそうでいいじゃん

詩織

年が離れてるので可愛いです！

結弦

いいなー

詩織

あ、着きました！

結弦

ミヤコ買い物頼みすぎ

詩織

確かにこれはちょっと多いですね…

結弦

俺そっち持つよ

詩織

え、大丈夫ですよ！

結弦

でも重そうじゃん、ほら

詩織

あっありがとうございます！

結弦

あ、

詩織

どうしたんですか？

結弦

公園で子供たち遊んでる

詩織

ほんとだ暑いのに凄いですよね

結弦

俺も小学生の時遊びたかったなー…

詩織

遊んでなかったんですか？

結弦

その時色々あって遊んでる暇もなかったから

詩織

そうなんですね…

結弦

でも中学では毎日のように遊んでたけど

詩織

私も中学生の時いろいろ遊びに行ったりしました！

結弦

公園で水風船とか作ったりして

詩織

買い物行って洋服選んだりして

結弦

雪遊びとかバスケとかして

詩織

お化粧とかカラオケ行ったり

結弦

え、二階堂さん中学生から大人すぎる

詩織

たぶん結弦さん達が子供っぽすぎるんではないかとﾌﾌｯ

結弦

あ！今バカにしただろ！

詩織

してませんよーｸｽｸｽｯ

結弦

中学生男子はこれぐらいが普通だ！

詩織

やっぱり男の子はまだまだ子供ですね！

結弦

うるせー！

ミヤコ

あら、おかえり

茜

おかえり！

結弦

ただいま

詩織

ただいまです

翔

結弦俺を置いていくなよー！

結弦

だってお前寝てたじゃん

翔

いやまあそうだけど…！

茜

あれ、詩織なんか楽しそうじゃない？

詩織

うん！結弦さんの色々なこと知れたから！

結弦

あ、あれは言うなよ！

詩織

わかりましたよーｸｽｸｽｯ

茜

…そっか！

結弦

はい、ミヤコ買ってきた

ミヤコ

ありがとう

詩織

私そろそろ帰らないと！

翔

あ！俺も！

結弦

またな

茜

じゃあね！

詩織

お邪魔しました！

ミヤコ

あ、これからあたし今日バーのパーティーがあるんだったわ

茜

そうなんですか？

結弦

げっあの毎年恒例の？

ミヤコ

だから夕食作る暇ないのよ

ミヤコ

2人ともあたしのバーに来て食べてくれない？

茜

私は全然大丈夫ですよ！

結弦

俺は絶対行かない！！

ミヤコ

なによ結弦、あんたが来れば盛り上がるのよ

結弦

あんなオカマばっかりの空間にいたら頭おかしくなる！

ミヤコ

あんたなんだかんだ言って毎年私の料理食べに来るじゃない

結弦

それは家でコンビニ弁当食べたくねーから…！

茜

でも楽しそうだよ？

ミヤコ

ほら茜も言ってるし来なさいよ

結弦

茜は初めて行くからそう言ってるだけで本当にあれは酷いぞ

茜

大丈夫！結弦くんも行こう！

ミヤコ

じゃあ決定ね

結弦

なっ！俺まだ何も言ってない！！

数分後…

ミヤコ

じゃああたし先に行って準備してるわね

茜

はい！わかりました！

茜

私達もそろそろ行こ？

結弦

おう…

茜

制服のままでいっか！

