太宰
あ、そう言えば昨日のモブどうなった?殺した?だよね?

森
殺してはないよ

太宰
はぁ?

森
あれでも大切な部下だもの、簡単に殺しちゃぁ困るからね

太宰
はぁぁぁ?!💢(顔がみるみる赤くなる。

太宰
ボス、何言ってんの!あんなモブ、僕がいるのに中也に近づこうとしたんだよ?!

森
まぁまぁ落ち着きなよ

太宰
落ち着けるかそんなもん!!僕の目の前で、あいつが“中也に触ろうとした”んだぞ!!!僕が殺意MAXになるのも当然だろ!!!

森
ふふ、だからって殺しちゃ駄目だって話さ

太宰
殺したいんじゃなくて、“殺すぞ”ってくらい怒ったってことだよ!!現実でやったら犯罪だけどな!!

森
まぁ、それくらい太宰くんが中也を大事に思ってるってことだね

太宰
ふざけんなボス!!“殺してはない”とか言われたら余計にムカつく!!モブがまだ生きてると思ったら、胸の奥がゴゴゴゴってなるんだよ!!💢

森
……うんうん、よく分かった。でも、ほら。君が守ればいいんでしょ?

太宰
そ、そうだよ!そうに決まってんだろ!!!中也は僕だけのものだ!!

森
ふふっ、うんうん、それでこそ太宰くんだね

森
ポートマフィアの長として、ここは公平に考えるべきだからね

太宰
じゃ殺そ?

森
だからダメだって

太宰
なんでぇぇぇ!?!?(床に座り込みながら、子どもみたいに叫ぶ。

森
落ち着きたまえ、太宰くん。僕はボスだよ? “好き嫌い”で部下を処分なんてしないさ

太宰
いやいやいや!!好き嫌いとかじゃなくて“犯罪”なんだけど!?中也襲ったんだよ!?僕の恋人襲ったんだよ!?僕の!!!恋人を!!!!

森
……その“僕の”が三回も入るあたり、君の執着が見えるねぇ

太宰
だってぇ!!💢中也があんな顔してて!抵抗できなくて!あの気持ち悪い舌が──

森
はいはい、分かった分かった

手をヒラヒラさせながら、太宰を落ち着かせようとする。
森
とにかく、殺すのはダメ。彼にも“更生”の余地はあるからね

太宰
更生?更生??あいつの更生より、中也の精神安定のほうが何倍も重要なんですけど!!

森
でもね、太宰くん。処分の仕方は“公平に”決めないと、組織が崩れるんだよ?

太宰
……じゃあ公平に、“生きたまま地獄を見せる”とかどう?

森
太宰くん?

太宰
いや、殺してないからセーフでしょ?(ニコッ

森
……本気で言ってる顔だね?

太宰
“中也にしたこと”を思えば、むしろ軽いと思うけど???

森
……ほんと、中也くんに関わると君は壊れるねぇ

太宰
最初から壊れてるけど?中也のことになるともっと壊れるんだよ。当然でしょ?

森
(いや、それはそれで困るんだけど…)

太宰
──というわけでボス、そいつは地獄行きで……

森
だからダメだって言ってるだろう?

太宰
えぇ〜〜〜!?💢

部屋の隅、ひっそりと佇む中也は、顔を真っ赤にしながら俯いていた。
中也
……///(耳まで真っ赤。指先もそわそわ。

中也
(あんな本気になることかよ……なんであんな……必死に守ろうとして……バカみてぇに……///)

太宰
ねぇボス聞いてる?中也は僕が守るんだよ?当然だよね?

森
はいはい、聞いてる聞いてる……

太宰
じゃあやっぱり地獄──

森
却下

中也
……太宰(ボソッ

太宰
ん?どうした中──

中也
……あんだけ……言われたら……意識するに決まってんだろバカ……///

太宰
………………え?♡

森
(あ、太宰くん死んだなこれ)

中也
……聞こえてねぇフリしたら殴る(ボソッ

太宰
中也ぁぁぁぁ!!♡♡♡(ダッ

中也
近寄んなバカ!!!///

太宰
中也も思うよねぇ?!あんなキモい奴、死んでいいよね!?

中也
……っ

太宰があまりにも当然みたいに言うから、中也は一瞬だけ“そうだな”と言いかけて──慌てて口をつぐむ。
中也
い、いや……!死んでいいとか、簡単に言うなよバカ!!

太宰
なんでぇ?中也襲ったんだよ?中也泣かせたんだよ?中也のファーストディープ汚したんだよ?僕の中也を……!

中也
“僕の”連呼すんな!!!///

太宰
だって僕のだもん♡

中也
違──……っ、ちが……///

太宰は肩をすくめて笑いながら、中也の頬をツンとつつく。
太宰
ね?中也も、本当は“二度と近づけたくない”くらいには思ってるでしょ?

中也
……それは……思うけど……(モゴモゴ

太宰
ほら♡

中也
でも、“死んでいい”とか言うのは違うだろ……

中也
……俺、そんなので誰が死んでも……嬉しくねぇよ

太宰は一瞬だけ黙り、いつもの飄々とした顔から、ふっと真剣になる。
太宰
……中也は優しいね

中也
優しくねぇよ……

太宰
優しいよ。僕が“殺したいほど嫌いなやつ”の話をしてるのに、中也は“誰も死んでほしくねぇ”って言うんだから

中也
そんな当たり前のこと……

太宰
当たり前じゃないよ。僕は簡単に“殺そ?”って言えるけど、中也は……言わない

中也
……太宰

太宰
……だからこそ、中也を傷つける奴は絶対に許せないんだよ

中也
……お、お前……ほんと……口が……///

太宰
で、どうする?“殺すのは無し”って中也が言うなら……生きたまま、僕がビビらせとく?

中也
おい待てそこも穏便に行け!!!💢

太宰
えー?中也が言うなら、まぁ……仕方ないけど

太宰
中也が、そう言うなら……それが正しいんだよ

中也
……っ……バカ……///

太宰
でもさぁボス──“次に手を出したら殺していい”よね?

森
……ふむ。大切な幹部である中也くんに危害を加えたとなれば……さすがに処刑もやむを得ない、かな

太宰
ボス!!✨

満面の笑み。完全に子ども。森の袖を掴んでブンブン揺らす勢い。
森
……太宰くん、その目やめて。君が嬉しそうなのが逆に怖いんだよ

太宰
いやぁ〜ボス、話が分かるぅ♡よし、中也!もう安心だよ!!

中也
……どこが安心なんだよバカ!!💢

太宰
だって次に手出したら合法的に殺せるんだよ?超安心じゃん?

中也
安心の基準どうなってんだお前!?

森
太宰くんがこれほどまでに怒る相手は珍しいからねぇ。まぁ、中也くんを守るためなら……止めはしないさ

太宰
ボス大好き〜!!

森
(嬉しいんだが……複雑だなぁ)

太宰
はい中也、良かったね♡これで“僕以外の人間”は二度と中也にキスできないよ♡

中也
最初から誰にもさせねぇよ!!!

太宰
僕には?(ニコッ

中也
………………考えとく///

太宰
えへへ♡ボス、今日僕幸せすぎて死ぬかもしれません(スン

森
死ぬなよ!?!??
