夜に沈んだ空 .
普段は煩わしい程に煩い虫さえも押し黙っている。
それなのにも関わらず窓越しに映る 満月は眩しいほど輝いていた。
レミリア・スカーレット
… 。
それがどうも気に食わなかったもので
自分の存在を知らしめるためか、
この夜の世界へと足を運んだ。
レミリア・スカーレット
外に出るのが久しぶりな気がするわ。
実質、それは事実であった。
外に出る必要が無い故、 外に出向くことは少なかった。
レミリア・スカーレット
…まぁ、そんなの
レミリア・スカーレット
どうでも良いのだけれど。
今はそんな事よりも、この生意気な程 爛々と輝く月を見ようと思った。
レミリア・スカーレット
…ふふ。
唯何もせずにいるだけ。
それだけなのだが、
この心地よい時は誰にも邪魔など 出来ないだろう。
そんなことを考えると自然と 笑みが零れた。
レミリア・スカーレット
… はぁ 。
先程まではとても良い気分だったのに
近くに寄る気配を感じると先程己の 考えていたことが否定された様で
自然と溜息を着いてしまった。
その気配は、殺気。
また吸血鬼ハンターか何かか。
レミリア・スカーレット
どうせ弱い癖して。
まぁいいわ、来るならさっさと 来なさい。