茜

はやくミヤコさんのバー行ってみたいなあ

結弦

食べたら俺はすぐ帰る

茜

えぇー明日学校休みだしいようよ？

結弦

いやだっ…あ、着いた

茜

意外と家から近いんだね！

ｶﾞﾁｬｯ

ミヤコ

あ、きたわね！

オカマ1

きゃー！！きたわ！！

オカマ2

ほんとだわ！見ない内にまたかっこよくなっちゃって！！

オカマ３

ああん男子高校生だわ！

茜

ゆ、結弦くんモテモテだね

結弦

だから来たくなかった…

オカマ1

あら、そちらのお嬢さんは？

ミヤコ

私が前に言った今暮らしてる子よ

オカマ2

まあアタシ達女に興味はないからごめんなさーい！

茜

は、はぁ…

オカマ３

さあ！結弦くんこっちきてきて！

結弦

いや行かない

オカマ2

んんー冷たいところも可愛い

ミヤコ

結弦、あんたお店の人に冷たい態度とったら今週夕飯抜きよ

結弦

なっ！ミヤコそれはずりーだろ！

ミヤコ

だったら愛想よくしなさい

結弦

わかったよ…

オカマ1

夕飯でつられてる結弦かーわーいーいー

オカマ2

そこがまた推せるのよねー

ミヤコ

茜はこっちで夕食食べる？

茜

はい、そうします！

オカマ３

あら、なんなら私達と食べましょうよ

結弦

茜俺1人じゃ無理だから居て…

茜

わ、わかった！

オカマ2

あなた達ひとつ屋根の下にいるのよねー

結弦

そうだけど？

オカマ３

どこまでしたのよっ

結弦

は？どこまでって？

オカマ３

もぉー言わせないでよ！

オカマ1

実際付き合ってるんじゃないの？

オカマ2

やめてよっ結弦はアタシのものなのよ！

茜

付き合ってません…！

オカマ1

あらっそうなの

オカマ３

私達にもチャンスあるってことね

オカマ1

付き合ってなくてもそうゆう関係にはなるんじゃないの？

結弦

だからそうゆう関係ってなんだよ

ミヤコ

アンタ達結弦に何言ってんのよ

オカマ３

え、アタシ達は結弦に大人の話を

オカマ2

そうよ溜まってるかもしれないじゃない

ミヤコ

あのねぇ…結弦にそうゆう話は通じないわよ

オカマ1

え！？知らないの！？

結弦

なんだよさっきから！

オカマ2

すっとぼけてるだけかと思ったわ…

オカマ３

今どき男子高校生がそうゆうの知らないって逆に心配になるわ

オカマ2

アンタは知ってるの？

茜

えっ私ですか！？

オカマ1

こうゆう子に限って裏ではヤバいのよね

オカマ３

暴露しちゃいなさいよ

茜

す、少しは知ってますけど…

オカマ1

アンタ結弦より変態ね！

オカマ３

危ないわこの女

オカマ2

逆に結弦が知らなすぎなんじゃないかしら

結弦

お前ら黙ってれば俺の悪口言い放題じゃねーか！

オカマ３

あらっ悪口じゃないわよー

ミヤコ

そもそもアタシが教えてこなかったのがいけなかったわね

オカマ1

なんならアタシ達が今から教えましょうか？

ミヤコ

いや、遠慮しとくわ

茜

ゆ、結弦くんそうゆうの一切知らないんだ…

