あんた...誰？

俺はぶっちゃけ、他人事だと思ってた

別に来ないだろ

何の目的で....

何をまたそんなに厳重に....

しっかし、そんなに見分けられんもんなんかね

俺だったら....

ていうか、ドアの覗き穴から覗けばよくね？

ぼんさんのとこはよくわからなかったけど、おんりーのはわかりやすかったらしいし

....仲がいいからこそ、油断するのか？

ぴんぽーん

もう来たのか！

ぴんぽーん

ぴんぽーん

なんだ、やっぱり不審者なんて来な

....そうだ、あのドアの覗き穴

.....|´-`)ﾁﾗｯ

背丈は同じくらい....

帽子とマスクをしてて、顔が見えない...

間違いない。こいつは本物だ

本物の不審者。

....いやいや、流石にこいつを本物のぼんさんと思うほど、俺も馬鹿じゃねぇよ

化けの皮が剥がれたな

ﾄﾞﾝｯ！！.....ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

ｶﾞﾁｬ.....ﾄﾞﾝｯ、ﾄﾞｺﾞﾝｯ！！

.....ｷｨｨ

え、これやばいやつじゃ....

まさか...本当にドズさんの予想が当たるだなんて....

そうだ、携帯

さっき尻もちついた時に落ちて....

あいつの足元に....！

あいつは笑いながら携帯に体重をかけていく

ﾊﾞｷｯｯ！！！

希望が....

ぼんさん達にも連絡が取れない...

俺はたまたま近くに落ちていたスリッパを.....

不審者...いや、犯人の顔目掛けて思いっきりぶん投げた

犯人はびっくりして動けず....

....なんてことが、起きてればよかったんだけどな

避けられてしまった

どうしよう

ここから入れる保険ありますか？

なんて言ってる場合じゃない

本気でやばい

どんどん犯人との距離が縮まっていく

それにつられ、俺の脳もどんどん焦っていく

犯人が俺の前髪を掴む

....やばい、やばいやばい

どうしよう

どうしたら今の状況を....

.....え？

今....何されて......？

顔....？

顔....殴られ......？

痛い....

また、殴られて.....

痛い....痛い痛い痛い！！

口の中が血でいっぱいで....

犯人がまた腕を振り上げた

殴られる！！

.....あれ？

犯人の怒声が....

殴られるあの恐怖を呼び起こす

ドズさん.....！！

俺の顔.....？

その一言で、みんなが来てくれた嬉しさから一変

先程の恐怖に塗りつぶされていく

気づいたら、俺はぼんさんの腕の中にいた

....暖かい

犯人は警察に連れてかれたし....

もう、大丈夫なんだよね....

その後は、あんまり覚えてない

「頑張ったね」

その言葉が嬉しくて、心に響いて...

その瞬間、一気に涙が溢れてきた

なにか心の枷が外れたように

目が覚めたら、見覚えのある部屋だった

ドズさんはまるで、これが当たり前。とでも言うように笑った

嬉しかった

犯人の恐怖がなくなったわけじゃない

それは確かに、トラウマとして俺を縛っている

.....けど

みんなとなら、乗り越えられる気がする

長くなりました

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