死ぬほど貴方に愛されたいよ

ｽﾞｯ(近づく

そう、恋愛なんてしない

…どうせ口だけだ

”死ぬほど貴方を愛してます”とか、そういう奴ほど死ねないし

…”会いたい” ”好きです” ”堪りません”とか、…結局そんなの俺だけにずっと向けられる気持ちじゃないし

全部＿＿

下らないんだよね

俺だけへの特別な感情が欲しい

生涯、俺だけに注がれる強い感情が＿

でもそんなの漫画だけの世界で、結局現実にそんな愛なんて無いけど

俺ばっかり＿＿

誰かに死ぬ程愛されたいよ＿＿

もう季節は早くも春になった

俺は相変わらず独り

…告白はされるけど、皆俺の為には死んでくれないみたい

…まぁ、そんなもんだよね

人の”好意”なんて

ﾊﾟｯ(振り向く

声がする方向を振り向くと、色白で綺麗な水色の髪をした可愛い男の子が立っていた

男なのに華奢で、声も少し高くて、大きい瞳に澄んだ水色の瞳

顔も小さくて可愛い＿＿

まさに”美”という感じの顔だ

ｶﾞｯ(口を塞ぐ

ﾊﾟｯ(手を退ける

お前はそうやって平気なフリして笑って、”馬鹿な奴”を演じてるけど、本当は凄い寂しがり屋で、誰よりも独りに怯えてる

…友達として応援はしたい＿けど

愛ほど歪んだものはない

…恋をしたからと言って幸せになれるわけじゃない