結弦

なんか言ったか茜？

茜

ううん！別になにも！

オカマ３

じゃあ結弦まだやったこともないのね

オカマ2

アタシ勝手にもう卒業してるかと思ったわ

オカマ1

アタシもよ中学の時に年上の女としてるかと思ったわ

ミヤコ

アンタ達どんな妄想よ…

オカマ1

初めては私がいいわー

オカマ2

アタシよ！

オカマ３

なによアタシよ！！

ミヤコ

んもう！この話しないでちょうだい！

オカマ３

あらミヤコが珍しく怒ったわ

オカマ1

結弦の事になると怒るのよ

結弦

もう帰りたい…

オカマ2

ミヤコ結弦の事大好きだものね

結弦

え、そうのか？

オカマ1

そうよーいつも私達聞かされるんだもん

ミヤコ

うっうるさいわね！！

結弦

そうなんだ…

ミヤコ

もうこの話は終わりよ！！

オカマ３

あらミヤコ照れちゃって

茜

よかったね結弦くん！

結弦

お、おう？

オカマ2

もうお酒が進んじゃうわ！

オカマ1

あんたはいつもお酒飲みまくりじゃない

オカマ2

結弦と茜ちゃんも飲んじゃいなさいよ

ミヤコ

こら、未成年だから2人にはオレンジジュースね

茜

ありがとうございます！

結弦

はーい

オカマ３

結弦最近学校どうなのよ？

結弦

え、別に普通だけど

オカマ2

彼女の1人や2人つくっちゃいなさいよー

オカマ1

そうよ結弦ならすぐつくれるわ

結弦

俺今は別にそうゆうの興味ないし

オカマ３

この子、恋愛に関しては大分不安だわ

ミヤコ

あたしもそう思う…

オカマ2

保健室の美人先生とかに鼻伸ばしなさいよ

茜

その思考はもう古いんじゃ…

オカマ３

教師といけない恋愛しちゃえばいいのに

オカマ1

そうよ、年上の女モテそうじゃない

オカマ2

同級生とかだったらまだあたし達の方がマシね

結弦

いや、お前らは恋愛対象外だから

オカマ３

んまっひどいわ

オカマ1

なんでよー釣れないわね

結弦

…そうゆう茜はいないの？

茜

へ？あたし？

オカマ３

この子はいないと思うわ

オカマ1

あたしもそう思う

茜

今すごい失礼な事言われた気が…

オカマ３

だって事実でしょ？

茜

まあそうですけど…！

結弦

茜は女子校だから仕方ない

オカマ３

あらっそうだったの

オカマ2

まあもし共学でもモテないわね

茜

みなさん私に当たり強くないですか…！

ミヤコ

まあまあ、アンタ達できたわよ

結弦

やった！ミヤコの手料理！

オカマ2

美味しそうね

オカマ1

こんなに喜んでくれるならミヤコも作りがいあるわよね

オカマ３

ほんとよ羨ましいわ

ミヤコ

結弦みんなの分お皿に移してちょうだい

結弦

はーい

オカマ1

まあ美味しそう

オカマ３

お腹すいちゃったわ

結弦

はい、茜

茜

ありがとう！

結弦

喉乾いた(ｺﾞｸｯ

ミヤコ

結弦！それお酒よ！！

オカマ2

まあ！結弦もついにお酒デビュー!?

