2030年、4月。
雄英高校に進学した私、○○は、満開の桜のトンネルの下、制服に身を包んで歩く。
桜は好きだ。 昔から。 綺麗で、儚げで、可愛くて。
○○
わぁ…。
私が声を上げたと同時に、桜の花びらが舞い散る。 その花びらを目で追いかけていると。
ドンッ
○○
わっ……!
肩に衝撃がして、誰かにぶつかったと気づいた。
爆豪勝己
おい💢 気ィつけろ!
○○
ご、ごめんなさ……え?
聞き覚えのある声。 どこかで……。
○○
!
もしかして……!
○○
か、かっちゃん…?
爆豪勝己
ア゙ア゙?
爆豪勝己
ハッ、なんだよ、お前(○○)かよ
○○
うん!! 久しぶりだねぇ〜!
そう。私と彼[爆豪勝己]とは、 小さい頃から幼なじみ。 幼稚園と小学校までは一緒だったんだけど、中学時代の頃の彼は知らない。
爆豪勝己
…元気にしとったか
○○
え?
爆豪勝己
ッなんでもねぇわ!
ボソッと何か言ったかと思ったら、急に怒ってスタスタと先に行ってしまうかっちゃん。
○○
うん!元気にしてたよー!
私より数歩先に歩いているかっちゃんの背中に向かって言う。
爆豪勝己
…そうかよ。
○○
え?なんて?
爆豪勝己
るっせ!
爆豪勝己
早くしねぇと遅れんぞ!
○○
あ、うん!
怒鳴りつつも、後ろの私を心配してくれるみたい。 案外優しいんだもんな、かっちゃん。
______________ 続く