俺の名前は紫。
ただのどこにでもいる高校1年生。
紫
……。(カキカキ…
今は誰も来ない時間帯の朝。
クラスメイトの宿題をしている。
俺に与えられた指名だから、
提出の時間まで間に合わなさければいけない
紫
ふぁ…ッ、、
昔から母に、
『俺は何も出来ないんだから、』
『与えられた指名はなんでも聞きなさい』
と言われている。
……だから俺は、
『大丈夫』という言葉を胸に、
日々を過ごしている。
十数分後
ガラッ
紫
!
橙
…あれ、紫ーくん?
橙
まだ6時前やで?
橙
なんでいるん?
紫
……。
紫
…逆になんでいるんですか、
橙
今日提出の宿題を、
橙
机の中に入れたままでさ〜
橙
昨日出来なかったんだよね〜
紫
…そうなんですか、
橙
今、紫ーくんがやってるやつ。
橙
…って、
橙
なんで、そんなにワークがあるん?
紫
…これは、クラスメイトの皆のものです、
橙
!
橙
また、パシられとるん?
紫
……。
紫
…ほっといて下さい。
橙
いやや。
橙
その量のワークを1人で終わらすの、
橙
大変やろ
紫
!
紫
…全然大丈夫です。
橙
バッ…(ペン(奪)
紫
っ!
紫
ちょっとっ…!
紫
返してください!(手を伸ばす
橙
いやや。(上に持ち上げ
橙
人に課題を押し付ける人の宿題なんかしなくてええ。
紫
!
紫
…っ、、
紫
ほっといて下さい!!
橙
っ、!!(ビクッ
紫
…っ、、(奪
紫
俺の気持ちなんか…
紫
分からないくせに……、、
紫
やらなかったら…
紫
断ったら…
紫
どんな目に遭うか……
紫
あったことがないから言えるんです…
橙
…。
橙
…ごめん。
紫
…っ、、
紫
橙くんは悪くないよ…
紫
全部…俺が悪いから……
紫
だけど、、
紫
もう…ほっといてよ……
橙
……。
彼の名前は橙くん。
俺の隣の席の、いわゆる一軍男子。
俺とは正反対な人間だ。
なのに、何故か俺にも優しくしてくれる。
俺は、目立ちたくないのに……。
クラスメイト(使い回し)
おはよ〜
クラスメイト(使い回し)
紫、宿題してくれた〜?
紫
は、はいっ…
紫
ちゃんとやりましたよ…
クラスメイト(使い回し)
さんきゅ〜
クラスメイト(使い回し)
やっぱ、頼りになるわ〜笑
紫
…はは、、
橙
……。
橙
宿題は自分でやるべきやない?
紫
!
クラスメイト(使い回し)
!
紫
俺は大丈夫ですので…
紫
気にしないでいいですよ…?
クラスメイト(使い回し)
本人もこう言ってるからいいじゃん。
紫
そ、そうですよ…
紫
俺は、大丈夫ですので…
橙
……。
橙
本当に、大丈夫なん?
紫
はい、大丈夫です…
橙
…っ、
橙
…なんかあったら頼ってな。
紫
!
橙
…じゃ、
紫
……。
続く
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