オカマ３

今日はお赤飯ね

ミヤコ

まだ未成年よ！

茜

結弦くん大丈夫？

結弦

お酒不味かった…

オカマ３

この美味しさがわからないなんてまだまだ子供ね

オカマ1

まあそこが可愛いのよね

ミヤコ

茜、今日はもう結弦連れて帰ってちょうだい

茜

わ、わかりました！

結弦

暑くなってきた…

オカマ1

あら、お酒1杯で酔っちゃたのかしら？

オカマ2

お酒弱いのね

茜

じゃあ失礼します…！

ミヤコ

私もできるだけ早く帰るから

茜

わかりました！

結弦

俺まだご飯食べてない…

茜

ちょっと横にならないとダメだよ帰ろう？

結弦

わかった…

数分後

茜

着いた…結弦くんベッドまで行くよ？

結弦

うん…

茜

完全に顔赤くなってる…

茜

よいしょ、結弦くん横になれる？

結弦

なれる…

茜

…これでよしっ

茜

じゃあ私リビングいるね

結弦

嫌だ…茜はここにいて…

茜

えっで、でも

結弦

1人は嫌だ…みんないなくなる……

茜

…結弦くん

茜

わかったここにいるね

結弦

ｽｰｽｰ……母さん………

茜

……

私は静かに結弦くんの涙を拭いた

結弦くんがどんなことがあったのかは詳しく知らないけれど

間違いなく苦しんでいたのはわかる

茜

もう悲しまなくてもいいんだよ…

茜

ミヤコさんも私もいる…

茜

1人じゃないよ…

ｶﾞﾁｬｯ

ミヤコ

結弦…どうだった？

茜

もう酔いが覚めて寝てます

ミヤコ

あの子…また泣いてた？

茜

な、泣いてました…

ミヤコ

やっぱりね…

茜

前にもあったんですか？

ミヤコ

1度だけね。お酒入りのチョコを食べたら…あの子ほんとお酒強くなくて

ミヤコ

母さんって言って泣いてるのよ…

茜

さっきも言ってました…

ミヤコ

やっぱり本当は苦しいのよね

ミヤコ

普段は気にしてないみたいだけど…

茜

もう…お母さんには会えないんですか？

ミヤコ

1度捨てられてるからね…どうかしら

茜

せめて居場所だけでも…

ミヤコ

…結弦には黙ってるけど居場所は一応わかるわ

茜

えっ…

ミヤコ

結弦には黙っててほしいの

茜

わかりました…

ミヤコ

それじゃあアタシお店戻って片付けするわね

茜

あ、はい

茜

お水とうちわで酔い冷まさせよう

ｶﾞﾁｬｯ

茜

ぐっすり眠ってる…

結弦

ｽｰｽｰ……

茜

…私が力になれたらいいのにな

結弦

…あ、かね……？

茜

結弦くん！目覚めた？

結弦

うん……気持ち悪い…

茜

お、お水飲める？

結弦

ありがと…

茜

さっきお店で水とお酒間違えて飲んじゃった時はびっくりしたよ

結弦

ごめん…

茜

全然大丈夫！結弦くんこそもう酔い冷めた？

結弦

うん。だいぶ良くなった

茜

よかった！

茜

じゃあ私自分の部屋戻るね！

結弦

あ、あのさっ

結弦

今日一緒に寝てくんない…？

茜

え……！

結弦

いや、さっき久しぶりに母さんの夢見て…

結弦

も、もちろん俺床で寝るから！

茜

そっか…うんっいいよ

結弦

ほんとか!?さんきゅう

茜

じゃ、じゃあ私パジャマに着替えてまた来るね…！

結弦

わかった

数分後

ｺﾝｺﾝｯ

茜

ゆ、結弦くん入るね？

結弦

おう！

茜

私別に床でも大丈夫だよ？

結弦

いや、俺から誘ったし茜はベッドでいいよ

茜

わかった…ありがとう

結弦

うん。じゃあおやすみ

茜

おやすみ

…寝れない

そりゃあ結弦くんのベッドだから落ち着かない！！

茜

結弦くん…起きてる？

結弦

ん……起きてるよ

茜

結弦くんのお母さんってどんな人だったの…？

結弦

…優しい人だったよ

結弦

運動会とか授業参観も誰よりの親より張り切ってたし

結弦

休日は毎回家族みんなで遊園地とか水族館行ったり

茜

楽しそう…

結弦

でも父さんが病気って事が発覚した途端生活が一気に急変して

結弦

母さんは毎日夜中もパートにでて父さんは入院してたある日

結弦

多分母さんの何かが突然プツッと切れたんだと思う

結弦

一日中男と遊びに行って俺は毎日コンビニ弁当で

結弦

それが数ヶ月続いて最後はでかけてくるって言ったきりもう帰ってこなかったんだ

茜

そうだったんだ…

結弦

それから俺は学校行く前に新聞配達とかして

結弦

なんとか父さんの治療に専念できてたけど

結弦

2年前に病気が悪化してそのまま亡くなった

茜

…結弦くんやっぱり隣いってもいい？

結弦

う、うん

茜

辛かったんだね…話してくれてありがとう

茜

でも泣きたい時は泣いてもいいんだよ

茜

当初泣けなかった分私が全部受止める

結弦

っ……ほんとはっ…母さんが憎いｯ……

結弦

俺と父さんを置いてｯ…自分は幸せになりやがって……!!

結弦

父さんがどれだけ傷ついてあの世へ逝ったかアイツは知らないんだｯ……!!

私はそのまま結弦くんを抱きしめた

結弦

つらいｯ……

結弦

……ｽｰｽｰ…

茜

おやすみ……結弦くん

結弦くんの涙を指で拭い

私は眠りに落ちた

次の日

結弦

ん……頭痛い

結弦

…そうだ昨日……

茜

ん……ふぁ…

茜

…って結弦くん!!!!

結弦

お、おはよ茜

茜

そうだ私昨日結弦くんの隣で寝たんだ…

結弦

昨日はごめん…迷惑かけた

茜

ううん！私は全然！

茜

結弦くんはもう大丈夫…？

結弦

うん。大丈夫、ありがとう

茜

そっか。なら良かった

ミヤコ

アンタ達ごはんよー

茜

あ、ミヤコさんの声だ！行こ！

結弦

お、おう！

茜

おはようございます！

結弦

おはよ

ミヤコ

やっと起きた、早く食べないと遅刻するわよ

茜

はーい！

結弦

いただきます

ミヤコ

…茜ちょっと

茜

はい？

ミヤコ

昨日は結弦と一緒にいてくれてありがとね

茜

いえいえ私は別に

ミヤコ

結弦はアンタに相当心開いてるからこれからもよろしくね

茜

は、はい！分かりました！

結弦

ミヤコー歯磨き粉切れた

ミヤコ

あーそれはね…

茜

私も準備しないと…！

ミヤコ

じゃあ行ってらっしゃい

茜

行ってきます！

結弦

行ってきまーす

茜

あれ、今日は翔くん見かけないね？

結弦

多分寝坊だと思う

茜

あはは…

詩織

茜ー！結弦さーん！

茜

あ！詩織おはよう！

結弦

おはよう

詩織

おはようございます！

結弦

じゃあ俺はこれで

詩織

はい！

茜

うん！バイバイ！

詩織

茜、お願いがあるんだけど…

茜

うん？どうしたの？

詩織

今日、私の妹と一緒に泊めてもらってもいいかな…？

茜

私は全然大丈夫だけど…どうしたの？

詩織

お母さんが再婚するかもしれなくて最近男の人がよく家に来るんだ

茜

そうなんだ…

詩織

あ、私は別にいいんだけどね？それより妹が嫌みたいで…

茜

わかった。ミヤコさんにメール入れとくね

詩織

ありがとう！恩に着る！！

放課後

詩織

それじゃあ荷物と妹幼稚園から引き取ってきたらまた来ます！

茜

うん！近くまで来たらまた連絡して！

詩織

わかった！

茜

ただいまです

結弦

おかえり

ミヤコ

おかえり。詩織ちゃんは？

茜

荷物と妹ちゃんを引き取ってくるそうです！

ミヤコ

あら、そうなの

茜

突然すいません…

ミヤコ

何言ってんのアナタもこの家の住人なんだから

ミヤコ

それに詩織ちゃんのご家庭色々あるんでしょ？

茜

はい…そうみたいです

ミヤコ

なら全面的に協力しないと

結弦

茜の友達だしな

茜

ありがとうございます…！！

茜

あ、詩織そろそろ来るみたいなので迎えに行ってきます！

ミヤコ

ええ

ミヤコ

…結弦アンタ大丈夫？

結弦

……なにが

ミヤコ

詩織ちゃんの家庭…アンタは…

結弦

俺は大丈夫だよ、それより今は茜の友達助けなきゃだし

ミヤコ

それもそうね

ｶﾞﾁｬｯ

詩織

今日は1日お世話になります…！

詩織

ほら、葵も

葵

おしぇわになります！

ミヤコ

あら可愛いわね

詩織

ミヤコさんも結弦さんもご迷惑お掛けしますが…

ミヤコ

全然いいわよ

ミヤコ

葵ちゃん?が帰りたいって言うまでここにいていいから

詩織

で、でも…！

結弦

ミヤコがこういうなら大丈夫

結弦

1人や2人増えても変わらないから

詩織

…ありがとうございますっ…!!

葵

葵絶対帰らないもん……

詩織

こら葵っ…！

結弦

…無理に帰らなくていいし

結弦

嫌なものは嫌だって言えてるのは凄い偉いことだと思う

葵

！！！

葵

…はじめていわれぇた

葵

しょんなこと……

茜

結弦くん……

ミヤコ

それじゃあいつまでも玄関にいないで上がりましょ

詩織

お邪魔します…

茜

詩織達の荷物私の部屋に置いとくね

詩織

あ、ありがとう！

詩織

葵、こちらがミヤコさんで結弦さんね

葵

……ゆずぅる！ｷﾞｭｩｩｩ

結弦

わっ…！

ミヤコ

あら、随分気に入られたわね

詩織

すいません結弦さん…

結弦

いや俺は全然大丈夫

茜

よしっ…え!?どうしたのこの状況!?

ミヤコ

さっきので気に入られたみたい

葵

ゆずぅる！抱っこ！！

結弦

んっ…よいしょ

葵

えへへっｽﾘｽﾘｯ

茜

な、なるほど…

詩織

こら葵あんまり結弦さんにくっつかないの…！

葵

いいの！！！

茜

あはは…これから大変になりそうだね

ミヤコ

さて、私は夕食の準備しないと

詩織

はぁ……

茜

詩織も大変だね

詩織

まさか葵があんなに結弦さんになつくとは…

詩織

今もリビングで遊んでもらっちゃってるし…

茜

結弦くんも楽しそうだし心配ないよ

詩織

だといいけど…

詩織

さっきさ玄関で結弦さんが葵に行った時

詩織

凄い葵嬉しそうだった

詩織

私はあんな言葉かけられないや…

茜

詩織は詩織なりに葵ちゃんを気遣ってあげてたんでしょ？

茜

葵ちゃんもそれはわかってくれてるよ

詩織

そうかな…私なんて大してお姉ちゃんしてないけど

茜

自分で気づいてないだけでしっかりお姉ちゃんできてると思うよ

茜

なんせこの私が言うんだから！

詩織

ありがとう…茜

葵

見てみておねえちゃん！！

詩織

どうしたの？？

葵

今ねゆずぅるとおねえちゃん書いたの！

詩織

これ私……？

結弦

お姉ちゃんに見せたくて一生懸命書いてたよ

茜

ほらね、詩織

詩織

…うん！！！

詩織

ありがとう葵！ｷﾞｭｯ

葵

えへへっ！

ミヤコ

そろそろご飯できるわよー

茜

はーい！

葵

お腹しゅいた！

詩織

美味しそう…いただきます！

結弦

いただきます

ミヤコ

葵ちゃんの分はこっちね

茜

葵ちゃんのご飯も美味しそうだね！

葵

うん！おいしい！！

結弦

あ、ミヤコ明日文化祭の準備で帰るの遅くなる

ミヤコ

わかったわ、もうそんな時期ね

茜

結弦くんの学校文化祭早いんだね

詩織

私達はまだだよね？

茜

うん。まだまだだよ

結弦

今年は出し物凝るらしいから準備が早い

詩織

出し物何やるんですか？

結弦

お化け屋敷

茜

楽しそう！

葵

葵怖いのやだぁー

葵

でもゆずぅるの学校いきたい！！

詩織

わ、私も行きたいです！

ミヤコ

あら、じゃあ皆で行きましょ

茜

ミヤコさんは毎年行ってるんですか？

結弦

俺は来なくていいって言ってるのに毎年来てる

ミヤコ

なによその言い方、いいじゃない年に1回だけなんだから

茜

でも楽しみだなー結弦くんの仮装

詩織

確かに！もう決まってるんですか？

結弦

多分血だらけの医者だと思う

茜

怖そう…

ミヤコ

ふっ結弦が医者なんて絶対見てもらいたくないわね

結弦

なんだと！

詩織

是非一緒に写真撮りたいです！

葵

ゆずぅるおばけ…？？

結弦

おばけだけどいいおばけだよ

葵

なぁんだ！よかった！

ミヤコ

そういえば翔も同クラスだったわよね？

結弦

うん、そう

茜

翔くんは何の仮装するの？

結弦

あいつは多分包帯でグルグルするだけだと思う

ミヤコ

翔はずいぶん手抜きの衣装ね

葵

あおい楽しみ！

　夕食後